生きてるよ！～憩室炎闘病記～

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• 捜したら

  メーラーが、アウトルックエクスプレスからウィンドウズライブメール2011に変わりました。 さて、今日のこの日記が書けないんだけど…と、楽天さんからのメールを捜したら、Spamメールの中に収まっていました。どうやって仕分けをしているんだろう？ 少し旧聞になりますが、 『おたふく』（文春文庫）』（著／山本一力）読了。デリバリー弁当が江戸の経済を救うお話。読みながらモーレツにおにぎりが食べたくなりました。 しかし、江戸中の仕出し屋がいっせいに弁当を作り出して、竹の皮と竹筒（吸い飲み、水筒ですね）はそんな数がキレイにいちどきに揃えられるのか、とか、おにぎりにおかずが二品ついているそうですが、そのおかずは、どれくらいの分量で、どういう形態（ミニサイズの割り子？はたまた竹皮包みミニ？）で添付されているのか、とか、本筋とは関係ないことが気にかかってしまいました。 竹の吸い筒も、リサイクルしないともったいないですよね。 山本先生の主張、日本人は、昼食には米のメシを腹いっぱい食いてえ、にはまったく異論はございませんのですが。

  2013.06.09

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• 帰ってきました!

  お久しぶりです。やっと帰ってきました。 故障しておりました（PCが）。 書き手はいつもどこかしら故障していますが。 愛用のPC（Sonyの初期モデルのバイオくん。OSはXP）がダウンしてしまい、それではと万が一のときのための代替機をひっぱり出したのですが、あまりにも長いこと、塩漬けにしすぎました。 どんなものかと申しますと、youtubeがうまく動かない（苦笑）レベル。 いろんな事情で手元不如意続きでしたが、やっと、代替機の代替機を購入することができました。Windows7です。 今さらとお思いでしょうが、仕事上のPCも、ついこの間XP→Windows7にアップグレードしたばかり。 別に壊れていないからいいか、と思っていたのですが、サポート終了につき業務命令で変えられてしまいました。 さて、相変わらず、人工透析とストーマのとーまくんとに支えられている日々です。 よろしければ、つれづれにお付き合いください。

  2013.06.06

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• 爆発ちがい2

  『スラッシャー　廃園の殺人』（講談社文庫）』（著／三津田信三）読了。看板に偽りナシ。震えました。プロローグからラストまで、ひたすらコワイヨ～！ではありますが、とても面白かったです。贅沢な映画を一本、映画館のスクリーンで見終えた気分になりました。作中に登場する名作ホラーに関する蘊蓄も楽しいし、ややグロ（…やや、かな？）が平気な方にはおススメです。本題。も～いやぁ～ね～な話の続編です。すみませんが、お食事中の方は読まないでください。先週、常用のパウチを切らしてしまい、早速、WEB注文をしてから気がつきました。連休だったことに。新しいパウチが届くまで交換をガマンしようと思ってはいたのですが、連日の暑さ（先週はまだまだ暑かった）でニオイが立ちはじめ、透析に行くのにこれはヤバいよね、と、以前使っていたパウチの残りを取り出してくっつけてみたわけです。ええ、用法と容量の両方に問題があったようで―――具体的に申しますと私が交換期限を間違えていただけなのですが―――見事爆発しました。自宅だし、夜（お風呂が沸いててよかった）だし、またまた「クッサーッ！」と叫びながら風呂場に…行く前にWCでひと騒動起こしてから（○ンチまみれのパンツを脱ぐとか大量のブツを処理するとかです）…風呂場で、下着と人体の洗濯に励みました。そして、初めてリアルに目撃してしまいました。トーマくん、君って、噴射するんだねぇ…。その後、風呂掃除が追加になったのは申すまでもありませんでした。

  2012.09.23

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• 日米パンツ対決

  パンツつながりで行きます。 さて、オストメイト専用下着、正確にはパンツ、を、いろいろ購入してみました。 手抜き（切り抜きか）自作も試みました。 感想は…シャレでなく一長一短です。 面白かったのは、日本製は（パウチを）外に出すのに対し、メイドインUSAは内側のポケットに収納すること。 どちらも、成程、と思いました。 商品として考え抜かれた品だけのことはあって、どちらもそれなりに快適です。 後出しになりますが、私は普段からパンツ（こちらはズボンの方）派ですので、どのみちパウチは服の上から押さえられてしまうのです。 ぜひ、スカート派の方のご意見をお聞きしてみたいところではあります。 次に企んでいることは、数年振りの温泉行です。昔は大の温泉好きでした。 ただいま、方法を検討中。 それにしても、この暑さはいつまで続くのでしょうか。いわゆる彼岸まで、でしょうか。 パウチの周りがカユいのはまあ…かくとして（…かくのか）、皮膚保護剤の下がカユいのは困りものです。

  2012.09.12

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• 簡易（手抜き）ストーマ用パンツ作成法

  とある本を読了。新刊書です。タイトルは伏せます（でもバレそう）。おさすがです！巷によくあるパワスポ本とは七味くらいちがってて面白かった…んですが、あの…全編、心霊写真てんこ盛りになってますが…いいんでしょうか、コレ。さて、先日、意味深に書いた実験を敢行しました。〈用意するもの〉・特価おパンツ（伸縮性のあるもの）。股上は深めがよいかと思います。・ダ○ソーの『のびるお名前シール』（同じく『のびるゼッケン』でも可）１．パンツを用意する。裏返しにして、だいたいストーマのくる位置に鉛筆かチャコペンで印をつける（ラインを引く）。２．裏返しのまま、印のラインを隠すかたちで、『のびる名前シール』をテキトーな長さに切ってアイロンをあて、シールを接着する。３．アイロンの熱がとれたら、先ほど引いたラインを目安に、シールの上からはさみをいれて切れ目をあける（最初はあくまでも控えめに、切りすぎないようにご注意を）。４．表側にひっくり返して装置する。まあカンタン（…安直、っていうんですよ）。シールはパンツとともに伸縮しますので、思ったほどほころびません。こまめな方は、切れ目のふちを軽くかがったりしてください。洗濯してシールがとれかけたら、再びアイロンをどうぞ。ええ、パンツが特価なのは、万が一の失敗を恐れたからです。それにしても一枚９９円は安すぎましたかね。以上、実験終了。先日購入したオストメイト専用下着（なるものが存在することを、私が最初に知ったのは、個人の方のプログにおいてでした。先達の方、ありがとうございます！）のお値段がなかなかだったので、何とかして、自分で作れないものかと思って行った実験です。見かけはいささかアレですが、機能は備えてます…と、思います。ご参考まで。

