かかしのジャンプ

2010/03/05(金)01:14

シェパド対策

捕鯨・マグロ(383)

シー・シェパード対策成功、調査捕鯨は順調  南極海で活動している日本の調査捕鯨団に対し、反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)の妨害行為が12月になって相次いでいる。 毎年のように繰り返される暴挙だが、今季は調査捕鯨団が「うまくやっている」(赤松農相)のだという。なぜそう言えるのか。  SSは環境保護団体「グリーンピース」のメンバーだったカナダ出身のポール・ワトソン代表が1977年に設立した。 86年にアイスランドの捕鯨船を沈没させ、2005年から日本の調査捕鯨を妨害してきた。これまでに日本の乗組員5人が負傷し、警視庁はSSの4人を威力業務妨害容疑で国際手配している。  日本の調査捕鯨団は母船「日新丸」など6隻で構成。今年は11月19日に日本をたち、12月中旬から南極海で鯨の捕獲を始めた。  一方、SSの抗議船「スティーブ・アーウィン号」は12月7日に豪州を出港。14日には調査捕鯨団の「第2昭南丸」に300メートルまで接近してきたため、第2昭南丸が警告の意味で放水すると、相手も放水してきた。  今回SSは小型高速船「アディ・ギル号」を初めて投入しており、23日には20メートルまで第2昭南丸に接近してレーザー光線で乗組員の視界を遮るなどした。29日までに計4回の妨害行為が行われている。  調査捕鯨団はやられっ放しのようにみえる。が、調査捕鯨を所管する農林水産省に、慌てた様子はない。赤松農相は25日の記者会見で「調査捕鯨はスムーズにいっている。いい結果が出ている」と語った。  SSによる今季の妨害行為は、すべて第2昭南丸に向けられている。農相の発言の根拠はそこにある。  調査捕鯨団の一員でありながら、第2昭南丸は母船の船団とは離れて航行している。SSの抗議船を監視することが最大の任務だからだ。 実はスティーブ・アーウィン号の豪州出港直後から追尾を続けており、その位置を逐一、母船に報告している。スティーブ・アーウィン号が船団に向かってきそうになったら、見つからないうちに逃がそうという作戦だ。  これが成功し、今季は調査捕鯨自体には支障が出ていない。調査捕鯨の関係者からは「SSは母船を見つけられない焦りから昭南丸を攻撃しているのでは」との見方も出ている。  調査捕鯨団はこれまでもSSの監視を試みてきたが、20日以上にわたって成功したのは初めてという。なぜ今季はうまくいっているのか。農水省は「作戦上の秘密なので明かせない」と話すが、昨季までの苦い教訓を糧に、日本側の対応がしたたかさを増しているのは確かなようだ。  同省によると、スティーブ・アーウィン号は燃料補給のためいったん南極海を離れ、豪州に戻りつつあるという。「当分は攻撃される心配はない」。関係者からはそんな声も聞かれるが、来春まで続く調査捕鯨の、今はまだ序盤に過ぎない。緊張感に満ちた航海は続く。(畑武尊) (2009年12月30日09時55分 読売新聞)

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