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切符収集記&登山行記

切符収集記&登山行記

東北へ

東北へ

旅行期間:平成14年11月
訪問標的:東北新幹線・盛岡~八戸試乗、十和田観光電鉄、津軽鉄道、山形鉄道

【プロローグ】

当初は東北へ今年中に向かうつもりはなく、どちらかというと関心は九州に向いており、くまがわ鉄道か高千穂鉄道訪問を今年後半の旅行先と考えていました。そんな折、ニフティの鉄道ニュースに「東北新幹線延長開業区間の試乗募集」という記事を見かけ、「試乗なんてめったにできないことだから応募してみよう」と葉書を出したのが、この旅行の発端です。1万人の枠に3万人の応募があったとかで、たぶん外れたかなと思いきや、合格。メインは試乗ですが、せっかく東北に行くのですから私鉄も訪問したい。プランをたてる段階で、十和田観光電鉄、津軽鉄道、三陸鉄道、山形鉄道、小湊鉄道、花輪線を候補に時刻表と格闘。三陸鉄道、花輪線も訪問したかったのですが、①津軽鉄道に乗ったことがない、②月曜日も休みをとって旅行するので、平日中心にしか駅があいてない山形鉄道にぜひとも行っておきたい、③切符を買い損ねた十和田観光電鉄でのリベンジ、といった諸条件から旅程を決定しました。

【1日目・2日目】

まず、「ムーンライトながら」で名古屋を出発、一路東へ向かいます。私は今の車両になってから初めて「ながら」に乗ったのですが、いすの出来が昔の直角いすより格段に進化しており、かなりゆっくり休めました。
無事東京に到着。せっかくだからと「ながら」の写真を撮ろうとすると、カメラのシャッターがおりません。ん?電池がない!こんな時間にリチウム電池売ってるところなんかあんのか?と不安を覚えながら改札を出てコンビニを探します。今のコンビニって何でも扱ってるんですねぇ。2軒目のコンビニで電池を無事ゲット。上野駅で、「能登」「北陸」を無事撮影。今度は北へ向かいます。
私は東北新幹線というと200系しか乗ったことがなかったのですが、「やまびこ1号」はE2系。東海道新幹線の車両より気に入りました。
途中の駅名が見えないという俊足ぶりで盛岡には9時過ぎに到着。東京から2時間ちょっとで到着とは本当に早いですね。今日の試乗は盛岡~八戸なのですが、盛岡発が15時30分なのであいている時間を十和田観光電鉄にあてます。
ここから「スーパーはつかり3号」で三沢へ向かいます。新幹線から乗り換えの客などでほとんど席がうまって発車。私も通路側しか席がとれませんでした。残念。この車両、座席背面の物入れがゴムバンドだけの代物で、ペットボトルを差し込むと、どすっと下に落ち仕方なく手で持ちます。
通路側なので車窓も楽しめず、本を読み始めたのですが、睡魔に襲われ気がつくと八戸の近くでした。八戸では新幹線ホームが偉容を見せており、車内の客も「おおっ」と見上げています。
10時49分、三沢到着。15年ぶりに三沢駅に降り立ちましたが、駅前はロータリーが整備されきれいになっておりました。が、十和田観光電鉄の駅舎は昔のままでいい味だしてます。切符売場横には食堂や待合室があり、なかなか良い雰囲気です。ここで早速、硬券購入。入場券といちばん安い乗車券を購入。乗っていく分は、自動券売機で十和田市まで購入。記念券は十和田市で買うことにして、列車に乗り込みます。車窓はさして期待していなかったのですが、のんびりした感じでよかったです。もともとは軽便鉄道だったそうで、きついカーブなんかにそれが感じられます。
十和田市には日本の街路百選だったかに選ばれている通りがあるそうで、銭湯入浴もかねて散策してみたかったのですが、折り返しの列車で三沢へ帰ります。十和田市駅では、入場券、いちばん安い乗車券、三沢までの乗車券を収集用に購入し、記念券も2種類売っていたのであわせて購入。
もと来た道を戻り、三沢からは「はつかり14号」で盛岡へ戻ります。この頃にはもう眠くて眠くてたまらず、ずうっとうとうとしてました。途中目をあけると車窓には雪が舞っており、さすが東北、11月にして雪が、と日本の広さに思いをやります。
14時過ぎに盛岡に到着。15時までに試乗会の受付を済まさねばいけないので、いそいそと改札口を出ます。ちょっと迷いましたが、受付場所を発見。缶コーヒーや記念品を受け取り、入場待ちの列に加わります。改札口前で待つこと数十分、15時過ぎころに改札口を通ってホームで待つこと数分、列車が入線、それから乗車となります。「席たりてるのかなあ」と心配でしたが、けっこう余裕がありました。
15時30分、いよいよ試乗列車が出発。新線区間に入っていくのは気持ちの良いものです。出発してから、沿線町村のパンフレットや沼宮内のお菓子などが配付され試乗であることの思いを強くします。開業区間の概要説明もなされ、新規に開業した路線であるためトンネルはけっこう多いようで、陸上トンネルで世界最長のトンネルもあるようです。
試乗時間はおよそ40分あまり。あっという間でした。途中のいわて沼宮内や二戸ではいったん停車し、駅の様子も垣間見ることができました。いわて沼宮内はほぼ工事完了のようでしたが、二戸はまだ工事が続いているようで、車内では「間に合うのか?」といった声も聞かれました。
八戸駅は美しく整備されており、あとは新幹線開業を待つだけといった感じでした。ここで、少し待ち時間があるので駅近くの温泉で時間つぶし。その後、スーパーはつかりで青森着。青森ではホテルユニバース青森に宿泊しました。普通のビジネスホテルです。

