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カテゴリ:本に親しむ
著書「国家と教養」が面白かったので、引続き著者の本を、、
以下目次 第一章 政治もモラルもなぜ崩壊したか 低下する政治家の質、腰の定まらぬ外交、頻発する無軌道な殺人事件、勉強しない子供達‥‥‥もはや対症療法では効果はない 第二章 すばらしき日本文明 世界七大文明の一角を占める日本文明。江戸期に来日した外国人たちは「貧しくも幸福な社会」を目の当たりにして感銘した。 第三章 祖国への誇り 家族愛、郷土愛、祖国愛。 人間の基本をなすこの三つの愛は、なぜ戦後日本からは失われたのか? その策略の中心とは何か? 第四章 対中戦争の真実 「南京大虐殺」が突如、再登場したのは事件から八年半経った終戦後のことだった。証拠捏造してまで演出した黒幕とは? 第五章 「昭和史」ではわからない 満州事変に対するリットン調査団が出した結論は極めて妥当。帝国主義時代における「侵略」をめぐる国際常識を解き明かす。 第六章 日米戦争の語られざる本質 列強の中核をなす白色人種にとっての悪夢は、日中の連携だった。両国間に楔を打ちこむべくアメリカは周到に罠を仕掛けた‥‥‥ 第七章 大敗北と大殊勲と 黒船来航から敗戦後の占領までの百年戦争は、植民地主義や人種差別に対して、日本が独立自尊の精神を貫いてきた歴史の証だ。 第八章 日本をとり戻すために 帝国主義や新自由主義などは国民性に馴染まない。未曾有の危機を乗りきるヒントは、震災後の日本人の尊き姿に示されている。 以下、本文から“”部、抜粋引用 “また社会や国家につくすという美徳は、GHQが教育勅語を廃止し公より個を尊重する教育基本法を作成すると同時に消滅の運命を定められたと言ってよいでしょう。「公イコール国家イコール軍国主義」という連想を植えつけることで公へのアレルギーを持たせ、日本を弱体化しようとしたのです。 ‥‥‥ これを変えようとする者はGHQの方針になぜか未だに忠誠を尽しているほぼ全てのマスコミにより、直ちに軍国主義のレッテルを貼られます。” “日本人が道徳上の善悪を宗教や論理ではなく、「汚いことはするな」といった美醜によって判断してきたことに気付いた時、ヘルマン・ワイルの言ったことが単なる哲学的独り言ではないと納得したのでした。「真、善、美は同じ一つのもの」というのは万物の本質を突いた恐るべき指摘なのです。美しいものを目指すことが万事において真へ達する道であり善に到達する道なのです。” “一方のアメリカは日露戦争の終わった翌年あたりから、テオドア・ルーズベルト大統領の指示で対日戦争計画を練り始めました。オレンジ計画です。 ‥‥‥ オレンジ計画はその後何度も改定されましたが、、1911年(明治44年)のものには、 「米国は独力で日本を満州から撤退させるべく、大陸への介入ではなく海上の作戦によって戦うことになるだろう。日本の通商路を海上封鎖することで息の根を止めることになろう」 という趣旨のことが書いてあります。30年後の戦争はその通りになりました。” “昭和になって起きた国際的事件の大半には、コミンテルンの影が見られます。世界の共産化を企図するコミンテルンを考慮に入れず、昭和を語ることができません。” “日中が手を携えるというのは白人にとって悪夢中の悪夢だったのです。これは現在に続いています。この二つは対立させる、というのは今も欧米の基本戦略です。” ”この中国びいきは今も欧米諸国に潜在し息づいているようです。” “中国人にとって政府や宗教やイデオロギーなどどうでもよいのです。三度の食事をきちんと与えてくれるならそれ以外はどうでもよい、という現実主義が三千年の伝統なのです。” “同様に矛盾を内包した共産主義は、数千万人に上る飢餓や粛清の犠牲者という無残な大実験の後、1999年のベルリンの壁崩壊やソ連の解体とともに大清算されました。 やはり矛盾だらけの新自由主義、すなわち貪欲資本主義は、世界を20年ほど跋扈した後、リーマンショックから現在の世界的不況、ギリシャ、スペイン、アイルランド、東欧の財政危機、食料や原油の高騰、ひいてはアフリカや中近東での市民暴動と、未だに大清算が続いています。” “西洋文明は覇道を目指すが日本は王道を目指すべしということです。日本は欧米のような単なる富国強兵国家ではなく、さらに有徳国家にもなれという高い理想でした。” “日本近代史における戦争を考える時に、満州事変頃から敗戦までを一くくりにした15年戦争や昭和の戦争がありますが、このように切るのは不適切だと思います。その切り方はまさに東京裁判史観です。林房雄氏は『大東亜戦争肯定論』の中で、幕末の1845年から、大東亜戦争を経て米軍による占領が公式に終ったサンフランシスコ講話条約の発効、すなわち1952年までの約100年を「100年戦争」とします。” -------------------------------------------------------------------------------------------- 「第八章 日本を取り戻すために」はすべてを抜粋紹介したいほど、、学校のテキストにも入れてもらいたい内容だ。 