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亀山築城の小部屋

研究者の独り言

       研究者の独り言 




 私の研究や、実験、そして受けた講義で思った事や、感じた事を書いてきたいと思います。 


 1:カルマン渦
カルマン渦列
 毎年、冬の季節になると私は楽しみにしていることがあるのです。テレビなど殆ど見ない私が、天気予報の時だけ必死になって画面を食い入る  ように見つめるのです。
 さて、この記事の本題に入りたいと思います。 それは、地球上最大の気象現象が、この韓国の済州島周辺、特に南東方向付近に起きるのです。それはカルマン渦列です。毎年の暮れからその次の年の今頃まで、良く観測されるのですが、今回は見落としていたのか、一回も見ることが出来なくって、残念に思っているのです。
 カルマン渦は物理学、特に流体力学の世界で有名な物理現象で、工学の世界では気体や液体の流速の計測などに使われて居ますし、その研究が行われています。
 私も一時期、そのカルマン渦の研究を致しておりました。

カルマン渦とは:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の引用です。

 カルマン渦(カルマンうず)またはカルマン渦列(カルマンうずれつ)は、流れのなかに障害物を置いたとき、または流体中で固体を動かしたときにその後方に交互にできる渦の列のことをいう。ハンガリー人の流体力学者セオドア・フォン・カルマンに因んでいる。

流量計への応用 :
 発生する渦の数が流速(流量)に比例するので、この原理を用いた流量計が工業分野で用いられている。自動車のエンジンを電子制御する際に、吸入空気量を常に測定する必要があるが、流路に障害物を置きその後ろに発生するカルマン渦の数を超音波で計測する方式が日本車へ採用された事例がある。

気象現象におけるカルマン渦 :
 冬季の済州島(チェジュ島、韓国)や屋久島など、島の風下側に雲渦が列状に並びカルマン渦を形成することがある。この雲渦は主に下層の層積雲で構成される。高さ1km付近に顕著な気温逆転層があり、山頂がその上端よりも高く、風向がほぼ一定で比較的強い風が吹くなどの一定の条件がそろうと発生することがある。雲渦ができる高度は500m~2,000m程度、長さはおよそ500km~1,000km、渦の直径は20km~40kmとなることが多い。

タコマ橋崩壊との関連:
 アメリカ合衆国で起きたタコマナローズ橋崩壊事故の原因はカルマン渦の発生メカニズムと同一である。横風の中、剥離の発生しやすいH型断面の橋梁に、カルマン渦を生じるような不安定な剥離が起こり上下に橋が振動、共振し崩壊に至った。この事故後に建設された橋では剥離を抑えるよう流線型に近い断面形状を採用するなどの対策がなされた。余談だが、この事故の調査委員会にはカルマン自らも参加していた。

 以上の様に工学系の学会では、機械工学や建築学会でも、ビルや橋梁などの崩壊予防や震動防止のために、カルマン渦が研究されています。

 雨が降っている時などのドライブ時に、トラックなどの後ろを走っている時に、巻き上げられた水滴の動きを注視してみて下さい。その水滴が、さもトラックが尻尾を振っているように左右に、揺れているように見える筈です。トラックの後方でも、カルマン渦が発生している訳です。それから、風の強い時に高圧電線がブーンと云う音を出していますが、カルマン渦が高圧電線付近に発生することで電線が揺らされて、その振動音がしているのです。このようにあらゆる所でカルマン渦は発生しています。勿論、小川の中に生えている芦の水流の下流にもです。

閑話休題

 韓国の済州島は、その島の周辺に起きる現象や島自体の特徴から、先程、申し上げましたように物理系の国際学会などがあるので、なかなか興味深い島だと思っています。
 歴史的に見ると、15世紀初めごろまでは耽羅という王国がありました。韓国本土と済州島の関係は、我が国と琉球王国(沖縄県)に良く似た関係で、興味深く思っています。
 何よりも、火山島で島の至るところに噴火口が口を開いています。なかでも、城山日出峰と云う噴火口跡から成る岬が必見です。火山学上はタフコーン(火山灰丘)に分類されます。
 皆様も機会がありましたら、是非、済州島を訪れて見て下さい。海鮮食材の美味しい所です。それに、今なら、円が強いので安価な感覚を味わえます。