  2012.09.05

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• 爆発ちがい

  本日は尾籠な話です。ご飲食中の方はご注意ください。とうとうやってしまいました。「3時の方向に爆発」。犠牲者（？）は掛布団とシーツです。あと本人とタンクトップとステテコ（おお、流行りもの！）と。朝から、「クッサー！ワタシがクッサー！」と叫びながら風呂場で爆発後のパウチの後始末（布団は母と洗濯機に丸投げ。スマヌ母上）をして、時間ギリギリになったので急遽タクシーで透析に向かいました。敗因は…たぶんガスです。先月の入院中にも、パンパンにふくれたトーマくんを見ながら、「ここで寝返りを打ったら破裂かも…」、と、予想していたキョーフの一つではあったのですが、やってしまいました。後悔先に立たずではありますが、さっそく、活性炭フィルターを購入しました（某社様、サンプルをいっぱい付けてくださってありがとうございます。）。使ってみましたところ、とても良い感じです。最初に、パウチに針で穴を開けた時、勢いで後側の不織布の部分まで刺してしまい、おパンツにシミが…は、まあご愛敬ということで。だから尾籠な話なんですってば。そういえば、トーマくん用の下着について、今、検討していることがあります。実験（かな？）してみてうまくいったら、こちらに記入します。

  2012.08.25

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• 入院余録

  お暑うございます。日々のあまりの暑さに頭が煮えて文章が書けません。煮えてなくても書けませんが。 結論、楽しみにしていたスカイツリーの七夕ライトアップは、灰色の雲に覆われてほとんど何も見えませんでした。おまけに続く約１週間は雨で、病室の窓からは生暖かい風がひっきりなしに吹き込んでました（エアコン苦手の方が同室）。 そして、暑い。 思わず薬局に走って、マイアイスノンを購入したくらいには暑かったです。 入院中のトーマくんのパウチ交換について少々。 いつもは、風呂場でトーマくんのパウチを交換しますが、某大学病院はシャワーのみですので、シャワーを浴びて、上がったらパジャマをひっかけ、濡れたパウチをブルーシーツ（病院でよく使われる防水処理された紙）にはさんで軽くセロテープで止めて（パジャマのズボンがぬれるのを防ぐため）、そのまま車椅子用WCにたてこもって交換していました。 本格的に着替えるのはその後です。 一件落着までなんかバタバタしますが、共同生活では仕方のないことかと。 さて、こう暑い時にはホラーでしょ、というわけで、昨夏の、個人的なヒット作を２冊ご紹介。 『怪談和尚の京都怪奇譚（文春文庫）』（著／三木大雲） 京都のお坊さんが淡々と語る現代の怪談。フツーに怖い話も多々ありますが、怪談読んで感動のあまり号泣したのはこの本がはじめてです。 『黒揚羽の夏（ポプラ文庫ピュアフル）』（著／倉数茂） ピュアフル小説賞大賞受賞作、とのこと。夏休みに、東北の田舎に預けられた兄妹が体験する、時空を超えた不可思議な事件の数々。 幻想的かつ叙情的な恐怖小説です。主人公たちを危ない目にあわせる現実の犯罪者も登場。 惜しむらくは自分の年齢。いいトシになってしまってからでなく、１０代の頃にこれを読みたかったですね。 今年の夏は、どんな面白いホラーに出会えるでしょうか。

  2012.08.15

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• やっと帰ってきました

  おかげさまで、娑婆に帰ってまいりました。 ミッションは道半ばですが、まあまあいいでしょう、という評価です。 今回の入院の主目的（春のS字結腸切除＆ストーマ造設手術このかたグダグダになっていた体調管理と体重の調整）を、なんとか成し遂げることができました。 人工透析の患者にとって、体重の管理は、もっとも重要な課題です。透析後の体重をドライウェイト（Dr.にあらかじめ決められている、いわばベスト体重）に、より近づけなくてはいけません。 一言でいって、おなかいたくなくなったからたべすぎてふとったわけでして（棒読み）。 ともあれ、入院中に、『ケルベロスの肖像（宝島社）』（著／海堂　尊）読了。某大学病院内のコンビニにあって我が目を疑いました。即買ったけど（そして読みふけりました。読みふけるだけの体力があって嬉しい）。 まさかアレがすべてソレだったとは。海堂センセ、脱帽です。 …かつて、泣きながら、『アリアドネの弾丸』を読んだ日のことを思い出しました。 うん、生きててよかったです。 そして、今回、血液浄化部（透析室）におけるBGMが最大のナゾでした。 『学生街の喫茶店』『恋の季節』とか『（圭子の）夢は夜開く』なんて、何十年ぶりに聴いたでしょうか。

  2012.07.20

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• 歯痛の話

  明日から、腎臓内科の検査入院をしてまいります。 行き先はいつもの某大学病院です。 点灯した状態の某スカイツリーをじっくり眺められるかも。楽しみ。 …今回は、げきいた状態の入院ではないので余裕をこいてます。 そして、先週、久々に歯が痛くなりました。 数年前に治療して金属を被せてもらった箇所が、痛みだしました。 人工透析の帰りがけに、どうも口の中に違和感があるな…と思いながら家に帰く頃には激痛。 大腸の手術から約2ヶ月ぶりのげきいた体験です。 幸い、今はインターネットという便利なものがありますので、とりあえず近くの歯科をサーチ。 会社の近くがいいか、透析クリニックの近くか、それとも…と、迷う間にも痛いので、家の最寄駅前に決定してその場で予約。 翌日たずねた、駅前の新しい歯科医院は、どこもかしこもピカピカでした。 これまで通ったことのある、昭和感覚の「歯医者さん」とはまったく趣きがちがいます。最新鋭の機械がたくさん。 …あたりまえですが、治療の方法はあまり変わらないのですよね。 で、痛むところをごりごり削ってもらって、 （あれ…痛く…ない？） そうです。4月のげきいたは、私の痛覚を変えていたらしいのです。 歯医者に行って、痛くない…少なくとも、想像していたより痛くなかった、というのは、初めてでした。

