ささやかな日々を楽しみながら‥‥‥

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2018年08月16日
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カテゴリ:読書から
昭和史に関連した、いろいろな人がまな板の上に乗っていて、なかなか面白そう、近代史の理解にも、少しはつながるかもということで、手にした。

以下目次

お追従 ‥ 権力者を中心に演じられる百態
 古代ギリシャの人間模様、東条英機が優遇した「納豆組」、大島浩駐在武官とドイツの童謡、「角栄に腰使いやがって」

お節介 ‥ 善意が転じて悪意になるとき
 オモテとウラの二側面、二・二六事件後の寺内大臣、ソ連の対日参戦・日本のシベリア出兵、大宅壮一が憂えた「美談ジャーナリズム」、昭和史最大のお調子者・松岡洋右

しみったれ ‥ 哲学や思想なき打算
 船成金・内田信也の金銭哲学、六倍の戦費を補うための人柱、妄想じみた「アメリカ処罰案」、指導者への「小人物呼ばわり」

わろき者 ‥ 冷めた目で交友を見る
 わろき者七つあり、「最後の殿様」徳川義親の資金提供、寝業師・三木武吉と
情の人・大野伴睦、人の交わりに季節あり

よき友 ‥ 人間同士の地肌が合う
 谷崎潤一郎と船橋聖一、浜口雄幸とピストル弥団次、島崎藤村とアナキスト、ファシストの「友を持たない人生」

機嫌を知るべし ‥ 生きていくための智恵
 坂田山心中の猟奇事件、兵士たちに呪われた戦陣訓、桐生悠々「だから、言ったではないか」、チャタレイ裁判のお粗末なわいせつ観、

考える葦 ‥ 人間性が試されるとき
 パスカル「パンセ」の教え、語彙が貧弱だった池田勇人、夏目漱石・中江丑吉の精神、「歴史のぬきさしならぬ意思」

天使と獣 ‥ 性善と性悪の間
 スターリン階級史観、獣道を進んだ指導者・東條、作家と作品の〈味〉、大本営発表の精神的退廃、

臆病者 ‥ 恐怖に心くじける人
 生血をもって国に報いる、卑怯参謀と臆病将軍、戦時下勇気ある七議員、戦場に出ていかない「小心者」

横柄 ‥ 自己の利益のみに忠実なさま
 昭和議会史の汚点「黙れ事件」、平沼麒一郎のパラノイア症状、田中角栄と人情の機敏、渡世人ならではの真剣勝負

いやがらせ ‥ 他人を不快にさせて楽しむ
 禁止された「わしゃかなわんよう」、「熊沢天皇」とGHQ、石橋湛山が喝破した「我が国自身」、化け物に転じた「統帥権干犯」

空とぼけ ‥ 人を騙す手法の罪
 ハル・野村会談での攪乱戦術、次世代が背負う人類の歴史、軍内上層部の責任逃れ、爆弾三勇士と在郷軍人会

善の善なる者 ‥ 戦わずして勝つのが務め
 『断腸亭日乗』に見る荷風の彗眼、抗する者の勇気と行動力、政治は世間師の騙し合い、幻に終わった日中和平工作

微笑の習慣 ‥ 気に入られるための防衛策
 日本人であることを恥じる、マッカーサー様 日本の天皇陛下に、昭和初年代日本人の神経衰弱、日本人の「三つの心」

人の操もかくてこそ ‥ 一人になっても、見事に生きる
 死に至るまでの進軍ラッパ、「庭の千草」が教えること、忠誠を誓う対象は何か、二・二六青年将校の「閣下、ごめん」