 2:ふと思い付いた事

カルマン渦列
 先程、カルマン渦(カルマン渦列)の事を書きましたが、それに関して。
 嫁ハンが先日、用事があって愛媛県の松山まで行って来たのですが、帰りの高速で強風のために自分の車が横転するかと思ったそうです。
 その話を思い出して、カルマン渦の記事のことについてもう一度考えてみました。。
 それは、私の記事の中でも触れました様に、トラックの後方に発生するカルマン渦の発生による車体の揺れに対する影響と、仮に影響があるとしたら、その対策をどのようにされているかを知りたいのです。私はそのシミュレーションをした訳でもなく、計算もしておりませんが、トラックの方形の筐体はカルマン渦を発生しやすいと思いますし、仮にその筐体の固有振動数と、カルマン渦発生による振動とが共振した時に、大きな揺れが車体に加わるので無いかと考えております。最悪の場合、ハンドルが取られるとか、車体の転倒が起きるのでは無いかと考えております。
 以上の様な疑問と好奇心が生じました。



 3:大昔に講義で習った事

ナイフエッジ現象の話

 遥か昔の頃に、無線工学の電波伝搬理論を教えられたときの講義の一部からです。
 これは、理論とか法則の講義では無くて、実際に起きていた現象の話です。
 まだ、テレビ放送がVHF(超短波)だけの頃、日本放送協会(NHK)が全国レベルでの中継網が整備されていなかった頃の話です。
 それは、富山県の或る田んぼの真ん中に、NHK名古屋放送局の電波が強い電解強度で到達している事が判ったのです。すぐさま、NHK富山放送局の技術者たちがその原因を調べました。
 その結果は、日本アルプスのどれかの峰でナイフエッジ現象が起きている事が判ったのです。そこでNHK富山放送局は、その田んぼの所有者と交渉して受信施設を設けて、自局の中継回線として使ったそうです。
 私は、実際に現場に行った訳でも、その現場の写真などを見た訳でないので、講義で教えられたままをここに書き込んでいます。

 このような回折現象を「山岳回折」と云い、今回の話の様に山越えで通信が可能になる事が起きます。山がない場合に比べて電界強度が強くなる割合を、山岳回折利得と云います。厳密には山はナイフエッジではありませんが、山頂が波長に比べて狭ければ回折の効率が良く、このような現象が起きます。それでは山頂部分がお椀を伏せたような丸い形では?その要因では回折が起きにくいのです。つまり、その山頂が槍のように鋭くなっていると、このときに起きる回折波が強くなります。

 送信点からも受信点からも、その山頂が見通せる場合(これを見通し距離と云います)、送信点-山頂-受信点の間の経路は、ほとんど自由空間伝搬とみなせます。正確には大地反射波も考慮に入れる必要がありますが、これは或る程度無視できるものと考えています。
 また、地球は丸いので、途中に障害物がなくても、その丸みで送信点から受信点を見通せない場合があります。このような場合、地球の丸みで回折が起こり、通信できることがありますが、空気の屈折率の揺らぎなどによって大きく電界強度が変化します。
 ところが、途中に山があると、山岳回折が使えて、これは自由空間伝搬と見なせる2区間の経路ですので、安定して(フェージングの少ない)通信が可能になります。



 4:EME通信

Earth-Moon-Earth(EME)(アースムーンアース)対月面反射通信(EME通信)
 地球上の離れた無線局同士が、お互いに指向性アンテナを。地球から往復約75万キロメートル離れた月面に対して向けて電波を送信し、その反射波を受信する事に依って、通信回線を樹立し通信する方法です。多段の並列に組み合わせた指向性アンテナや大出力の無線機、そして月の公転軌道を追尾出来るアンテナ指向装置などが必要で、多額の経費と無線工学だけでなく、天文学の軌道計算も出来る必要があって、なかなか興味が尽きない通信方法です。
 私は今まで、山岳反射通信しかした事がありませんので、上記の通信手段に興味が有りました。山岳通信は、反射面が動かない山体ですので、その方向にさえ指向性アンテナを向ければ、見通し距離以上の通信が出来る事が有ります。ローテーターさえ有れば、ある意味で簡単な通信手段です。
 しかし、前述の様に月は地球の周りを公転している訳で、時間と共に空間座標が変化していきます。その為に、水平角だけでなく、仰角も制御出来るローテーターが必要になり、月の公転に合わせて追尾出来る制御装置が必要です。
 この様に、単に新たな通信手段を手に入れようとすると、専門分野以外の知識が必要となり、その知見を習得しなければなりません。しかし、いつかはやってみたい通信手段だと思っています。歴史的に見ると、今まで多くの実験がなされて、そのデータを見れば直ぐにでも実現出来るのですが、やはり白紙の状態から試行錯誤して実現するのが面白いと思っています。



