2010/07/30(金)01:49
REMEDIOS
仕事を抜けられなくて、国立へは行けず。
みなさんの日記を拝見した感じでは、試合の録画もあまり見る気がしない。
そこで音楽の話。
興味ない方はここから先、スルーしてください。
10代の頃、ロック好きの友人の家に渋谷陽一さんの書いたロックに関する本があって
友人の部屋で待たされている間、その本を読んでいたんだけど
そこでは、「ビートルズ穴ぼこ論」というのが展開されていて
それは確か、ビートルズがこの世に現れる前に、既に当時の世の中にはビートルズ的なものを
切実に待望する巨大な穴ぼこのような需要があって、ビートルズはその需要のかたちと
巨大さにぴたりと合致して云々と言う話だった気がする。
数日前の夜、スカパーをぼんやり眺めていたら、気になる歌があったので
すぐにネットで検索し、アマゾンで注文した。
絶版なのか、中古しか入手できなかったけど、それは REMEDEIOS というアーチストの
「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」という映画のサントラだった。
届いてから何度も何度も聞いている。
このCDを聞いて、先の穴ぼこ論を思い出した次第。
半世紀前の世界のビートルズの需要に比べれば、本当にささやかだけれど
聞きながら、自分は切実にこういう曲をこの曲を求めていたんだなと思った。
瑞々しくて、切なくて、やさしい気持ちにさせてくれる。
もちろん、TSUTAYAで映画のDVDも借りて観た。
短い映画でなかなかいいんだけど、正直言って、少しがっかりはした。
映画音楽はその映画の質と符合している場合が多いと思うんだけど
この曲は、映画の質を超えてしまっている気がする。
もちろん、映画のイメージとは合っている。
でも、音楽の質の高さほどには映画の完成度は高くはないと思う。
原作のファンが、映画化された物語の出来に不満な気持ちに似ているかもしれない。
ロック、クラッシック、ジャズ、民族音楽、なんでも聴くほうですが
個人的に、マークノップラーというギタリストが好きで、彼が音楽を担当した映画の中に
「ブルックリン最終出口」という映画がある。
いい曲で、好きなんですけど、映画は無名。
昔、古書街で中古ビデオを見つけて、ひどく廉価だったので買ってはみたものの
観ないうちにどこかへいってしまった。
きっと、好きな曲のイメージがこわされる気がしたのだとおもう。
「打ち上げ花火・・・」を見終えた後、このまま「ブルックリン・・・」も観まいと思った。
音楽の好き嫌いは、本当に個人的な趣味であるし、人に薦めるのはどうかとおもうけど
このCD、いいです。
機会があったら、耳を傾けてみてください。
6曲目の An Evening Walk から10曲目のエンドロール曲の
The Last Days of Our Youth が特に。