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Room of hobby

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水泳の授業

 眩しい太陽! 夏だ! プールだ! 水泳だぁ!!

 ってことで、どうも。この夏大ブレイク間違い無しの油の乗った男、といってもあの汗まみれってわけじゃなくて、何というか、こう熱い男みたいな。まぁ、そんな感じの中学2年生、月影刹那とは俺のことだぁ!

 さて、自己紹介はこれぐらいにして、今現在3時間目のちょうどお腹が空きはじめる時間帯の数学の授業中。

「えー、ですからここにこの公式を当てはめて解くと、xが3となるわけですね。それじゃあここの問題をそこでぐーすかいびき立ててる月影にやってもらおうかな」

 刹那は暑そうに顔を挙げ、疲れ果てているといった顔で即座に状況を判断し、答えるのがめんどうな問題ということが分かったので、分からないと答えることにした。

「ん・・・、分かりませ~ん」
「まぁ、寝てたらそりゃわからんだろうな。じゃあ月影も起きたことだしここは鈴木にやってもらうかなー」
「ぐーぐー・・・」
「ちょ、寝るの早いぞ! 月影!!」

 といった感じでダルい数学の時間を終えると次は待ちに待った水泳の授業だ。

 そう、学校に来たのはこの為と言っても過言ではない。寧ろ肝心なのは泳ぐことよりもスク水を着たクラスの女子だ。

 どこぞの中学では男女は別々に水泳の授業を行なうらしいが、この俺の行っている学校は男女とも同じ時間帯に授業をするのだ。何て嬉しい事をしてくれるんだ先生!

『キーンコーンカーンコーン』
「ん、よーし今日はここまでで終わりだ、月影明日の数学までに今やってるところをクラスの友達に見せてもらって、勉強しとくように。よし、号令~」
「きりーつ、気をつけ、礼」
「「ありがとうございましたー」」

 おっしゃぁ!! 来た来たぁ! よし、早速水着に着替えてプールサイドでスク水を着たクラスの女子共が出てくるのを拝むとするかぁ!!

 刹那は心の中だけでそう言い、水着に着替え、まだ廊下だというのにゴーグルをつけて、肩にタオルを巻きつけゴーグル仮面だのという変なコスプレをして、友達と一緒に颯爽とプールまで向かった。

   ◇   ◇   ◇

 刹那とその一向はゴーグル仮面の状態のまま、廊下を突っ切り、ちょうど職員室から出てきた先生に怒鳴られ、とぼとぼとプールサイドまで着いた。

 さぁ、ここからが勝負だ。見たいからといって女子更衣室からスク水を着た女子が出てくるのをがん見していたら単なる変な人になってしまう。

 今までがん見して女子に嫌われた男子を何人も見てきている。その中に俺が入ってるのは言うまでもない。ここは焦らず、プールサイドでマイフレンドと萌えについて話し合いつつ、女子が来るのを待っているのがいいだろう。

そうこうしている間に女子が着替え終わってだんだん出てきた。だが、まだ女子は恥じらいを持って身体をタオルで隠している。

 慌てるな・・・、ここは見たいのを抑えつつ自分は見なくていいというのを演じるのだ。そうしている内に授業が始まり、授業中じっくりと見ることができるはずだ。

「はい、それじゃあ授業を始めま~す、クラス委員、挨拶」
「きりーつ、気をつけ~、礼」
「「お願いしま~す」」

 始まった! いざ見させていただくぞ!! スク水ぅぅ!!!
  
 刹那はそう言うと、即座に女子の方をちら見した!しかし・・・

「ば・・・、ばかなっ!」

 思わず声に出して言ってしまった。そう、何故か女子達はスク水ではなく、普通の水着を着ていたのだ。

 他の男子は構わずに、水着姿となったクラスの女子達の艶かしく、そして美しい珠のような肌に見入っていた、が、しかし、俺は違う。

 そう、普通の水着何て市民プールにでも行けばいくらでも見れる。しかし、スク水で市民プールに来る奴なんて滅多に居ない、だからこそ今日の水泳の授業はスク水を見る為だけに来た。そう、俺はスク水でなければダメなんだ!

 刹那が頭の中で色々なことを張り巡らしている時にふと横から声が聞こえた。

「なぁ、何で女子だけスク水じゃなくて普通の水着着てるんだ? 俺ら何てずっとこのぱっつんぱっつんのスク水履いてるっていうのに」

「あぁ、それは何か、最近スク水フェチの変質者が学校の中に来てるみたいだから女子だけスク水じゃなくてよくなったらしいぜ~」

「へぇ~、俺らも普通の水着着たいよなぁ・・・」

「んだな~・・・、男のスク水フェチとか出たら普通の水着着てよくなるんじゃね?」

「ないない、HGかっての!」

「そりゃそうだ、ははははは!」

 刹那はその会話を聞いてただ呆然と立ち尽くしていた、それなら俺は何のために学校に来てるんだ・・・?

しかし、そう思った刹那だったが、数日後には普通の水着でもいいんじゃないかと思うようになったのだった。


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