ありがとう 君たち
さいしょに逢ったのっていつだっけ空のソレイユに檸檬をかざして重なる黄色を楽しんで地には花があやなしていた蜂がぶんぶん廻りを飛んでたっけ?忘れな草はひと時やさしかったあおいすみれはまだ咲いているかな七色の夢と希望 勇気は凛々と明日はきっとよくなると曖昧な空に誓ったね僕らは移り変わる季節の狭間に漂った新しいスタイルを模索していたカーラジオから8ビート尾崎の音楽にノリノリで身体を揺らしてたまあまあ ほろ苦いココアが僕のキーを下げた「懐かしい」って言うのが悔しいけれどすべてが懐かしく感じるよありがとう 君たち ありがとう瀬戸の夕暮れは侘しくて紅影を眼で追っていた夜の葉に露を置くころ浜の千鳥に誘われた星の岬に赴いて涼風に頬をなぶらせていたイルカの寝息に耳を澄ませてまったりした秋が過ぎていく空に浮かぶは下弦の蒼い月琴の音のような囁き鈴の音色の笑い声尖った心もまあるくなった君の棲み家を探していた雪女が泣いていた如月の足音が近づくまた書くのに疲れて休む時があるかも知れないそれでもまた書かざるを得なくなるだろう君たちと歩いてきたこの場所でこれからもずっと書いていきたい感性がへろへろになるまでありがとう 君たちありがとう