  2012.07.05

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• 透明性について

  政治の話でも、経済の話でもありません。 ストーマのトーマくん用パウチの話です。 そして、忘れないうちに訂正します。 21日の記述のうち、 アルケアのパウチ『セルケア1・TDc』は、 ×　面板にストーマに添うように凹形のへり付。 ○　面板にストーマに添うように凸形のへり付。 が正しいです。 すみません。 凸だっけ凹だっけ…と考えながら両方書いておいて清書の際に正しいほうを消してしまいました。 さて、透明性に話を戻します。 先日の箇条書きを見ておわかりのとおり、私の常用パウチは両方とも透明タイプです。 透明なので、内容物（便！）の状態がよくわかります。 実は、最初のストーマ外来の際、ETナースさんとの間で、こんなやりとりがありました。 ナ「○○さんにはこれ（新しいパウチ）がいいと思うんです」 私「ハイ（と、素直に装着）」 ――してみたところ、何と接着面がヘソにヒット！ ナ「これは…（苦笑）」 私「ダメ…ですよねぇ（笑）」 ――あきらかに空気が入ってますからね。 その後、くだんの粘土でヘソをふさいだり（わはは）してはみたものの、結局あきらめました。 ナ「（気をとりなおして）…では、こちらを試してみてください」 出していただいたのが、前述の『セルケア1・TDc』です。 おお、これはいい感じ。…と思ったら、ETナースさんがやや思案顔に。 私「あの、何か問題でも？」 ナ「それ、透明ですから…いいのかな、と思って」 私「なにがです？」 そうです、透明性。 短い間ですが、私は入院中から透明パウチを装着してもらっていましたので、パウチ＝透明な袋、と認識していたのです。そういえば、先ほどのヘソふさぎパウチは肌色でした。 ナ「透明だと、見た目を気にされる方がいらっしゃるんですよ 私「そういうことでしたか」 プツが直接見えてしまう、という理由なのですね。それは納得。 お心づかいいただいてありがたし。 私的にはソコは気になりません。むしろ、中身は見えたほうが面白…もとい、健康状態が一目でわかってよろしいかと。（◇◇◇と××××の煮物なんか食べた日には…そりゃもう、わはははは…） でも、ソレが見えるのはイヤ、という患者さんの切実な気持ちもありだと思います。 帰宅後、業者さんのＷＥＢサイトを覗いていて、「透明パウチに貼る肌色シール」を見つけました。 再び、そういうことでしたか…と、ＰＣの画面に呟きました。

  2012.06.25

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• ストーマ装具あれこれ

  今日は先輩諸姉諸兄にならい、私が使っているストーマ用品の内容を書いてみます。 （これからストーマを造られる方へ、これはあくまでも一例です。いろいろ探してみてください） ・パウチはワンピースタイプ（単品系ともいう。身体に貼り付ける面板と、ストーマ袋が一体のタイプ）を使用。洗腸はしていません。 ☆退院時のパウチ コンバテックジャパン（←1行目はメーカー名です。以下同じ） エスティーム インビジクローズ ドレインパウチ透明 20-70mm (フリーカット) ・止め口はマジックテープ 入院途中からつけていたパウチ。使用時に、ストーマに合わせてハサミで穴を開けて使います。 とても軽くて使いやすかったです。交換目安は1～2日。 ☆現在使用中のパウチ アルケア セルケア1・TDc 36 (プレカット36mm)　 ・36mmφはストーマの径 ・止め口はマジックテープ ストーマ外来で、ETナースさん（ETナース＝人工肛門・人工膀胱のケアを専門領域とする認定看護師さんのこと）にオススメしていただいた穴あきタイプ。 面板にストーマに添うように凹形のへり付。上記パウチよりも容量が大きく、安心感があります。 （なので、ある日、溜めすぎてその重みでマジックテープがはがれて自然落下。そこがもしＷＣの中でなかったら…） 交換目安は4～5日。 この他に、アクセサリ（付属品）として、下記のものを使っています。 ホリスター アダプト皮膚保護シール 98mm ストーマとパウチのすき間を埋めて皮膚を護る「粘土みたいなの（入院中からこう呼んでます）」です。 とても柔らかくて伸びる素材で、手指につっつくと厄介です。 円盤形の粘土を、ハサミで切って使います。私は、小さいハサミで切り出し、そのままハサミの先でつまんで扱っています。気温が高いとベタベタになるので、冷暗所に保存。我が家では階段の下の物入れですね。 スリーエム キャビロン皮膚用リムーバー パウチ交換時、皮膚に負担をかけずにはがすための剥離剤。これは液体です。 コロプラスト デオール消臭潤滑剤 ※小分けパックもあり。外出時に便利。 パウチの中に入れて、内容物（便！）のニオイを抑え、すべりをよくする薬です。 …切らしてみて初めて知る消臭潤滑剤の有難さ。特に「消臭」の部分。暑い日は特に。 以上、手元にあるものを書き付けてみました。ご参考になれば幸いです。

