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切符収集記&登山行記

切符収集記&登山行記

瀬戸内へ

瀬戸内へ

旅行期間:平成16年7月9日~11日
訪問標的:三洋汽船、豊浦汽船、JR宮島航路

【プロローグ】

知人が広島で勤務しており、もらった祝の返しをしつつ広島観光をしたいとの思いがありました。5年ほど前、仕事で広島へ出張したことがあったのですが、その時は職場の先輩の随行だったため観光はおろか広島焼すら食すことができず非常に残念な思いをしたものでした。で、行程の途中で三洋汽船の硬券を収集しようと企んでいたところ、掲示板開設時からお世話になっている岡山市民さんから三洋汽船のご案内をいただけるとのお話をいただき、いざ瀬戸内へということになりました。

【1日目】

今日は金曜日ですが夏休みを申請。伊賀上野駅から関西線・加茂ゆきで旅立ちです。新大阪から岡山まで新幹線利用なのですが、これに間に合う良い列車がなかなかなく、近鉄利用だとぎりぎりの乗り継ぎが大阪まで続くので今回はJR利用となりました。
加茂から大和路快速に乗換え、10時前、定刻どおり大阪駅に到着。国鉄色の雷鳥号を撮ろうと10番ホームへ上がると、「彗星・あかつき」が60分以上遅れと表示が・・・。これを撮った後、雷鳥を待ったのですがなかなか入線せずあきらめて新大阪へ。ダイヤが若干乱れているようで、私が乗った電車も定刻ダイヤより数分遅れで運行しているようでした。
新大阪では以前に購入できなかった八角弁当を購入、早昼とします。前回は売り切れでしたが、今回は売店にちょうど入荷したところのようで業者さんが山積みにしておりました。10時29分に出るのぞみ号で岡山へ向かいます。山陽区間はひさしぶりに乗ったのですが、ビジネス客でほぼ満席でした。
あっという間に岡山着。新幹線は本当に早いですね。ここで岡山市民さんと待ち合わせ。今日の三洋汽船と豊浦汽船の切符収集にお付き合いいただきます。岡山からは快速サンライナーの人となり、早速、三洋汽船についてレクチャーを受けます。なじみの薄い航路ということで行くまでは島々の位置関係も含めよくわからなかったのですが、親切丁寧に教えていただき頭の中がまとまってきます。それにしても、切符収集という共通のグラウンドを持っているということは良いことで、すぐに話に入っていけるというのは本当に良いものです。
笠岡からはいよいよ三洋汽船です。平屋の待合所が見え、利用客が乗船を待っています。岡山市民さんが窓口で硬券の購入を申し出ると、「帰りにしてほしい」とのこと。暗雲がたれこみかけましたが、「ああ言ってるんだから、たぶん大丈夫でしょう」との岡山市民さんの心強い弁。12時40分の便で一路白石島へ向かいます。船は干拓によってできた運河のような細い湾口を抜けているとのことで、事情を知らない私はてっきり別の島が本州に迫っているのかと思いました。いつも鉄道が主体の私の旅行ですが、船もいいものです。天気が良いので海の見える風景が本当に気持ちがよいです。
白石島は補充券類もあるのでメインの収集ポイントです。私は硬券メインの収集方針なのですが、常備の小児補充券を見てしまうと「欲しい」という気持ちに抗しきれず、補充券は片道、往復を大小すべて4種に手を出してしまいました。ま、あとで後悔するより散財しておくほうが良いでしょう。もっとも家族は私がこんなことをしているとは知る由もないのですが。
しかしそれにしても、天気が良いせいか本当にのんびりしています。このあたりは船が生活の一翼を担っており、患者輸送船などもあるそうです。白石島で次の船便を待っている間に、週末の参議院選挙の広報船も見かけました。さて、この後は笠岡ゆきの便で神島へ向かいます。神島では見た目こわそうなおじさんが切符を売ってくれるのですが、見た目と裏腹に非常に親切な方でした。ここでは豊浦汽船の硬券も購入。岡山市民さんご推奨の券だったのですが、無地紋白色ながら素敵な券で私も気に入りました。神島からは豊浦汽船で高島へ渡ります。この辺の行ったり来たりの船のやりくりは岡山市民さんのテクに頼り切りです。
高島では「切符売場のおじさんが船の発着前後しかいない」と岡山市民さんの事前情報があり、はたして収集用の切符まで買ってられるのか心配でしたが、「あんたは見覚えがあるぞ」との岡山市民さんに対するおじさんの一言で切符売りのおじさんの面が割れ、着港後さっそくに収集にかかります。これであとは笠岡港を残すのみです。白石島まで戻り、高速船で笠岡へ。外のデッキのようなところに座っていたのですがエンジン音がとても大きく、客室とはまた違った雰囲気です。私たちの他にアベックが一組いたのでしたが、じゃましてごめんね。客室がいっぱいだったんで許してもらうことにしましょう。
笠岡では公約どおり硬券を売ってもらいます。豊浦汽船の硬券もいろいろな様式があるようですが、せっかちな私はあまり日焼けしてなさそうな券を選んで適当に買いおしまいとしてしまいます。どうも悪いクセで、あっちこっちでほぞを噛んでいるのですが直りません。
三洋汽船と豊浦汽船はこれで終了ですが、岡山市民さんに福山は井笠鉄道のバス硬券を案内してもらいます。福山へ向かう途中、岡山・広島県境を越えたのですが、岡山市民さんの言われるように山や川があるわけでもなく平坦地で、どのように境が決まったのか非常に謎です。福山では夕立に降られたりハプニングがありましたが、無事バス券を購入。ここで岡山市民さんとはお別れとなります。せっかくのお休みの日を案内にあてていただき、なんとお礼を申してよいのやら。おかげで効率の良い収集ができました。また、ただ漫然と電車やバスに乗っているより、地域の事情にお詳しい方に説明を受けながら移動すると興味深いというかためになるというか、本当にありがたかったです。
この後は普通電車を乗り継ぎ広島へ。ここで知人の家に転がりこんだのでした。

