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こんにちわ♪

こんにちわ♪

フィッシュ&チップス

さて今回は、いまさらと言う感じなんだけれども、もうそれはそれは評判の英国料理♪







その中で、とっても庶民から親しまれている食べ物、フィッシュ&チップスについて語ってみよう♪







大英帝国でもっともポピュラーな庶民的な食べ物といえば、たぶんフィッシュ&チップスだと思う。



【グルメポイント0527】フィッシュ&チップスセット




フィッシュアンドチップス

大英帝国、どこへ行っても食べる事の出来るフィッシュ&チップス。お値段もピンきりで、安いところでは、1ポンド以下で食べる事が出来ます♪ でもね、油ギトギト、『死の料理』だっ!







俺の大学の学食は、なぜか犯罪的にお値段が高い。






だからそこを利用する事はほとんどないのだ。




それで、このフィッシュ&チップスなんだけれども、場所によってかなり値段がばらばらなのに不思議に感じていたんですよ。





大学の学食だと、約4ポンド(800円)もします、こんなものなのにっ。




ところが、街のある小汚い店だと、99ペンス(200円)で食べれるところもあるのだ。






なぜこんなにも差があるのか??






フィッシュアンドチップス別バージョン

どっちが安くてどっちが高いほうのフィッシュ&チップスだったか忘れちゃったけど、これもフィッシュ&チップスなのだ。お味のほうも、安かろうが高かろうが同じフィッシュ&チップスだ、変わりなく、おいしいといえばおいしいし、まずいといえばまずい(笑)





実は使用されているフィッシュに秘密があったんですよ。




一般的にフィッシュ&チップスに使用されている魚は白身魚。





魚の種類は、特定されてはいませんが、ポピュラーなのは、なんといっても鱈(COD)、そしてハドック(Haddock)というやはり鱈の一種。 その他は、Halibat(オヒョウ)、Sole(ひらめ)、Plaice(かれい)、Skate(エイの一種)、Pollack(鱈の一種)、などがあるようです。





さらに変わった所では、川魚の『テンチ』と言われるこの魚も白身魚のところから、フィッシュ&チップスの原料に使われる事があるらしい。

このテンチのフィッシュ&チップスは、最もまずいらしくて、通常あんまり流通はしないそうです。そのくらいまずいらしい。







テンチ

テンチ。白身魚で、味は一番まずいらしい。





テンチ

テンチは、別名を『ドクターテンチ』と言って、治癒能力を持っていて、他の魚は怪我や病気になったりすると、テンチに寄り添うように泳ぐのだそうです(本当)
古いユダヤの民間療法だと、怪我をした時たらいに水を張ってテンチを泳がせ、そこに患部を浸すそうな。





まぁ、こちらでフライドフィッシュにされてしまうと大抵の魚の味は同じようなものになってしまい、どれがどれだか区別がつかないのですが。




鱈(COD)、そしてハドック(Haddock)というやはり鱈の一種は、最もフィッシュ&チップスとして人気があるのですが、実は近年漁獲量がいちぢるしく減少しているとの事。



そして、こちら北海で取れるこうした魚は実は英国で消費されずに、中国へと輸出されるものがほとんどなのだそうな。



そして英国から魚を輸入した中国は、加工して今度は日本へと輸出するのだそうな。




まぁ最終的に英国の北海で取れた魚は、英国人の口に入らず、実は日本にいる日本人が缶詰とかで食べているケースが多いということらしい。

※:これは真実らしいです。何しろぼくの友人で魚を買占めに来てる方に直接聞きましたから(笑)




それじゃぁ、こちら英国で食べられているフィッシュっていったい何なの?






実はこの魚、ナイルパーチなんですよ。

ナイルパーチ
ナイルパーチはアフリカ原産のスズキ科の魚。体長は2メートルを超えるものもある。白身のお魚♪ 淡水魚だけど、テンチと違ってかなりおいしい。



スズキ1匹


このナイルパーチ、アフリカ在住中は俺にとって最も身近な魚だったんです。


何しろ、ビクトリア湖の辺に住んでましたからね(笑)



アフリカ最大のビクトリア湖は、面積6万8千平方キロ、ケニア、ウガンダ、タンザニアの三カ国に囲まれた世界第3位の広さをもつ国際湖沼だ。




どれだけ巨大かというと、湖の広さは九州の2倍、琵琶湖の何と100倍もの広さをもつ湖なのだ。




ティラピア

日本でもおなじみのティラピア。実はこれもビクトリア湖では『外来魚』。しかしながら、ナイルパーチのように生態系に致命的なダメージを与える事はなかった。



呉郭魚 【テラピア】





かつては、約400種類の固有種が生息、研究者たちに『ダーウィンの箱庭』と呼ばれるほどの『生物多様性の宝庫』と言われていた。






チプシナサマキ

これは『チプシナサマキ』と言われるアフリカン料理。英訳すると『フィッシュ&チップス』、そのまんまです(笑)







英国植民地時代の1954年、湖に生息する淡水魚の乱獲によって漁獲量が激減したため、窮余の策としてナイルパーチという外来魚が放流された。




この魚は、体長2m、重さ100キロ、捕獲された最大は何と400キロという巨大な肉食魚である。




スズキに似ていることから日本には『スズキ(ナイルパーチ)』として輸入されている。
まぁ、一応スズキ科の魚だからな・・・。






この魚が、日本のファミリーレストランフライをにぎわし、学校給食や弁当の材料に使われていることを皆さんご存知でしょうか?





ビクトリア湖では、ナイルパーチの移入によって、一時、漁獲量は飛躍的に伸び、海外へ輸出するなど、大成功したかに見えた。




ところが地元の人は、高価なために、ほとんど口にすることができず、輸出に回されているのだ。



もともとビクトリア湖に生息していた魚の殆どが草食性だった。



そこに、肉食性のナイルパーチを移入したことによって、もともといた固有種400種は200種まで激減、湖の生態系は壊滅的な状態になってしまった。



ビクトリア湖の魚たちは、沿岸の藻類を食べていたが、在来種が激減すると、湖には藻がはびこるようになった。




藻類が湖に増えすぎると、湖が酸欠状態になる。さらに多くの在来種が絶滅の危機に瀕しているいう。




世界的に最も価値ある湖の一つ・ビクトリア湖だったが、ナイルパーチの商業的開発は、地域の伝統的な漁業や水産物の加工を衰退させ、湖に依存している地域社会をも荒廃させてしまった。


『ビクトリア湖の悲劇』と呼ばれるナイルパーチの事例は、微妙なバランスで維持されてきた生態系に、ナイルパーチのような生態系の頂点に君臨する肉食魚を持ち込んだ場合、琵琶湖の100倍もの面積をもつビクトリア湖でさえ、在来の生態系に壊滅的な打撃を与えることを示している。




これと似たケースが、日本の淡水の頂点に君臨する肉食魚・ブラックバスやブルーギルの移入種問題と言えるかもしれない。





フィッシュアンドチップスまたもや別バージョン
『さぁ、召し上がれ♪』と腹黒紳士。やつらはアフリカ人が死のうが生きようが、実際のところ別にどうだっていいのだ。



とどのつまり。



英国人がフィッシュ&チップスを食べるがために、いまだにアフリカの悲劇が続いていると言う事なのだ。



英国人が、パブでビールを飲みながら食べる、フィッシュ&チップスの裏では。




何千万人ものアフリカ人が、悲劇にさらされていると言う事を。



決して忘れてはいけないのかもしれません。






そしてそんな裏には、英国から白身魚を輸入している日本も加担していると言う事を忘れてはいけないのかもしれません。


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