 5:反射通信について

 EME通信(月面反射通信)に触れましたが、そう言えば、数年前に無線Lanの実験で反射通信を試した事が有ったのを思い出しました。
 それは広大な敷地に在る巨大なプラント内で、制御信号や各種データの伝送実験をしている時に、無線Lanもその実験に含めていたのです。勿論の事、微弱な家庭用無線Lanの機器では通信不可能ですので、業務用の機器を新たに購入し、実験に使用しました。
 プラント内での実験ですので、本来の直接波だけでなく、反射波まで受信してしまいます。また伝送経路の途中に大きな設備が在る場合は、中継設備を設けなければなりません。無線Lanに使っている電波の周波数が高いので、その伝搬特性は光に近く、物の陰になった部分には信号波が到達しないのです。
 そこで、幾つもの中継設備を設置するのも予算的に不可能だったので、私はふと周りを見回したのです。すると、他の企業の大きな金属製の円筒状の構造物が在るではないですか。そこで、私は利得の高い指向性アンテナをその金属製の円筒状の構造物の方向に向けて、受信点の受信装置も指向性アンテナに変更し、その金属製の円筒状の構造物にアンテナを向けて実験しました。
 想像通りの電界強度の強い信号波を受信出来る事が実証出来ました。しかし、これは敷地外に信号波を送信し、その反射波を受信するので、現場の人間が難色を示したのです。そこで敷地内の他の適当な構造物を探す事になりました。
 この様に、反射波を上手く使う事によって、中継設備を少なくする事、また反射できるような構造物が無い場合は反射板を適当な箇所に設置する事で、同様な効果が得られます。通常の通信では嫌われている反射波ですが、この様に有効な使い方が出来るのが、面白いと思っています。



 6:スポラディックE層反射通信の楽しみ

 今日のように快晴の日には、気になる現象が起きる時期になってきています。
 それは電波の異常伝搬、通常では届かない地球上の地域に、電波が到達する事です。私の説明では、信憑性を疑われる方もいらっしゃるかも知れませんので、下記をご覧下さい。

スポラディックE層とは:
出典: フリー百科事典『ウィキペディア』

 スポラディックE層(Es層、略称EスポまたはEs、英語:Sporadic E layEr)とは、春から夏ごろにかけて、主に昼間に、上空約100km付近に局地的に突発的(sporadic)に発生する電離層である。通称「Eスポ」と呼ばれる。
 Esの電子密度が極度に高い場合は、F層でも反射できないVHF帯の電波をも反射するという特殊な性質がある。

発生時の状況
 30MHz以上の周波数の電波は、VHF(VERY High Frequency)と呼ばれ、通常は電離層を透過し、見通し距離外への伝播はできず直接波通信に限定される。 ところが、スポラディックE層と呼ばれる特殊な電離層が発生すると、通常は電離層を透過する30ー150MHzのVHF電波が、スポラディックE層により反射されて地上に戻って来るようになる。このため、日本では韓国や中国などの周辺諸国や離島・地方の大出力局のテレビやFMラジオ電波が、スポラディックE層で反射して、日本でも強く受信され、テレビの1~3チャンネルやFMラジオ放送に混信による画像や音声の乱れが生じることがある。アマチュア無線では21MHz帯以上の周波数の反射が顕著で、長距離(300~1500km以上)の交信が可能となる。ただし、21MHz以下の周波数でもスポラディックE層による反射は起こっている。

発生の傾向
 Eスポは、季節的には5月中旬~8月上旬に発生頻度が高い。時間的には、11時~12時と17時~18時頃に最も出現頻度が高い。また数日続けて同じ時刻近辺にEスポが出現しやすい傾向があるが、発生頻度は不規則である。
 Eスポの発生頻度に地域的偏りがあり、その原因は不明であるが、地球上では日本付近において最も出現率が高いことが知られている。通常の電離層(D,E,F層)と比べると、電子密度が極めて高いのがスポラディックE層の特徴で、上空約100kmで雲のような状態で分布し、高速で移動する。
 夜間に発生するVHF帯での異常伝播は、E層での「FAI」と呼ばれる電離層構造が出来るという説もある。FAIとは、Es層内プラズマ中の不安定な構造が、地磁気の磁力線に沿った鉛直方向に対して電子密度が高くなる濃淡構造言う。FAIは磁力線に直行の方向から入射する電波を強く後方散乱し、夏の夜半前にしばしば現れると言われている。
 電離層(D,E,F層))の電子密度の変化は、11年周期の太陽活動との相関が高いことが知られているが、スポラディックE層では、出現頻度や最大電子密度と太陽活動との関係は無い。流星を起源とする金属イオンによって高い電子密度が保たれるため流星群の出現と相関があるとする説や、ある特定の気圧配置において出現しやすいとする説もあったが、現在では、ウィンドシアー理論によるスポラディックE層の生成過程説が有力的に支持されている。
 以上のように、スポラディックE層反射通信は、突発的に起きるもので、予測が付かないのがとても面白いと思います。常に、想定周波数帯域をワッチ(受信)し、その兆候が起きた時に観測を始めたり、通信実験を試みたりと、突然忙しくなるのです。かと言って、常に起きるものでもなく、その発生条件は上記の様にウィンドシアー理論に依って定義されてきています。それでも、予測不能な現象で在る事に代わりは無く、地球物理学的な電気現象がいつ起きるかと思うと興奮する時も有ります。