> 【2日目】

知人に広島を案内してもらう約束になっており、事前に江田島の旧海軍兵学校と宮島へ行きたいと言ってありました。
朝、私がのそのそしていたため広島電鉄~宇品~(船)~江田島の乗り継ぎが崩れそうになりましたが、宇品港でダッシュしセーフ。江田島は小用からバスの客となり目的の地へ向かいます。
私は中学生のときに何かの本で旧海軍が空母を所持していたという事実を初めて知り、「え?日本にもこんな時代があったのか」と衝撃を受け、旧海軍関係とくに太平洋戦史の本を学生時代によく読みました。学校の歴史の授業では「真珠湾を日本が攻撃、ミッドウェー攻略失敗がターニングポイントとなって云々」の説明程度でしたが、太平洋で死闘をくりひろげていた話を読んでいると「おお、こんな事実があったのか」とビックリしたものでした。新婚旅行でオーストラリアへ行った際にも途中の機上から南洋の青い空を見て、「海軍のパイロット達も同じ空を見てはったんだろうなあ」と感慨にふけったりしたものでした。
自衛隊の基地の入り口で受付をして湾岸戦争時に処理した機雷が展示されている待合室で待って、時間が来ると係りの方が案内してくれます。洗練された接遇からは程遠いものの説明は真摯で、本当の接遇って言葉遣いとか格好だけじゃないよなあと考えさせられたりします。大講堂の中へ入ってみたり、戦艦陸奥の主砲を仰ぎ見たり、特攻隊員の遺品や将軍たちが使用した品々などを見たり非常に濃密な2時間でした。私は将軍のコーナーで時間をとりすぎてしまい、特攻隊員の遺書等を見る時間があまりとれなかったのが残念でした。
この後は宮島へ。あなごを食べたり、JR航路の軟券を購入したり。JRの窓口の方は収集家慣れされているようで全券種をお示しいただき、もれなく購入できました。
次はいつ旅行できるのか。9月上旬まで仕事が忙しいので、それ以降になりそうです。

<おしまい>


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