  2012.06.21

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• 向き合う

  看護師さんにもらったストーマ用品の販売会社の小冊子に、 「ストーマはあなたの身体の一部です。決して、不潔なものではありません。大切にしましょう（意訳）。」 とありましたので、 ではお近づきのしるしに、と、まず名前をつけてみました。 ストーマのトーマくんです。よろしくね、トーマくん。 ベッドから起き上がって動けるようになると、トーマくんのパウチのタイプが変わりました。 ダブルクリップでなく、ポンと抜けるタイプの樹脂製の栓がついています。 （そういえば、このパウチの品番を聞くのを忘れました） これでWCへ行って便を処理するのですが、最初は看護師さんが一緒についてきてくれました。 目の前でかがんで、便の処理を手伝ってくれる看護師さんのプロ意識に平伏して敬服。 初めてにしては処理が上手じょうずと誉めてもらい、調子に乗ってゴロゴロ（猫的に）言う私（そういう人なんです）。 ところで、最初のうちは看護師さんにパウチをつけてもらっていましたので、ソレがどういう具合にくっついているのかよく理解していませんでした。…毎日24時間つけていたはずなのに。 仕組みをしっかり教えてもらったのは、退院直前のことです（入院期間は二週間でした。） さらに、悩みがひとつありました。 具体的な描写で恐縮ですが、尻のアナのあたりが「突き上げるように」痛むのです。 術後なので傷口が痛むのとは別、な感じ。 回診の際、Dr.に、 「……というわけなんですけど、どうしてでしょうね」 と訊ねたら、首をかしげられてしまいました。…かしげるなってば。 退院後、ネットで検索したところ、術後に同様の痛みに悩まされた方の書き込みを見つけました。 （その方も主治医に「（痛みの理由は）わからん」と言われたと書かれていました） ひとつ、と言いつつもうひとつ。 モノによりますが、一部のパウチには、ガス（おなら）抜きのための小穴が開いています。 ここから、中のガスが少しずつ出てくる仕組みです。パウチの中にガスがたまりっぱなしだと…それはコワイことになりますよね。 なのですが、ガスが出ればクサいです。 しかも、私の場合、S状結腸ストーマで小穴がちょうどヘソの横あたりに位置するので、ガスの出どころが鼻の真下。 Dr.に、 「先生、クサいです」 と訴えるも、 「今のストーマ装具は防臭効果ばつぐんですから、クサいはずはないですよ」 と断言されました。 …クサいですってば。

  2012.06.20

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• 深夜転々

  まいりました。 ＩＣＵから出てまいりました。 …隣のベッドのおじさんの寝言にまいってました。 ＩＣＵを卒業すると、まず、ナースステーション近くの病室に移されます。 二人部屋だったのですが、隣のおじさんの寝言がすごいのです。 午後９時が就寝時間で、１０時頃からソレは始まります。 呟きなのです。 長いながいつぶやき。 単語の一部は聞き取れますが、通して聞くと言葉の意味がわかりません。 ず～っと独り言を言ってる人と一晩中おつきあい。 ＩＣＵに引き続いて、よく眠れなくてまいりました。 今回の入院は睡眠の状況に問題があるようです。 さて、正気に戻って、自分のお腹の左側についているストーマ（人工肛門。形状は、赤くて丸くて、でっぱっている）と、ストーマに装着されている袋と向き合います。 この袋をパウチと申します。お役所用語ですと『蓄便袋』といいます。 そのものズバリで素敵。 形状、種類その他は皆さまぐぐってください。 まだベッドの上で安静状態なので、看護師さんが便の始末をしてくれます。スミマセン。 ちょっと驚いたのは、便の出口が、事務用の黒いダブルクリップでざっくり止められていたことです。 「……」 凝視する私に、看護師さんがサラッと一言。 「あ、大丈夫よ。このタイプが一番リーズナブルだから院内ではコレを使ってるけど、○○さんの退院までには、ちゃんとしたの（ちゃんとしたパウチ、のことらしい）をつけてあげるから」 ちゃんとしたのってどんなのだろう…。 と思いつつ、点滴の管を見上げる私でした。

  2012.06.18

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• ICUにて

  いまさらながら訂正です。 爆発の日　その2　において誤記がありました。失礼を致しました。 ×　目の前30くらいしか見えてません。 ○　目の前30センチくらいしか見えてません。 上司おすすめの一冊『腸は考える（岩波新書）』（著／藤田 恒夫）読了。 とっても面白かったです。私はゴキブリの女王様に反応してしまいました。科学者って色々凄い。 他人様の褌で恐縮ですが、おすすめです。 ＩＣＵ。それは轟音の坩堝。 なにせ、そこにいる患者は全員意識がない…ものとみなされているので、騒音がハンパないです。 一晩中、耳のすぐ横でほぼ休みなしにＰＣのキーボードを叩かれている状態で安らかに眠れる人は、そうとう重体に陥ってる方だと思いますね。 私はあまり重体ではなかったらしく、覚醒してその後眠れませんでした。 もろもろの轟音に花を添えるのは、とある若い看護師さんの美声。 ふつうに発声しているのに、部屋の隅から隅までアルトが響き渡ります。島田○穂さんかと思いました（声だけでなくルックスも「似ている」！）。 すみません、この病院における「似ている」！シリーズは、他にもあるので項を改めさせてください。 …眠剤を処方してもらうとかそれ以前の問題です。絶食だし（ＩＣＵでそれかい、とセルフつっこみ）。 何となく呆然としたまま朝を迎えました。家族が見舞いに来てくれました。 そこでやっと気がつきました（遅いよ）。 痛くない…。 あの、おなかいたいよが、キレイに消え去っていたのです。 かわりに、お腹になんかついてますが。 なんかが何なのかは実感としてまだよくわかっていません。 そして、絶食中の私の前に、 「今日のお夕飯（私の分ではありませんよ）買っちゃった」 といって、院内のコンビニで買ったパンの包みをドカッと置くうちの母。 やるかな、やるよね、と思ったら案の定、帰りがけに忘れて席を立ちかけました。 「――パン（持ってカエレ）！！」 術後初、必死でしぼりだした叫びがコレとは。

  2012.06.15

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• 爆発の日　その3

  「持たないかも…」 病院の出口に向かうエレベーター前でかたまるストレッチャー一行。 どうも、脈拍が、ここに書けない数値に下がってた模様です。 そして、ここから先数行は、記憶がちょっと飛んでるので主に事後説明からの構成ですが、 救急隊のリーダーの方「このままでは搬送が間に合いません。患者さん戻します」 看護師さん「えっ!?…りょ、了解です。先生に連絡します」 救急隊員の方「脈拍が微弱です！」 看護師さん「ペースメーカー持ってきて、大至急！」 地下のエレベーター前に、小さいペースメーカー持ってどなたかぶっ飛んできてくださり、それを首筋に装着したとたんに心停止。 セーフ。いや、世の中よくできています。 場面変わって、再び処置室。 意識は戻りましたが、痛いのも戻ってきて、もーいや状態。 看護師さん「○○さん、どこが痛いですか」 私「ぎやーーっ！」←コレが返事。 この間に、…えーっと、私が仮に猫くらいのサイズだとすると、 救急隊のリーダーの方「これ返す。40分も車に乗せられない」 と、猫を手渡す。 Ｄｒ．「ええええ…結局俺が切るのかよ。…わかったよ、切ってやるよ」 と、渡された猫つかんだまま叫ぶＤｒ．。 …という（ような）会話があったんじゃないかと思います。まあ妄想ですけど。 それから家族に改めて連絡。 Ｔ市の病院に向かう支度をしていた家人をぎりぎりキャッチ。 状況がヤバいので、仕事中の弟にも病院に来るよう連絡。 （『開けてみないとわからない』状態のため） そんなこんなで、緊急手術の開始は午後11時をまわってからでした。 （…私、朝からここにいたんですが） 「では、これから○○○○さんの手術を始めます。」 「今から、点滴と一緒に麻酔を落としますからね…」 お約束ですがその日の記憶はここでブラックアウト。 運命の一日、終了しました。