【3日目】

明けて3日目。今日は、津軽鉄道を訪問した後、山形は上山温泉に向かいます。移動距離が長いためひとつの場所で時間をそれほど取れないことと、津軽鉄道へのアプローチが列車では非常に不便な点(五能線の本数が少ない。列車同士の接続があまりよくない)でスケジュール作成には手こずりました。青森発6時15分発の弘前ゆき普通列車で川部へ向かい五能線に乗り換え。五所川原へ向かいます。11月というのにうっすら雪が積もり・・・いや、積もってるだけでなく降っています。それも風が強いので吹雪いているようです。写真も撮りたいのですが、ちょっと条件厳しそうです。
五所川原の津軽鉄道ホームはJRのホームから直接橋を渡って入りますが、皆出口へ向かっており、7時33分発の津軽中里ゆきは私一人だけのせて発車となりました。人が少なく(対向列車はけっこう混んでいました)、停車していくホームもひなびた感じで、まさにローカル私鉄といった感じです。金木で途中駅からの乗降客も降りてしまい、再び乗客は私一人です。外は吹雪もおさまりなんとか写真は撮れそうです。
8時13分津軽中里着。来た列車が折り返すので、荷物を車内に置いて硬券を買いに行きます。あとで津軽飯詰でいろいろ切符を買う予定なので、ここでは入場券、隣駅までの乗車券だけでおさえておきます。5分の折り返しで切符買ったり写真撮ったりできるかと行くまでは心配でしたが、5分でじゅうぶんでした。8時18分に再び私一人だけを乗せて津軽五所川原をめざします。
津軽飯詰で途中下車。列車交換風景をカメラにおさめますが、テクがないのか要領が悪いのか、タブレットは取り損ねます。列車が去った後、早速切符を買います。ここは設置してある硬券口座のリストを用意してくれているので、非常に助かります。赤色地紋の券が社線内でもあったので嬉々として購入しました。駅舎も良い感じだったので写真を撮りますが、本当に外は寒いです。すぐに待合室に戻りストーブにあたります。
30分ほど津軽飯詰に滞在した後、津軽五所川原に戻ります。下車時に「記念に切符欲しいのですが・・・」とおそるおそる申し上げると、「いいですよ」と気軽に頂戴できました。なんて親切なんだ!車両は新しくなっていますが、まだまだローカル味のある本当にいい私鉄です。遠いところで何度も訪問というわけにはなかなかいきませんが、いつの日か再訪したいものです。
五所川原からは弘南バスで青森へ向かいます、全国版時刻表には掲載されていませんが、1時間10分ほどで五所川原と青森を結んでおり、本数もそこそこあるのえ非常に便利です。これは事前にあるサイトで情報を見て、弘南バスにメールで時刻を確認しました。バスは雪が残る道を普通のスピードで走り私を感嘆させながら青森へ。バスの行き先は青森駅ではないのですが、中三前というバス停が駅に近いことが車内の案内テープでも案内してくれます。時間どおり到着し、青森駅から13時31分の「はつかり18号」で盛岡へ。さらに新幹線に乗り継ぎ仙台経由で山形へ向かいます。山形から乗った仙山線は、時間が遅く外が見えず残念。この日は上山温泉の月岡ホテルに泊まります。ホテルのサイトで見つけたのですが、朝食付きビジネスプランというのが8千円であったのでここに予約をとっておりました。電車に乗り詰めだったので、温泉が本当に気持ち良いです。部屋は普通のビジネスホテルと大差はなかったです。ま、この値段で温泉旅館に泊まれるのですから、もうけものです。

