ささやかな日々を楽しみながら‥‥‥

2018/10/04(木)19:25

池田清彦 著「いい加減くらいが丁度いい」

本に親しむ(628)

著者の名前に、おやっ? と思った。 この名前、先に読んだ養老孟司氏の本に何回か出てきた。 何かつながっているということで、また、年齢的にも少し上で、これから生きる上でも参考になりそうかな?ということで購入。 以下、目次 1 ダマシ、ダマシ生きる    ボケ老人の行方    家事力と主婦の脳    50年経っても変わらないもの    老人になるということ 2 制度と社会のホンネとタテマエ    LGBTと日本社会    ふるさと納税    自動車の未来    リバータリアニズムの外側 3 日本のバカさ加減    ファンタジーを真面目に信じる人たち    バカが物言うネット社会    ウソつき大国・日本の未来    日本の侵略戦争について 4 ものの見方について    人は何に騙されるのか    真贋と希少性について    ルールと秩序    なぜ同じコトバを使っても話が通じないのか 5 人類と生態系    スケーリングと多様性    ヒアリとホンビノスガイ    南方熊楠と生物多様性    集団の大きさとコミュニケーション 6 気づけば定年    定年を迎えて昔のことを振り返る(1)    定年を迎えて昔のことを振り返る(2)    定年を迎えて昔のことを振り返る(3)    ついに定年だ  以下、本文から“”部、抜粋引用   “さらに、エビデンスがあるにもかかわらず、医者や製薬会社に都合が悪い統計は隠してしまうという悪質な操作も日常茶飯事に行われている。たとえば、何度も書いたことがあるが、フィンランドのヘルシンキで実施された次のような調査がある。  約1200人の40歳から50歳の男性管理職を600人ずつ2つのグループにランダムに振り分けて、片方のグループには5年間、4ヶ月ごとに検診を受けてもらって、血圧やコレステロールを正常に保つなどの介入を続け、他方のグループには介入は行わなかった。調査を始めてから15年間(介入群では介入期間5年+非介入期間10年。非介入群では非介入期間15年)の死者数を調べると介入群では67人、非介入群では46人だった。これには有意の差があった。健診を受けた方がたくさん死んだということだ。  しかし日本では、こういうデータが大々的に報道されることはなく、多くの人は健診が有効だと信じ込まされている。健診が寿命を伸ばすというエビデンスは全くないが、国を挙げて健診を推奨している。厚労省と医者と製薬会社がグルになったペテンである。健診をやめたら食うに困る人が沢山いるのだろう。文字通り、国民は上記のペテン集団の食い物にされているわけだ。”  “‥‥‥ 脳の構造がほとんど同じ人間同士の間で、なぜ話が通じないのか。逆説的だが、それは人類が言語を使うようになったからだ。多くの人は、人類はコトバを発明したおかげで、複雑な知識や感情を伝え合うことができるようになった、と漠然と思っているかもしれないが、それはコトバが同じことを意味する限りにおいてなのだ。  ‥‥‥  しかし、具体物を指し示すことができないコトバに関しては、共通了解はそう簡単ではない。私の「正義」とあなたの「正義」、私の「平和」とあなたの「平和」が同じものを意味するという保証はない。しかし、人はコトバを他人も自分も同じ意味で使っているに違いないと勘違いすることが多い。そこで同じ日本語を使っていても、話は通じなくなるのだ。長くなったのでこれ以上ややこしい話はいずれまた。”      「日本のばかさ加減」って刺激的な目次の章では、今の政治や世の中って、多分こんなことではないかということが単刀直入に書かれている。 これって、9割がた、そうだと思うんだけどなあ~~、、、    統計データにも触れているけど、有名な「嘘には3つの嘘がある」の、これは3つ目の話、、、これって、日常茶飯事にいつでもどこでも使われているな、、  ところが、ここでは逆の話、、都合の悪いデータが無視されているということ、、、  また、コトバについては、確かに、話をしていて、特に抽象的な言葉については、前提条件が大事だと思う、が、それを始めてしまうと話が進まなくなってしまうのか? 自身もそうだが、日本人って、あまりややこしいところに踏み込まないのか、そのあたりをもやもやにして話を進めてしまう傾向があるような、、 ところがふたを開けてみると、その前提が全く異なっていたりして、、  特に抽象的なコトバ、日常会話などでも、しょっちゅう使うが、たぶんそのイメージは人それぞれが皆違うのだろうけど、その定義まではいちいち言及しない。 当たり前のことだけども、そんなレベルでの会話だということを認識しておかなければいけないのだろう。  先の解剖学者の養老氏と同様に、生物学者ということで、このような分野の学問は、今の時代のきっちり分けるという風潮にはマッチしないのか? 今の時代の潮流とはだいぶ離れた流れなのか? それらが原因の一つなのか?そうでないのか?定かではないが、現体制とは対立するところもそこかしこに、、、  数ヶ月前に読んだ中島義道氏の名前も出てきたりして、へえ~、そういうつながりなどとの想像も面白い。  フェルメールの贋物についても興味深い記述がある。南方熊楠については、仕事柄、とても親近感を覚えていることがよくわかる。  学者もいろいろなタイプがあり、千差万別、、 好きなことをやって好きなことを書いて、そのうちの一人ということで、、  いい加減を、良い加減ととらえて、グレーゾーンを楽しもう、という結論にしておこうかな。        にほんブログ村             ライフスタイル ブログランキングへ   Facebook   Twitter   -----------------------------------------------------------------------------------------------        -------------------------------------------------------------------------- 習志野わくわくMAP -------------------------------------------------------------------------- 「習志野防災かるた」が完成 -------------------------------------------------------------------------- 「わくわく習志野」リニューアル版をアップ -------------------------------------------------------------------------- 足で拾ったビジュアル習志野情報 -------------------------------------------------------------------------- 習志野の民話が形(本)になりました --------------------------------------------------------------------------  アクティブシニアネットワーク・習志野 -------------------------------------------------------------------------- 夢こむさ習志野 --------------------------------------------------------------------------         

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