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神 桜 (kamiou)

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September 18, 2007
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カテゴリ:神仏

順番をあえて戻して(笑
出羽からお話をしたいと思います。

羽黒山のふもとに到着した時。
私は車の中で、お茶を飲みながら時が満ちるのを待っていました。

昨晩は寝付かれず、何度も起きてしまい、途中何度も変わった夢を見ていました。
早朝の明るい日差しに、『ああ、今日も晴れなのかな』と思って窓を開けると、
太陽がぽっかりとでているのに、台風のような雨が降っているのでした。

外を見回すと、私の寝ていた足の先にお地蔵さんが数体並んでいるのに気づきました。

あんなに寝付かれなかったのは、お地蔵さんに足を向けて寝ていたから?
いや、でもこの場所にお地蔵さんはなかったのではないか。
本来の場所じゃない。
なんかもっと別の場所だ。ここはお地蔵さんを置くような場所じゃないもの…

そんな事を考えていたら、朝食のお膳を持ってきてくれたおばあちゃんが、
タイミングよく「お地蔵さんは『別の』場所にあった」話をしてくれました。

とても熱っぽいだるさのある夜だったのに、お地蔵さんは滝のそばにあったのでした。

あんまりざぁぁざぁあと降る雨に、ちょっと迷っていると、
おばあさんが「一汗風呂で流していったらいい」。

そっか。それもありよね…

なんとなく、このざぁざぁと降っている雨が小さな「待て」を知らせているような。
もうすぐやむから、それから動け、というような気がしたので、それに従うことにしました。

お風呂に入り、ゆったりと支度をし、羽黒山へ向かいます。
雨は降り止む感じがありません。

私は登山用の雨具を着込み、雨の中に出ました。
雨が降ったからといって、予定を変えるつもりはなかったし、カンが外れたのかくらいに思い
まだまだだなぁ…とざくざく砂利道を歩き、鳥居をくぐりました。

鳥居をくぐると、いくつものお社が並んでいます。

磐裂神社・根裂神社・五十猛神社・大歳神社・天神社・豊玉姫神社・下居神社
ふむふむ。

はじめまして。
今日はありがとうございます。

ひとつひとつに手を合わせ、ゆっくりお祈りをしながら進んでいくと、
気づけば雨に濡れていないのでした。

木の間から時々こぼれてくる雨粒が当たるくらいで、ジャケットも濡れていません。

そして祓川、橋は神橋、右に見えるは須賀滝。

滝というより、瀧という感じです。
どっちの文字も「竜」なのに、「龍」な気がしてる、だけなんですが。w

近づいてゆくと、音がひとつ大きくなって流れているような気がしました。

気のせいかな?

見上げると、瀧がこちらに迫るように落ちてきます。
写真で見ると、上ってゆく様子が見えるのですが、わかりますか~^^

滝のふもとには、不動明王さんと『白龍・黒龍・青龍』という文字が、石に刻まれていました。

ここでご希望が向こうよりあったので、お祈りを。
そして滝の水を持ってゆくように言われ、なにやら鉄分の多そうな水を頂きました。
(飲んでませんw)

出羽三山1.jpg

進んでゆくと爺杉。五重塔。
五重塔は、正面からと横からの気が違うのが面白くて、何度も実験してしまいましたwww

出羽三山2.jpg

ここから、子守神社・保食神社・天満神社・大直日神社・葉山祇神社・埴山姫神社・尾崎神社
八幡神社と続きます。

二の坂あたりに史跡があったのですが、ここは見ずに頭だけを下げて上ります。
(時間が読めなかったので)

真っ赤な鳥居が見えると山上に到着。
ここまでの2000数段の石段は、ほとんどひたすら上りです。

出羽三山5.jpg

*体力のない方は、五重塔で引き返し、車で別ルートで山上にあがることをおすすめします。
ただし、気の流れや受け方が違うので、石段をあがるほうがおすすめです。

出羽三山3.jpg


さてさて。

境内には、厳島神社・蜂子神社があり、本殿・鏡池があります。
奥には、羽黒山東照宮・ほか境内社・霊祭殿・天宥社があります。

出羽神社は出羽国の国魂(くにたま)の「伊で波神(いではのかみ)」と「稲倉魂命(うかのみたまのみこと)」がご祭神です。
全国に200社ほどある羽黒神社のおおもとで、修験の山として信仰されています。

社名は「出羽」と書いて「いでは」と読むそうです。
越国の先端(出で端)であるから、矢羽に使用する鷹の羽の産地だから、などなど
色々な由来が考えられているようですが、ご祭神が「いではのかみ」なので、
当て字なのかもしれないな、なんて思っております。(笑
ちなみに「羽黒」は、蜂子皇子が自分を導いた霊鳥の羽の色から取ったようですよw

由緒は、出羽三山を開いた蜂子皇子(はちこのみこ)は、崇峻天皇の第一皇子であったという。
(ほかの文献で第三と書いてあったものもあり、どちらかは不明)
蘇我馬子の計略を避けて、聖徳太子の勧めにより仏門に入った。(名を弘海と変える)
出羽の国に着くと、片羽八尺の「三本足の霊鳥」が導き、鬱蒼と茂った霊山へと着いた。
そこは羽黒の阿古谷であった。
皇子は滝を前に石の上に座ると、羽黒の大神が現れ、神の言われるままに苦行を積んだ。
そして同年、月山に登り、月山大神を、さらに13年後には湯殿山の湯殿山大神の霊徳を感受したという。

この蜂子皇子。
不思議な呪術で病を治したり、災いを取り除いたりしたそうなのですが、
苦悩を除く=能除仙と呼ばれたり、参仏理の太子とも言われていたそうです。
たくさん名前があるんですねw

ちなみに「参仏理」とは、身振りの意味を持ち、古代の呪術師のことを指す様子。
一節には羽黒神は玉依姫という話しもあり、古代の巫女さんの話しも???

私は到着して由緒を読んだときには、
三本足の霊鳥なんて、そりゃあ熊野でしょう。(熊野も熊野三山といいますね)
山形には日本三大熊野大社のひとつがあるので、ここでもつながっている…と思われるのでした。
(旅の最後に行く予定)

三山あわせて108社の摂社末社があるというこの出羽三山。
…奥が深いですw

さて話しを戻しましょう。

私は本殿へ上ると、真っ白な布が下がっており、奥が見えないようになっていました。
おや?と思っていると、太鼓が打ち鳴らされ、するすると幕があがってゆきます。

なんと、正面の扉が開かれ、奥に鎮座しているご神鏡が大きくはっきりと姿を現しました。

なんというか…堂々として、神々しいのです。(神様に神々しいってヘンですけどねw)

沢山の方々が入っていらっしゃいます。結婚式です。

私は御参りをしたとき、縁が結ばれたな、と思うと『結婚式』が行われていることが多いように思っていました。

くたくたになりながらの参拝で、なかなか奥まで見ることのできない、お会いできないお姿に
思わず感動してしまいました…。

祈りを捧げると、まっすぐにこちらに光が放たれます。
柔らかい、細やかな光。
眩しい、鮮やかな光です。

振り返ると、外は濃霧。
幻想的な中での結婚式です。
幕の代わりに、外界から遮断されているかのような濃い霧…

1時間ほどゆっくりと滞在した後、また石段を歩いて降りてゆきました。

この日はもうそれ以上は何処も回らず、鳥海山のふもとへと泊まりに移動をしました。

前日の月山もきつかったのですが、どちらもちゃんと上ることができてよかったです。

フーw






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最終更新日  September 18, 2007 04:33:18 PM
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