ただこの、〝日本を取り戻す〟とはいたるところで使われて、聞くことであるが、その中身となると皆それぞれ違うのでは、このあたりを考慮吟味しないと、あとでこんなことではなかったなんてことになりかねないものを含んでいることに注意しなければいけない。 今の社会で何が起き、どこに進もうとしているのか、その時代に生きているものは、そのようなことを上手く把握できていないのでは、いつの時代も、そういうものなのかもしれないが、、 もっとも、その根幹にあるのは、明治以降の近代史を学校できちんと教えてもらっていないことがたぶん大きい。根っこがない部分を、本書は少し補ってくれているような気がする。 筆者の百年戦争に代表される考え方、きちんとしたストーリーで、なんかすんなりと頭に入る。この歴史観って、信じられそう、しっくりくる。 帯にも書かれているけども、目からウロコ的内容、何十年何百年先の年表に載るような歴史のとらえ方と感じられる。 本書を読んだことにより、今のこの世の中で起きてること、その流れが多少見えるようになった気が、そして合点がいくようなことも、 そして、各所にみられる、筆者のたった一行が、事実であるならば、今まで思っていたことが瞬時が瓦解させられるような破壊力も含んでいる。 付け加えるに、よく数学は美しいと言われるが、その美しさを信じてやまない数学者らしい思考も随所に、真善美を根底にした考え方に共感が持てる。 ところで、ここでもかっての横井小南の考えが紹介されている。 理想主義的かもしれないが、大国や近隣と、張り合って覇道主義を突き進むよりも、王道主義を進めるべきだとした小南の考え、が捨てがたい。 21世紀に入り、見事なまでに個に分断されてしまった社会、 自殺者が多いとか、誰でも良かったと言われるような犯罪も、その起因する部分がなんなのか? 少しわかったように気にもなる。 「何でもあり」的な、節操のない世の中に進んでいるような、うすら寒い気もする昨今、、 今こそ、やはり冷静に立ち止まり、来し方行く末を、一人ひとりが考えなければいけないと、考えさせられる。 日々流れる表層的なニュースだけに頼っては、どこに流されていくのかかわからない。 それにしても、アメリカの長期的戦略には驚かされるし、オレンジ計画なんてビックリだ。 21世紀に入っての現社会、対日戦略の完成形かな?なんて思ったりも、、 各国の裏での動きや国同士の関係も奥深い。世界は魑魅魍魎とした中で、当然ながら、一筋縄では収まらない。 そんな、いろいろなことを考えさせられる、筆者の識見が垣間見える、良い本。 にほんブログ村 ライフスタイル ブログランキングへ ----------------------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------- 習志野ぶらり -------------------------------------------------------------------------- 習志野ぶっくさろん -------------------------------------------------------------------------- 習志野わくわくMAP -------------------------------------------------------------------------- 「習志野防災かるた」が完成 -------------------------------------------------------------------------- わくわく習志野 -------------------------------------------------------------------------- わくわく習志野(ツイッター) -------------------------------------------------------------------------- 足で拾ったビジュアル習志野情報 -------------------------------------------------------------------------- 習志野の民話が形(本)になりました -------------------------------------------------------------------------- アクティブシニアネットワーク・習志野 -------------------------------------------------------------------------- アクティブシニア市民講座(習志野) -------------------------------------------------------------------------- 夢こむさ習志野 -------------------------------------------------------------------------- お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年01月22日 19時37分29秒
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