  2012.06.10

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• 爆発の日　その2

  運命の一日の展開はざっとこんな感じです。 唸る ↓ 吠える ↓ 検査（血液採取、レントゲン、CTなどなど） ↓ 唸る ↓ 吠える ↓ 検査結果が出る。 Dr.「白血球の値が凄いね」 （…それはそうでしょう） ↓ 唸る ↓ 吠える ↓ Dr.「（腸が、正しくは憩室が）膿んでるね」 （うん。すごくいたいですよ） ↓ 唸る ↓ 吠える ↓ Dr.「これはもう、（腸を）切るしかないね」 （最初から切ってくれって頼んでるでしょーっ！） ↓ 唸る ↓ 吠える ↓ 看護師さん「でね、○○さん（私です）、問題が一つあって、今日はうちの手術室が満室で、ベッドが満床なの」 ↓ （ハァ？） ↓ …一瞬、吠えるのを忘れました。 看護師さん「だから、透析の病院の本院（以前にも書きましたが隣県）で手術してもらいましょう」 （うっそ～ん！） こ、ここまできてソレですか。 でも、正直、とにかくこの痛みをどうにかしてほしかったので、唸りつつ承諾。 看護師さん、私の手から透析病院の診察券を取り上げてどこかへ。 ↓ 吠えつつ待つことしばし ↓ 看護師さん「透析の病院の本院の先生からOKが出ましたよ。いま、救急車が来ますからね」 って…ここが救急病院なんですけどぉ…と思いつつ唸る。 ↓ 唸りつつ待つことしばし T市救急隊の皆さん到着、私の手に、診察券、某病院のDr.への紹介状、これまでの経緯と検査結果が記入された用紙が握らされました。 救急隊の方「ではまいります」 処置室を出て、救急車が待機している出口まで一直線―――― と思いきや、エレベーターを降りたところで、救急隊のおじさまが難しい顔になりました。 たぶん。 たぶん、と言いますのは、この辺で急激に視界が悪くなってきていたからです。 目の前30くらいしか見えてません。 あ、ちなみに、この間ずっと吠え続けています。 救急隊のおじさまが、私の首と手首に触れて脈をチェック中です。 顔色が悪いです。救急隊員の方の。 救急隊某氏「持たないかも…」 あのう、なんとなく聞こえてしまったんですが。

  2012.06.09

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• 爆発の日

  うっかり記述を忘れていました。『猫怪々』版元は集英社です。 加門さん、長いことファンしてますが…こんなに読後呆然とした本は他にございませんです。 おなかいたい人の日常は、粛々と過ぎていきます。 正直、この頃、何をどうして暮らしていたかよく覚えていません。覚えているのは四六時中おなかが痛かったことだけ。 WCの中で、「んのあぉ～～ん（意味不明）！」「もういいよ、いいんだよぉ！（何がいいのか）」などと大声や小声（会社でね）で叫ぶのにも飽きてきたある日、ソレが来ました。 大激痛です。いつものげきいたの数倍の痛み。 たいがいアホな私ですら、これはただごとではないと思う痛さでした。 折悪しく、これから週末に向かう日のこと。 いつもならば、救急車プリーズ！と、電話に手をのばすところですが、 何かが、たぶん、わずかながら残っていたらしい動物としての本能が、私にこそっと言いました。 「…ダメ」 何が、どこがダメなのでしょうか。 結論から言いますと、私はその週末を痛み止めと抗生物質でやりすごしました。 とても他人様に言えないくらいの分量の痛み止めにお世話になりました。 週明けの月曜日の朝、タクシーでおなじみ某大学病院の外来へ。 昨年の暮れにお世話になった処置室で唸りまくって、運命の一日がスタートしました。

  2012.06.02

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• カウントダウン　その3

  さて、症状が落ち着いたので、ひとまずは退院。キレイな富士山ともお別れです。 家人にその旨を連絡したら 「1人で帰れるでしょ」 …いえ、１人では入院費の支払いができないから帰れないです。そういう意味で。 げきいた君は腹からいなくなったものの、ややいたいぞコノヤロー（ビートたけし風に）状態は続いていますので、いまひとつさっぱりしない顔で荷物をまとめ、パジャマもパンツもきちんとたたんで返却。 めでたく家人と合流し、ちょっと借金して支払いを済ませて帰宅しました。 月が変わって2月になっていましたが、Dr.に相談した結果、職場復帰は少し様子を見てから、ということになりました。 ただし私の場合、火、木、土の人工透析に通いますので、幸か不幸か家（と、家のWC）にこもりきりにはなりません。 で、人工透析の直後は血流の関係か、 「おーなーかーー、いたーいいーー！」 …状況…変わってないじゃん。 痛み止め倍量を呑み込む日々、再スタートです。良い子は決してマネをしないでください。 そうこうするうち、月は3月。今年はいつまでも寒いです。 復職はしたものの、WCで油汗とともに唸る日々も再スタート、と、思っていたら、事態はさらに良くない方向に転がっていったのでした。 いよいよ、来ます。

