2005/09/16(金)00:19
ギター/土工の夢
先日、バイト仲間(五十過ぎ)に「この秋は足尾に登り、写真など撮る」と話したら、「俺は足尾にいたことがある」とのこと。
作業しつつ彼の語るに任して見ると、なんでも若い頃はフォークのバンドを組んでおり、結構売れたのだという。それが故あってバンド解散と相成り、食い詰めてあちこちで日雇い・土工人夫などしつつその日暮らしをしてきたのだと言う。
老人の嘘とも真ともとれる夢のような独白を聞きつつ、我が身の明日を思い、暗然とした気持ちに囚われる。
埃っぽい倉庫のシャッターをくぐると、空が高かった。
変わらぬ陽気だが、頬を撫ぜる涼風は既に秋だ。