【4日目】

今日は赤湯から出ている山形鉄道を訪問した後、自宅まで一気に帰ります。8時30分にかみのやま温泉駅を出発。通学生らを降ろした後の空いた車内で赤湯へ向かいます。ひなびた景色でなかなかいいです。
赤湯からは8時53分発の荒砥ゆき列車に乗り換え。いよいよ山形鉄道です。この会社は土日がほとんど有人駅が開いていないので、月曜日を訪問日に持ってこなければならず、1日休みをとる必要がでてきたのでした。今の部署は休みが取りやすいので非常によろしいです。
がらがらの車内を予想していたのですがかなり乗客がおり、お年寄りばかりでもないのが目をひきます。列車は2両編成でした。途中、米坂線をわける今泉駅で対向列車と交換。今泉駅はどっしりとしたホームの感じで、古き良き時代をしのぶことができます。長井では10分ほど停車ということで、これは助かります。切符が買えます。待合室の扉が自動ドアであることにビックリしながら、早速切符を買いもとめます。一般式だけかと思いきや、両矢式もあるようで小児用で両矢式を購入。入場券は地紋入りのものでした。購入後、さらに荒砥をめざします。
こじんまりとした駅にとまりながら山を眺めつつ終点荒砥。ここで1両切り離され、折り返しの列車は1両で赤湯へ向かいます。荒砥では情報を得ていたJR連絡券を中心に購入しますが、運賃変更印のあるものが多いので米沢までの券と仙台までのA型券の購入にとどめます。米沢までの券は1千円というピッタリの額と経由表示がされていることに喜んでいたのですが、帰宅後落ち着いて券を眺めると赤湯までの社線内券にも経由が表示がされていたのでした・・・。
帰路、赤湯でも入場券等買いもとめます。ここは数年前に温泉に入りに来たことがあったのですが、まさか硬券をJRとは別の駅舎で売っていたとは知らず、温泉に入っただけで帰ってしまっていたのでずうっと気にかかっていたところです。乗り換え時間だけでゆうゆう間に合い、11時25分発の「つばさ126号」で赤湯をあとにします。この後の日程は自宅へ向かうだけですので、旅もほぼおしまいといった感があります。「また明日から仕事かぁ」と思いながら、つばさは山深いエリアに入っていきます。米沢から福島の間は昔はスイッチバックがあったところで、現在の新幹線の車中からでも地勢の険しさがうかがえます。雪も平野部ではなかったのに、このあたりはけっこう積もっていました。
この後は東京で東海道新幹線に乗り換え、名古屋から高速バスで帰路につきました。
今回の旅行は東北新幹線延伸区間の試乗がメインだったはずが、計画をたてているうちに東北地方の私鉄を訪問することがメインに変わっていってしまいました。個人的には、買いもらしていた十和田観光や山形鉄道で硬券を買い、乗りそこねていた津軽鉄道に乗車でき、非常に充実した旅行となりました。



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