  2012.06.01

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• カウントダウン　その2

  加門七海『猫怪々』読了。読んだだけで著者の猫溺愛ウィルスに感染。 借りたパンツで過ごす慣れない病院の日々。 何故か朝食は7時30分に運ばれてきます。毎回デザート付です。おいしいです。 何故か…といいますのは、いつもの某大学病院では8時からと決まっていましたので。 8時前に食事を済ませてしまうと、昼食までの時間がとても長く感じます。 点滴と親交を深めつつ、なけなしの1000円札で購入したテレビカードでテレビを楽しみます。 平日の午前中の番組をじっくり眺められるのは入院時くらいですよね。 幸いげきいた注意報は解除されましたが、こちらの病院のDr.からも、腸の状態がかんばしくないとのお話あり。 ただし、透析患者で高血圧症で動脈硬化が顕著でおまけに心臓手術後で、つまり、とてもめんどくさい状態の患者さんなのですよあなたは、わかってますか、というお話がメイン、でしたが。 ちょっと遠い目で、窓の外の西の空の富士山のシルエットに逃避します。窓際のベッドは神です。 私は富士山が好きで、かかりつけの某大学病院の病室（腎臓内科の病室は15階）から見る夕景色がとても好きだったのですが、昨今、近隣にできた高いビルが富士山の半分を隠してしまってそれがこのところ不満でしたので、4階建のこの病院から、キレイに大きく見える富士山に感激しました。 入院の目標、富士山をあきるほど見る、は、こうして達成（違うでしょ）。 病気の種類がソレなのでシモ話ですみませんが、そうこうするうちに、朝一番のＷＣでげきいたの末生み出した○○コにからむ鮮血など見てしまいますと、これからどうなるんだろう…、と、ダークな気分になるのでした。 ただし、痛くなってくるともうダークもへったくれもありません。 痛いよ。本を読みたいよ（デイルームにあった西村京太郎とマンサンに感謝！）。我が家の猫に会いたいよ、モフりたいよ、ほんの数日の入院でしたが、朝夕富士山を眺めながら、様々なことを考えました。

  2012.05.31

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• カウントダウン

  『清朝の王女に生れて－日中のはざまで (中公文庫BIBLIO)』（著／愛新覚羅顕）読了。 著者の強靭な精神に脱帽…というよりは迫力負けして腰が抜けました。とても叶いません。 変なところで話を止めてごめんなさい。 先に進めます。 正月明けのこと、絶不調の波に乗り、いつもお世話になっている某大学病院に飛び込みました。 スタッフ諸氏に、またかい、という顔をされつつも、血液検査。レントゲン。 白血球の数値が素晴らしく跳ね上がっていて、即入院でした。 ただし、痛み止めと抗生物質の点滴と飲み薬のみ。まだ腹切りはしません（理由は後述とさせてください）。 約一週間で退院。激痛（ここは“げきいた”と読みたいところ）は回避できましたが、おなかいたいよ状態は続く。 Dr.には、３回目の腸の内視鏡検査を勧められました。 某大学病院での検査はとても混んでいて予約が取り難いので、前回と同じく人工透析でお世話になっている病院（の本院）での検査をお願いしました。 奇しくも、昨年と日付は同じ１月末日。 レモン味の下剤を飲んでいる最中に唸って倒れる、のも前回と同じ。 違っていたのは、検査の途中におなじみのげきいたに襲われ、帰宅不可能になったことです。 検査は即中止。白血球の数値はもちろん急上昇。 結腸に狭窄があり、カメラが通過しない、また腸壁の一部が薄くなりすぎて、カメラの動きによってはちょっとこれはマズイ…とのことでした。 車椅子で公衆電話の前まで連れていってもらい、自宅の家族と、会社に緊急入院する旨を連絡。 日帰り検査のつもりで、ろくに現金を持たず（これは私が不注意）に隣県Ｔ市まで来てしまった私は、文字どおり痛む腹を抱えながら懐中をいためる状況に陥ってしまったのでした。 タオル、ティッシュペーパー、歯ブラシはもとより、パジャマも下着もレンタル開始です。サイフには余裕がなく、院内には金融機関はありません。げきいたの腹に蜂。そんなことわざはありません。

  2012.05.28

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• そもそも憩室炎とは　その3

  大腸の内視鏡検査の結果を見ながら 「憩室がたくさんありますね」 「けいしつ…って何ですか？」 という会話をDr.と交わしました。 説明してもらって、『大腸憩室炎』とはいかなる病気かという知識を得ることはできましたが、 毎日おなかいたいよ状態に特に変化はありません。 インターネットで、憩室炎の患者さんのブログを見たり、医学書を探したりしました。 その後も、時おり唸ったり吠えたりしながらもそれなりに日々は過ぎていき（夏にも内視鏡検査を行いました。微妙に状態が悪くなっていて…う～ん…でした） とうとうカウントダウン、正確にはその前ぶれがやってきました。 昨年末、某大学病院の年内最後の外来の日の朝、例によって私は唸りながらタクシーで病院に駆け込みました。 救急ではないので、当然、待ち時間があります。 待ち時間フルに、遠慮なく唸り続けました。当日待合室にいらした皆さんごめんなさい。 その日は、点滴後、家に戻ってきたのですが、基本的におなかいたいよ状態は続いています。 毎日痛いので慣れ…たりはしません。痛いものはいたいです。 尾篭な話ですが、便の状態もとても不安定。WCに行くたびに叫びます。 会社でも少し控えめに唸ります。家ではおかまいなしの絶叫です。生活基盤がくだぐだです。 それでも、久々に病院にかつぎこまれない正月休みを過ごして、正月が明けて、絶不調（その時にはそう思った）の波がやってきました。

  2012.05.19

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• そもそも憩室炎とは　その2

  まさか、 「お腹痛いです」 状態が、それからずっと続くとは。 痛みが軽ければ、痛み止めの飲み薬（自分でやっておいて何ですが、あまりおすすめはいたしかねます）でお茶を濁す。 重ければ、病院に駆け込んでの点滴と抗生物質の服用。 この繰り返しの日々が始まりました。 いつか、この症状が落ち着く日が来る、いや、来てほしい。 漠然とした希望は、だんだん漠然とした不安にとって変わられました。 「痛み」はとにかく厄介です。 「痛み」にかまけていると、日常生活の基盤がゆらぐ気がしました。 お腹に力が入らないと、すべての身体活動が弱体化して、一言でいって使い物にならない人間いっちょあがり、なのです。 会社で救急車を呼んでもらったこともあります。 そうこうするうちに、2011年1月末、 大腸の内視鏡検査担当のDr.の見立てで、ソレ、はついにあきらかになったのでした。 ソレ、が、あきらかになる前に、例の2リットルのレモン味の下剤で大ピンチに陥ったことも申しそえておきます。 それも、ソレのせいですが。 「憩室がたくさんありますね」