人性の正しい姿 ‥ 真実の人間に出会うとき
 安吾が問うた日本人の地肌、腹黒さこそ人間らしさ、「健全なる道義」のお粗末さ、マッカーサー万歳を叫ぶ軽薄

露落ちて花残れり ‥ はかない人生の残り香
 「主」と「栖」の運命、添田唖蝉坊が風刺した「金の世」、西郷星に託された庶民の願い、流れの中の泡のひと粒

無色界 ‥ 凡夫の苦しみを克服する
 すべての欲を離れた世界、無色界に達する心識とは、清水の次郎長の風邪の治療法、人間の退廃・国民の不幸

飛蛙の音 ‥ 悪しき社会現象への反撥か
 志向の涯てにある空白の空間、国際協調を打ち破った満州事変、「幻の音」を奏でる人、偽善的社会の憎まれ役

百代の過客 ‥ 悠久の時の一瞬を生きる
 時間と旅を纏う『奥の細道』、百代に抱え込まれた特攻作戦、「本当はあんたは誰なのか」、「ゴドー」を待ちつづける人びと
 
以下本文から“”部抜粋引用
 
 “太平洋戦争を含めての満州事変からの戦死者数は二百三十万人、しかしよくこの数字を分析していくと、太平洋戦争末期の昭和十九年から二十年にかけてのわずか一年余りで、二百万人近くが戦死した計算になる。実に戦争末期に戦死者は激増したのである。こうして亡くなった人たちこそ「善の善なる者」の人身御供であり、彼らを救えなかったという、この国の戦争指導者の無責任さが改めて問われてくる。”
 
 “これはある翻訳書で知ったのだが、才能のあるピアニストやバイオリン奏者などは、楽譜に記載されている音符とは別に、「幻の音」を演奏することがあるそうだ。つまり楽譜というのはやはり才能ある作曲家が、自らの理解する音を音符であらわしているわけだが、演奏家はそれさえ超えて自らの耳で確かめている音を演奏するわけである。楽譜にない音を聞かせてくれるという意味でもある。
 こういう特異な人物はどの分野でもいる。そういう人物こそ、独自の空間を持つことになる。山本七平はやはり評論家の小林秀雄を評して『小林秀雄の流儀』という書を著した。小林の能力の高さを様々な視点で分析するのだが、むろんそこには小林に対する強い畏敬の念と幾分嫉妬にも似た感情があることを隠していない。
 小林の論文(たとえば「ヒットラアと悪魔」などを引用しながら、自らの見解を述べ、持論を展開していく。小林は、〈人間は侮辱されたら怒るものだ、などと考えているのは浅薄な心理学に過ぎぬ。(略)本当を言えば、大衆は侮辱されたがっている〉と書き、たとえば軍人たちによる民間人蔑視のはなはだしさをあげる。軍服の青年将校が音頭をとって歌わせる「昭和維新の歌」の「盲ひたる民、世に踊る」といった一節をあげ、「盲ひたる民」を侮辱し、支配するのは、大衆の邪念を利用することだと書いている。
 いささかわかりづらく聞こえるのだが、言わんとする意味は単純だ。小林の、大衆は侮辱されたがっているとの論を引用して、日本社会の民衆は軍人に体よく利用されたとの論でごまかしているというわけだ。このことは民衆が、思考の窮極にある空白の空間には耐えられない存在であり、「飛蛙の音」をひたすら待っているとの解釈になる。
 私たちは日頃理性的、あるいは知性的空間に身を置いているかのように錯覚するが、それは大間違い。ともすれば下卑で感情的な空間で、「飛蛙」の役を果たすアジテーターや独裁者を求めているのかもしれないのである。”

 
 
 



 目次だけ眺めているだけでも興味深いが、
 
 著者は、今から二千四百年前の古代ギリシャの哲学者のテオプラストスが書き残した、人間の性格を三十に分けたものを参考にして、今も昔も人間の姿は変わらないとの前提で書き綴っている、が、確かにそうなのだろう。
 おぎゃ~と生まれてから、いろいろな経験を積んで一生を終えるまで、いつの時代に生まれようとも、その年齢のプロセスで感じることは、いつの時代の人間でもそんなに変わるものではないのではないか。 
 同時に、生身の人間が聖人君主たりうることも、なかなか難しいこと、 逆にこのような各種さまざまな態を、その強弱こそあれ、多少なりとも内面に秘めていると考えるのが、あるいは自然なのかも、、
 
 
 この本、特に最後の二章「飛蛙の音」「百代の過客」がなかなか深みがあり、面白かった。

 二つ目に引用文は「飛蛙の音」からの抜粋、なかなか意味深な内容で、これから、この視点でも、注意深く見ていく必要があるのでは、、と感じる。

 ところで、学生時代、同じ下宿に居たY君に、部屋に並んでいる本を見て、「つまらない本ばかり読んでないで、小林秀雄とかそういう人の本を読みなよ」と忠告されてことがある。当時はベストセラーに踊らされて、それらを読んだ気になっていた時代で、今でもその声が耳に残っている。
 
 昭和史に多少は絡んだ本、終戦の日は過ぎたが、8月に似合う本ということで、、

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最終更新日  2018年08月16日 16時06分06秒
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