 今、窓から見える青空を見ていると、その様な事を思い出しました。

 この様に対流圏以外にも、電離層で色んな現象が起きていますが、興味が尽きないと思いますが、皆様は如何でしょうか?例えば、電離層での有名な現象に「オーロラ」が在りますが、表現の仕方が悪いとは思いますが、その現象は、電離層で、テレビのブラウン管の中で起きている蛍光反応が、地球上の遙か上空で起こっていると考えて下さったら良いと思います。あの様な綺麗な物理現象に、電気物理学から考察したら、決して綺麗には見えませんが、人間の目には美しい現象だと思います。



 7:私の研究の案件;視覚障害者の視覚補助機器について
 今朝の毎日新聞の電子版でこの様な記事が在りました。

 抜粋を掲載致します。
”視覚障害者:駅での死傷事故35件、転落など…15年間で

 視覚障害者が駅ホームから転落したり、電車に接触して死傷した事故が94年から現在までの15年間で、全国で少なくとも35件発生していたことが、「東京視覚障害者協会」(栗山健会長)の調査で分かった。うち死亡事故は18件。全盲の人が“欄干のない橋”に例える駅ホームの危険性が浮き彫りになった。
 死亡事故の内訳は、転落16件、電車接触2件。乗車しようとして車両連結部から転落▽進入の電車に近づき過ぎて側面部に衝突--などだ。
 調査担当の同会運営委員で弱視の山城完治さん(52)は「視覚障害者は、落ちる・ぶつかる・つまずく・迷うという苦労をしながら歩いている。命を守ることを第一にした駅にしてほしい」と話す。”

 私の福祉機器研究の一つの案件が、「視覚障害者の視覚補助機器」なのですが、旧帝国大学の大学院教授からも評価されたその手法技術を用いれば、この様な事が防げる筈です。私の研究中のその機器は、私の考えでは、視覚障害者に物がはっきりと認識は出来ないですが、その存在のおぼろげな形状や位置、その存在と自分との距離感、その存在の移動が、視覚障害者に認識して貰える機器です。
 研究に使えるお金を使い果たした今、研究がストップしているのが、とても歯痒く感じています。
 盲導犬が必要とする視覚障害者の方々に、行き渡る事が出来ない現状では、この様な機器の開発が必要なのでは無いのでしょうか?
 このような機器には、その性能に限界が在りますが、やはり、犬の能力を利用した盲導犬には、研究者としてそれに変わり得る機器を発明したいものだと思っています。



8:私の研究のライフテーマの一つ(ネウマ譜の研究)
ウズアリス01  この写真は「リーベル・ウズアリス ミサ・エッツ・オフィッシ プロ・ドミニシス・エッツ・フェスティス(聖餐式と聖務日課 日曜と祝日のための全てに使える)」と云う楽譜の本の最初のページです。
 以前、少し触れた事があると思いますが、私の生涯の研究テーマの一つが、このネウマ譜の解読です。最近は他の研究に忙しくて、全くしていないのが現状ですが、今日は気分転換の為に、楽譜を開いていました。
 それで、皆様にはご興味も無いと思いますが、昔のヨーロッパの楽譜は、この様な楽譜が在ったのだと知って戴きたく、紹介させて戴きます。
 この楽譜に関しては一応、これだろうと云う歌唱法は確立されているのですが、本当に間違いが無いのかと云われたら、研究者達は絶対に間違っていないとは言えないのです。
 この楽譜はバロック期に使われなくなり、その後にクラッシクのメンデルスゾーンが彼の作品で、そのネウマ譜で書かれた旋律を、通奏低音のパートで、使っていてくれた事から、この楽譜の解読がある程度進んだ経緯が在ります。
 所謂、モノフォニー(単音律旋階)からポリフォニー(複音律旋階)への西洋音楽の発展の中で消えていった楽譜なので、現在その解読が、ドイツとフランスの二カ所での研究が続けられています。
 私も、微力ながらその研究の手助けがしたく、高校生の頃に、この写真の楽譜を手に入れて、研究を進めています。一番下に1951と在りますが、1951年にパリで印刷されて楽譜です。一冊の本で、その厚さが6cm程在りますし、年数が経っていますので、本もボロボロになってきています。何分私より先に世に出た楽譜ですので・・・・劣化して当然なのかも知れません。
 書かれている言語はラテン語で、ラテン語は三種類在ります。その一つは教会ラテン語、貴族ラテン語、民衆ラテン語の三種類在りまして、それぞれが微妙に、また在る部分では絶対的に違っている箇所もあります。因みにこの本は教会ラテン語で書かれています。貴族ラテン語は、学名などに現在使われるだけで、単語のみの使用となっております。イタリア語が民衆ラテン語から出来たのですが、この教会ラテン語からイタリア語を見ると、全然違った言語に見えます。
 まずは導入部分(イントロイトス)から・・・。
 この次は、五線譜とこのネウマ譜(四線譜)の対象による説明文を見て戴きたいと思います。
 