  2012.05.13

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• そもそも憩室炎とは

  GWも過ぎたのに肌寒いですね。 このまま梅雨に突入かと思うと、夏でもヒートテック必須の人間としてはちとイヤです。 そもそも、このブログのテーマであり、2012年現在、私の持病のひとつでもある 「大腸憩室炎」 という病気について。 お恥ずかしいことに、自分がかかるまで、この世にそういった病気が存在することを知りませんでした。 情報を集めるべくGoogleで検索してみて、たくさんの人が、この病気と向き合っていることを知りました。 医学的な説明は難しいので省略しますが、症状としては、 大腸の内壁にいくつものΩ形の突起（これを「憩室」という）ができて、 そのΩの中に、食べ物の滓や便がたまって炎症を起こして激しい痛みを感じたり、 ひどくなると炎症の箇所から膿が出て（最終的にそうなった）、腹膜炎のような状態になる、 とにかく、ひたすらお腹が痛いぃ、という代物です。 痛くて唸ります。吠えます。先月まで吠えていました。 つまり、炎症を起こして痛みを…がミソですので、大腸に無数の憩室があっても、炎症などが起きなければ、健康な人は健康なままなのです。 （ソースは同じ職場の健康な人） 話を戻しますと、心臓バイパス手術での入院中は、命が助かったことと、手術の後のケアとリハビリに追われ、お腹の調子にまでは気がまわりませんでした。 そして、後出し情報ですが、私は十数年前から人工透析をしています。 冠動脈（手術したところ）はもとより、あちこちの血管が動脈硬化を起こしていて、腸の血管の石灰化も順調に進んでいます。 私のレントゲン写真を見たDr.は一様に、 「（万やむをえない時しか）切りたくない」 とおっしゃいます。…メンドクサイ患者でごめんなさい。 本人の申告がない（深刻な申告じゃない…サムイ…）わけですから、Dr.も、 「お腹痛いです」 「点滴と抗生物質で様子を見ましょう」 ということになるわけで、 思いもかけず、戦いは長引くことになったのでした。

  2012.05.12

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• 今にして思えば

  大雨と雹！ ＩＣＵから出て、 「もう耐えられない！」 と思ったNo.1は、 …鼻からの栄養補給でした。 一度、チューブのつなぎ目が外れて、髪の毛にどばどば栄養補給したこともありました。臭いがもう…。 これはまぁ、状況からしてそうせざるをえないことはよくわかっているつもりですし、 万が一、諸般の事情でこれからチューブを鼻に突っ込まれる予定の方がコレを読まれたら不安でイヤだろうなと思いますし、よくしてくださった病院のスタッフの皆さんにも申し訳ないのですが、 つまり、こんなにぐだぐだ言い訳するくらいに 「イヤだった」 ことの筆頭なのでした。 鼻から入っているチューブがね、胃壁に当たるのです。キ、キモチワルイ。 余談ですが、気管挿管も、 「すみません、できれば早く抜いてください！」とお願いして、 抜けたら抜けたで呼吸ができなくて（…死ぬかと思った。…一度死んだのに）ベッドで転げまわったのは私です。 タイミングが早すぎたんですね。アホともいいます。 そして、諸般の事情でこれから気道を確保される予定の方にはまたも大変申し訳ないのですが、 正気での、再度の挿管はキツかったです。思い出したくないです。 そうして、鼻のチューブを抜いてもらって。 待望の食事を口にして… あまりのお腹の痛さに、一口でＷＣに突進しました。 このときはまだ、久々に固形物（でも重湯）を入れられた胃腸が驚いているだけなのだとばかり思っていました。 誰も（本人含む）気がつかなかったのですが、 大腸憩室炎の萌芽は、こうして始まっていった（らしい）のです。

  2012.05.10

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• 意外ナ伏兵

  今日の春の嵐　凄かったですね。 さて、双六のように、ER-ICU、ICU、3人部屋（患者の容態を見られるよう、ナースセンターのすぐ前にある部屋）を経て、一般病室（原則として4人部屋）に戻ってきました。 鼻にチューブはまだあります。ちなみに、チューブの先は胃の中です。 病院の朝はとても早いものです。 看護師さんが、廊下と部屋の照明を点けてくれます。検温と血圧測定の時間でもあります。 そして同時に、並びの病室のオバさまの大音量のお喋りのスイッチがオン！テンションMAX！！ 午前6時から8時の朝食の前まで喋りまくり！！ 私は、オバさまの個人情報（例：お漬物が苦手とか）を全部アタマに叩き込まれてしまいました。 基本的にほどよく寝惚けていますので、睡眠学習状態です。 しかも一日中お喋りは続くし（回診時と、午後の韓流ドラマタイムは除く）。 3日目の朝に、看護師さんに泣きつきました 「手術の後なので、安静にしていたいんです。助けてください」と。 …ええと、何の話でしたっけ。そう、オバさまのお喋りの話…じゃなくて、一般病室に生還してきたとたんになんか気が遠くなりかけた話でした。

