ヒトラー最期の12日間
渋谷シネマライズに「ヒトラー最期の12日間」を見に行く。舞台は1945年、陥落寸前の第3帝国首都・ベルリン。ヒゲの伍長を悪魔ではなく1人の人間として描いた問題作、という触れ込みで観たのだが・・・ガンツ・ブルーノ演じるヒトラーは、素晴らしい。仕草や話し方まで研究しつくしたという往年の名優は凄まじい演技を見せてくれた。だが、私がドイツ国民ではないせいか、彼が演じた「人間ヒトラー」という描写がどう新しく、いかに重い禁忌に触れたものかイマイチ実感できなかった。 むしろこの映画は、決定的に陰惨な負け戦の中で生きる人々の群像劇として評価されるべきなのではないかと思う。酒に溺れる者、死に逃避する者、終わった夢に縋る者、市民を守るために戦う戦士、危険を顧ず負傷者の治療を続ける軍医。 国民の総意により民主的に選ばれた総統は国民を無価値と決め付け、死に逃避した。ゲッベルスは言った、彼ら自身の選択だ、と。 当節流行のいわゆる自己責任ってやつですな。そういえば、失敗したゆとり教育も、詰め込み教育を有害としたヒトラーの考えと似ておりますな!やー他人事じゃないね、ブルブル。小泉だの安陪みてえな森派のペケ野郎をいつまでものさばらせておくと、皆さんも上から「自己責任!!」と言い放たれてしまいますぞ。用心用心。ミリオタ大満足の戦闘シーン、ショタ好きならタンクキラーな英雄少年、「ガンスリ」好きな鬼畜さんには三つ編みユーゲントのインゲたんとキャッチ-な点もいっぱいなので、とにかく皆さんマストシー。http://www.hitler-movie.jp/そして帰りは山手線を途中上野で降りまして、中田商店御徒町店へGO。今回は西ドイツ軍用タオルとソ連軍ヘルメットを買って帰る。や、良い日曜日だった!