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2019年03月13日
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カテゴリ:本に親しむ
副題には~世界を知り抜くための羅針盤~とある。

読んで、時間がたってしまったので、内容の記憶が薄れてしまったけど、、

以下、目次
はじめに 「方丈記私記」から 富山県 髙志の国文学館の館長 中西進
第一章 堀田善衛の青春時代 池澤夏樹
第二章 堀田善衛が旅したアジア 吉岡忍
第三章 「中心なき収斂」の作家、堀田善衛 鹿島茂
第四章 堀田善衛のスペイン時代 大高安二郎
第五章 堀田作品は世界を知り抜くための羅針盤 宮崎駿
終 章 堀田善衛20のことば 富山県 髙志の国文学館
おわりに
年表 堀田善衛の足跡
付録 堀田善衛 全集未収録原稿
   ――「路上の人」から「ミシェル 城館の人」まで、それから‥‥‥

以下、“”部、本文から抜粋引用

池澤夏樹
 “現代は他者に対する意識が少し弱まっているような気がしますが、それに対して堀田さんが特効薬になるのは、自分を客観視しているからです。自分語りではなくて、自分を含めた社会、世間、世界を書こうとしている。だから、走り回っている本人を上の方で見ている自分がいる。この構造が身に付くと、生きるのが楽になると思います。より手応えのある生き方ができる、そういう文学です。
 僕は言葉の力が弱まったと思わない。他のものが強くなり過ぎた。それは何かというと、お金、資本です。高度経済成長の前はみんな貧しかったから、そこでは言葉の効き目がありました。しかし、高度経済成長以降、お金が世の中を動かす部分が大きくなり過ぎて、それがテクノロジーと組み合わさり、要するに日常生活の中に「おもちゃ」が増えた。目くらましです。それと遊んでいるうちに、世間では時が過ぎてしまうし、世の中が悪くなっても気がつかない。”

吉岡忍
 “分からないことは分からない、と書く。手に負えなければ、それはその通りに書く。知ったかぶりをすると、たいてい物事を小さく捉えて、巨大な問いには答えていないし、巨大な問いがあることにすら気がつかなくなります。また、にわか勉強して、あたかも最初から分かっていたみたいに啓蒙的に書いてしまう人もいれば、だらだら書いて、まとまりのない文章になる人もいる。

鹿島茂
 “自分と全く違うものを学ぶということは、比較が可能になるということです。自分の国しか知らないと比較が難しい。例えば、北朝鮮です。今、我々が外側から見て、「民衆はさぞや不幸だろうな」などと思いますが、結構幸せかもしれない。一つしか知らない人間は、かなり幸せなはずです。自分と他者を比較するようになると、人間は不幸になります。”
  
大高保二郎
 “私の専門の美術史もそうですが、一次資料というものは本当にほんの一握りしか残っていません。書かれたことよりも書かれてなかったことの方が膨大です。その場合に、書かれなかったことをどう扱うかは、我々自身に委ねられている重要な部分であって、そこをどう処理するかで、面白い、面白くないというのが出来するのではないでしょうか。”
  
 “それからもう一つは、日本を外側から見つめるまなざしです。堀田先生ご自身、外国に身を置いて、日本人の姿を、冷徹に、客観的に見つめ続けてきました。
 日本にいるだけでは日本が見えない、外に身をおかなければ日本のことがよく見えないということです。ですから若い人たちは、ぜひ、日本の外に置いて、日本の姿を冷静に見てほしい。
 堀田先生は、「一度距離を置いて、異邦人の目でもって、日本を見つめる。そうすると、日本で今起きていることがよく見えてくる」と、おっしゃっていました。”
  
宮崎駿
 “ですから僕が漫画を書いたり、何かを書くときにも、これはどういう意味を持っているのか、自分はどこまで見渡してこれを書いているのか、自分がどんなに善良にこれをやりたいと思ってやったことでも、その裏側にどういう意味があるのか、それから自分がどうしてやりたくなったのか、何によって自分は突き動かされているのか、突き動かされているものは本当にいいものなのか、そういうことを、ちゃんと考えてやらないと、この詩人記者と同じとんでもない運命になると思っているのです。
 ‥‥‥
 イデオロギーというか、自分が空想した主義主張で判断して、自分の眼で見たときの違和感や心のすみに浮いた疑問を軽視したからです。堀田さんの文学は、自分で見、自分で感じたことで、思想を組み立てるものだったのに、まあ、僕の判断は情けないものでした。”
  
 “もう一つ僕が大切にしている堀田作品に「方丈記私記」があります。これは昭和二十年三月、東京大空襲の最中に堀田さんが「方丈記」を読み、自身の体験と重ね合わせて、そこから新たに発見したことについて書かれたものです。”
  
 “僕は、このように僕らの一番の芯になっている堀田さんの三作品、「広場の孤独」と「漢好」、それから「方丈記私記」を、ぜひたくさんの人に読んでもらいたいと思っています。これは強靭な文学です。強靭なものというのは、今これから始まってくる大混乱の時代、何かの形でものを考えたりする時の手掛かりになると思うのです。堀田さんの文学は決して流行った文学ではありません。しかし、それだけの力を持っています。そして僕にとってはとても大事なもので、お前の映画は何に影響されたのかと言われたら、堀田善衛と答えるしかありません。もちろん手塚治虫さんとか、いろいろな人の影響受けていますが、一番芯になっているものは、やはり堀田善衛なのです。”
  
 “その時々に堀田さんが言った一言や、ちょっと書いた一つの文章に、背筋がしゃんとするような気持ちを何度も味わいました。世の中からガラガラと変わっていって、どうしたらいいのだろうと思う時にも、堀田さんの文章に出会うと、ホッとしたものです。”
  
 “つまり初めて読んだ時から、何か物音に迷ったり、ぶつかったりした時には、堀田さんは今何を考えているのだろうと思うのです。そして、堀田さんを探してキョロキョロしてきたんです。
 本当に僕にとって堀田さんは、海原に屹立としている、鋭く尖った巌のような人で、現代の歴史とか、経済情勢の波の上に立って動かない存在なのです。僕ら同じ方向に向かって船を漕いでいるつもりなのですが、いつの間にか右に行ったり、左に行ったり、わけが分からなくなってしまう。そうして自分の位置が分からなくなってしまった時に、ふと見ると堀田さんが、ああ、やっぱり同じ位置に立っていて、ああ自分はこんなに流されていると分かるという座標になるような人だったのです。”
  
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 それぞれの方にとって座標軸となるような考え方を示した人、特に今まで素晴らしいアニメ映画を作ってきた宮崎俊氏にとっての、座標軸的な人、ということで、あらためて著者に大変に興味深く感じた。
  
こんな時、ああ、あの人だったらどんな風に考えるのだろうか。聞いてみたい人は、身近には一人ふたり、著名な方でもメディアなどを通して数名いるが、座標軸がきちんとしている人は、やはり頼もしい。羅針盤的な人の存在は貴重である。
  
島国日本に生まれ、日本で育ち、日本以外をよく知らない。 日本を客観的にみたいと常に思うが、これはやはり海外での経験が豊富な方の追体験をするしかない。 若い人はどんどん海外での経験を積んで、諸外国の諸々の風習や人を知り、諸問題に対応できる人であってほしいと切に願う。
  




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最終更新日  2019年03月13日 12時00分04秒
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