カテゴリ:シネマ
CG全盛の現在ではおそらく想像もできないでしょうが、かつて劇場映画は『本物』を何らかの形で作らないと撮影できなかったシロモノだったものです。
こと戦争映画ともなるとまず大量の兵士が必要で、それは死体でも同じ。セットや飛行物もそうで、こと実在物の少ないSF映画ともなると、それはそれは大量の模型が必要になります。スターウォーズなんかすさまじい。 ところでここ最近、太平洋戦争をネタにした映画が次々とリリースされています。『太平洋の奇跡』とか『日輪の遺産』とか。 で、ごく最近あった会話。 友人A「いやー、かかづさんに『○○(映画のタイトル)』を薦められて、最近太平洋戦争物にはまっちゃって」 自分「ほう、どんなのが良かった?」 友人A「ハリウッドの真珠湾攻撃のやつで」 自分「ほうほう」 友人A「なんていうかCGすごいんですよ。日本人俳優はほとんど無名の人ばかりなんですけど」 自分「ほうほう(マイケル・ベイ監督の『パールハーバー』あたりかな?)」 友人A「ゼロ戦とかまるで本物みたいで、最近のCGは本当にすごいですね」 自分「ちなみにタイトルは?」 友人A「『トラ・トラ・トラ!』です」 自分「それは大半本物だ!」 もうなんというか、全俺が総ツッコミでした。 『トラ・トラ・トラ!』が最近Blu-rayで出たのは確かで、レンタルに並んだのも最近かもしれません。真珠湾攻撃ネタの映画も多数あるのですが、まさか本物を偽物と勘違いするとはおもわなんだ。 Wikiあたりを観てもらえば分かる話ですが、『トラ・トラ・トラ!』は40年前の映画でCGなんぞ無い時代の映像です。しかし実物大のセットや模型、あるいは本物のゼロ戦を飛ばして撮影した映像で、CGと見まごうのもしょうがない。だって本物だし。 本物を見ずに二次情報だけでモノヅクリをする若者が絶えませんが、本物を知らないと本物と偽物の区別もつけられないという話。 つーか本物に触れよう。本当に触れよう。
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