ウズアリス02 大分前に、このネウマ譜の発展の過程を、例示もせずに紹介した事が有りました。考えてみれば無茶苦茶な説明を致したものだと反省を致しております。

 写真(コピー)の上から三分の一の部分に音符の種類が掲載されています。
 ネウマ譜の単体(単音ネウマ)で名称と種類が述べられています。
 a.方形の形ですが、これをPunctum quadratum(プンクツム クアドラツム)と呼びます。
 b.縦菱形の形ですが。これをPunctum inclinatum(プンクツム インクリナツム)と呼びます。
 c.湾曲した方形に右下に尻尾が付いているような形ですが、これをVirga(ビルガ)と呼びます。
 d.これは、言葉で表現しにくい形ですが、同じ名前で三種類の形ですが、全て同一の音符です。左側が魔法のランプの炎の形、真ん中が横長の方形のひずんだ形、右側がビルガの尻尾を取った形で、これらをApostropha(アポストロファ)と呼んでいます。
 e.これも三種類の形の音符ですが、全て同じ音符として扱います。これは、左から左傾斜の菱形、真ん中が横長の方形、右端が少し膨らんだ方形、これらをOriscus(オリスクス)と呼んでいます。
 f.これは、右傾斜の菱形ですが、Qulisuma(クイリスマ)と呼んでいます。
 そしてこの音符は全て8分音符で五線譜の音符のような種類は有りません。

 写真(コピー)の中央には、ネウマ譜が二つ連結された(二音ネウマ)場合の名称と種類が述べられています。
 左側の様な形式が、Pes seu Podatus(ペス セゥ ポダツス)と呼びます。楽譜の一番左上に張り付いて居るように見えるのが、五線譜のト音記号に相当する記号でC音記号、その記号が挟んでいる線がドになる事を示しています。ですからこのネウマ譜を五線譜に解釈すれば、ファ、ソになる訳です。
 右側の様な形式は、Clivis(クリビス)と呼びます。先程と同じ階調なので、五線譜に解釈すれば、ラ、ソになる訳です。

 その下の三連の音符(三音ネウマ)の名称と種類は;
 左上から下へ簡単に説明します。
 左上が、Porrectus(ポーレクツス)で、ド、ラ、シを表現しています。
 その次が、Scandicus(スカンディクス)で、ミ、ファ、ラを表現しています。
 左の一番下が、Salicus(サリクス)で、同じく、ミ、ファ、ラを表現しています。
 右上に付いての説明;
 右上が、Torculus(トルクルス)で、ソ、ラ、ソになる訳です。
 右下は、Climacus(クリマクス)で、ラ、ソ、ファになります。

 次に、四連の音符(四音ネウマ)ですが、ここまでで大体の事が理解して頂けたと思います。
 左上から、Porrectus flexus(ポーレクツス フレクス)
 左下が、Pes subbi-punctis(ペス スッビ プンクティス)
 右上が、Torculus resupinus(トルクルス レスピヌス)

 以上が、このページの簡単な説明になります。

 この様に、ネウマ譜は五線譜に変換は出来るのですが、ニュアンスが正確に表現出来ず、やはりモノフォニー音楽を歌う時などは、ネウマ譜の方が歌う易いと思います。 

 まだ説明は続きますので、ご期待下さい。


この続きは私のホームページで記載致しております。

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