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小学校教員 神吉満の学校も楽しく!

小学校教員 神吉満の学校も楽しく!

Kくん1年間の頑張り

持久走の季節になりました。
体育では、長い距離を走っています。子どもたちの多くは、この持久走が嫌い
です。日記に
「持久走はきつくて苦手なので、仮病を使って休もうとしたことが何度もあり
ます・・・」
と書いていた子どももいました。(その子の名誉のために書きますが、仮病を
使って休んだことはありません。)

先日、学年全体で走ることがありました。得意な子ども5人には
『1番から5番までにみんな入るんぞ!』
と気合いを入れていました。
でも、1番気になっていたのは、走るのが1番遅いKくんのことです。5年生
の時は、完走できずに途中で歩いていました。そのKくんが頑張れるか?とい
うことが気がかりでした。
スタートして、しばらくはトップの子どもたちと一緒に走って、途中からコー
スを間違えやすいところに立って、走るみんなに声をかけました。

トップの方は、気合いを入れた子どもたちが走ってきました。
『頑張れ!前について行け!』
と声をかけました。子どもたちは言葉に応えようと頑張っていました。
Kくんは、後ろの方でしたが最後ではありませんでした。頑張っていましたが
『トップを走りよるみんなの方が真剣な顔で走るよるぞ!もっと全力で頑張
れ!』
と厳しい言葉をかけました。Kくんの顔に真剣さが増しました。
2周目、Kくんは、まわりを走っているどの子よりもまっ赤な顔をして走って
きました。スピードは遅いですが、全力を出しているのは十分すぎるほど伝わ
ってきました。
最後の周になって、それまで前を走っていた子どもたちを抜いて戻ってきまし
た。昨年と比べると、素晴らしく速くなっていました。
 そう思って振りかえると、体育大会の練習、陸上記録会の練習は休まず頑張
っていました。名前の文字も丁寧に書くように変わってきました。1年間、K
くんは頑張ってきたのです。その1つの成果が、持久走の結果だったのだと思
います。
『1年間よく頑張ったね。本当に立派!』
と肩をたたくと、Kくんは笑顔で応えてくれました。


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