  2012.05.09

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• メモの用途は

  持ってきてもらったボールペンで、ノートに真っ先に書き込んだ言葉は 「『アリアドネの弾丸』（著：海堂尊）買って！」 でした。 …だって読みたかったんだもん。 発売されたら即買いしようと思ってたんですよ。 ちなみに、この時点で、まだベッドから下りられません。口に気管チューブ、鼻に栄養剤、尻に…省略。 気のせいか（気のせいではなかった）耳がよく聞こえない…ような（よう、じゃなくて、本当にあまり聞こえていなかった）。 個室（ＩＣＵ）なのでイヤフォンなしでテレビをつけていたら、スタッフの方に、 「耳、悪いの？」 と訊かれてしまいました。 ごく一時的なものでしたが。 話を、『アリアドネ』に戻します。 びっくりしました。 何がといって、本を読むのに体力が必要だと知ったのです。 2～3ページ読むと、ぐったりして本を置かざるをえないのです。 先を読みたいのに、なかなか進まないもどかしさ。 ぐったり状態から少しでも回復すると、本に手をのばします。 結果、Dr.の回診時にも必死で本にしがみついていて、感心されたり呆れられたり（後者ですね）。 そして、もうひとつ。意識が戻ったら、立派な泣き上戸になりました。 ひたすら泣けるのです。 前述の手術の内容を聞いて泣き、 看護師さんに、 「おはようございます。○○さん、調子はいかがですか」 と、様子を訊かれて泣き、 テレビのドキュメンタリー（『特報！警察24時』的な番組）を見ては泣き。 泣いた理由は…様々な気持ちがあったはずなのですが…一つだけ挙げるとすれば、 「ありがたかった」 です。 いま生きていること、生かしてくれた手術チームの皆様、そして、家族や友人の心遣い。 すべてが、ありがたくて泣けました。 毎日、大泣きしている私に、看護師さんが、 「どうしたの、先生に怒られたの？どこか痛いの？」 …イイエ、違イマス。

  2012.05.08

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• 我覚醒ス

  ER-ICUでの復活にいたるまでの状況を一席。 覚醒1日目。 「なー…」意識混濁。 どうやら四肢が拘束されている…ようです。動きません。 覚醒たぶん2日目。 「なー…」意識混濁。 喉になんか（気管挿管中）入ってるので何も喋れません。 覚醒おそらく3日目。 「なー…」またも意識混濁。 いろいろな機械音。たまに警告音。ひとの話す声。複数の足音。 そのまま数日が経過したらしく、さらに、10日以上たったある日。 「なー…ん…でー、こんなことに、な、なってんのーー！！」 この日、やっとここまで思考が進みました。。 同時に、清拭中の看護師さんとの遭遇。わっ、どうもお手数おかけしてます、と、ごあいさつ申し上げたいところですが、喋れません。 おまけに尻にはオムツの感触付き。 あとからDr.にお聞きした話によりますと、手術後に、もし明瞭な意識を保っていたとしたら、その患者は間違いなく術後の痛みと不自由さで正気を失ってしまうため、意識が戻らないように計算して麻酔をかけられているのだそうです。 医学って恐い…もとい凄いですね。 目覚めた日、見舞いに来てくれた家族に、早速手まねで依頼しました。 「書くものと、紙！プリーズ！」

  2012.05.07

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• 「奇跡が起きました」

  「お母さん、奇跡が起きました！」 手術から一晩経過した朝の、Dr.から家族へのコメントです。 何故かはわかりませんが、私の瞳孔は閉じていました…らしいです。もちろん本人意識なし。 ほっと胸をなでおろす家族に、Dr.からさらなるコメント。 「ただし、今はまだ脳の状態がどうなっているかわかりません。もしかすると、半身か全身に麻痺が残るかもしれません。あ、植物状態になる可能性もあります。万が一の覚悟はなさってください。」 エエエ…状態でひきつった顔のまま固まる家族。 もっとも、このブログがこうして存在しているということは、結果として、Dr.の危惧はめでたく回避された、ということなのですが。 当然、本人意識なし。 ともあれ、予定では5～6時間で終わっていたはずの手術は、諸々のアクシデント込みで10時間以上に及び、時刻は夜中となり、それをずっと待っていてくれた家族には頭が上がらないのでした。 手術終了後、ＩＣＵへと向かう私のストレッチャーの周囲には、大勢のDr.やDr.候補（たぶん）が付き添い、 その光景を見た母のコメントは、 「うん。アレよ。おまえの顔がぱんぱんにむくんでてまん丸いから、まるで、お饅頭のまわりにアリがむらがってるみたいだったわよ」 …母上、何か他にもっとたとえ方はないんですかね。 「ＩＣＵに入って、係の看護師さんが私たち（家族）に、『どうぞ、面会できますよ』って言ってくれたんだけど、おまえのベッドの周り、ぐるっと機械が取り囲んでて、ベッドに近づけなかったわ。アレ、どうにかならないの」 …ならないと思いますよ。たぶんね。 引き続き本人意識なし。

  2012.05.06

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• こんな筈じゃ

  今日は暑かったですね。 2010年9月某日の話の続きです。 その時起こったとんでもないこと、とは。 目覚めたとき、午前中でした。ちょうど看護師さんが部屋（ＩＣＵ）にいて、身体を拭いてくださってました。 ああ、手術は成功して、いま、目覚めたんだな…とあたり前のことを思ったものの、意思の疎通はできませんでした。 理由は、口にチューブが入っていたから。 これは後に、家族に聞いた話になるのですが、漠然と、手術は成功、と思ったのも間違いで、とんでもない騒ぎが起きていたのです。 理由は、 「これから○○さんの手術を開始します。」 というドラマや映画でおなじみのシーンで、私の心臓が止まってしまったから。 手術室は一転大騒動となり、心臓外科の教授が呼ばれて飛んできてくれて、むぎゅっと心臓マッサージをしてくれたそうです。 とりあえず心臓が再び動き出したので、本来の手術（バイパス術）開始。滞りなく終了。 ですが、結果として、手術前に脳への酸素供給が×分以上止まってしまったため、 「この人、予後はどうなるんだろう」と、 スタッフの皆さんの顔色はあまりかんばしくなかったそうです。 瞳孔開いてたらしいし。 …他人事のように書いて申しわけないのですが、本人はまったくあずかり知らなかった出来事なのです。

  2012.05.05

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• ハジメマシテ

  狭心症から、心筋梗塞での手術を経て、大腸憩室炎を患い、結局、大腸を切除して、人工肛門（ストーマ）と仲良くする生活となりました。これから、病気の発端、経緯と顛末をぼちぼち書いていきたいと思います。 まずは、憩室炎のきっかけとなったと思しき心臓病についてのことを。2010年9月某日、私は某大学病院に入院中。ベッドの中で、友人にメールしてました。「明日手術します。またメールするね」…そして、そのメール以後の記憶がすっぽり欠落しているのですが、実はその後、とんでもないことが起こっていた…そうなのです。続きはまた明日にでも。

  2012.05.04

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