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貧乏旅人 アジアの星一番が行く 世界への旅

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2019.08.15
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カテゴリ:作家
あらすじ
悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれ、すくすくと育った。長野高校に進学し、2年の春、写真部の新入生歓迎撮影会に参加した。2か月後頃、突然、小平由樹枝と付き合っているか? と怖い先輩に言われる。その噂の理由は、由樹枝が言い寄る男達を避ける為の口実であったのである。翌年冬、その由樹枝から手編み手袋を貰う。



===================================

映画のあと、悠介は、その後、帰るのか、どこかに行くのか、どうして良いか分からなかった。もっと一緒にいたかった。腹減ったなーと思い、
「ねぇ、焼きそば、食べる? 安くて美味しいお店があるんだ。」
由樹枝は、学校の行き帰りに、食べてはいけないと両親に言われているようで、そのお店も知らないし、行った事もないと言う。

「どうだった映画?」
「うん、可哀そうだね、せっかく結婚したのに・・・。」
「そうだよね。愛は後悔しない事だって、言っていた。」
「愛って分からないけど、愛に限らず、後悔したくないですよね。」
「そりゃ、そうだ。後悔せずに生きて行ければ一番いい。」

悠介は、話していて、彼女は、美しいだけでなく、考え方も大人だ、と思った。益々、好ましい相手に感じた。焼きそばがやって来た。

「食べよう、関根とたまには、来る事があるんだ。」
「そう、関根さんね、写真部の?」由樹枝は、美味しそうに食べている。悠介は何か話さねばならないと話題を探した。
「関根と言えば、由樹枝さんは、写真部に入っているの?」
「ええ、あんまり行けないけど、写真部には入っている。」
「そうなんだ。俺は、入っても良いかな、と思っていたけど、誘われないから、入ってない。勉強以外、何もしていない。」
「じゃー、バドミントンやる?」
「え? バドミントン?」
彼女は、バトミントン部にも入っているらしい。その話になったら、美しい目がさらに輝き、きらきらした目をして語り出した。

高校生活の間に、バドミントンの国体に出たい、それが目標らしい。今日の午前中も、みっちり練習して来たと言っている。悠介は、考えてもいない国体の話が出て驚いた。ちょっと近づいた彼女との距離が、離れた感じがした。彼女は、遠い存在に思えた。

「ねぇ、バドミントン嫌い?」
「嫌いも何も、やったことないよ。」
「じゃー、来週の日曜日、午後やろう! 午前中だけ練習だから。」
由樹枝は、やる気満々である。悠介は、運動神経は悪い方ではない。小学校でも中学校でも、どんな運動でも、うまくこなした。しかし、一つの競技をずっと続けた事がない。

「別に暇だし、勉強以外何もないから、いいよ、やる? でもやったことないし、下手だよ。練習の相手にならないよ。」
「いいの、いいの、たまには、練習でなくて、お遊びでやって見たいの。」
そんな事で、次のデートの約束が出来た。

焼きソバを食べながらの会話。国体を狙って頑張っていると聞いて、由樹枝との距離を感じたが、バドミントンをやろうと誘われて、翌週のデートが決まった。デートと言って良いのかどうか分からないが、二人で会うのであるから、デートと言っても良かろうと悠介は思った。

焼きソバも食べ終わり、名残りは惜しいが、家に帰る事にした。もっと一緒にいたかったが、行くところがない、行くところが分からない。クラスメートの中には、喫茶店に屯しているような者もいると聞くが、悠介は喫茶店に入った事がない。悠介の家は、お茶党で、コーヒーはない。初めてコーヒーを飲んだのは、叔母の家であった、

「何これ?」と初めて飲むコーヒーの味を思った。お茶の方が美味しいと感じたが、コーヒーを飲んで、何故か、少し大人になったような気分を味わったものである。だから喫茶店でコーヒーを頼むことくらいは出来るのである。
「そうだ、今度、喫茶店へ誘おう。」

そして、翌週の午後、バドミントンである。悠介は、学校の体操着を着て、体育館へ向かった。約束の午後3時前、由樹枝は、既に来て待っていた。バドミントンコートが3面張ってあった。2面では、選手らしい人達がプレイしていた。残る、1面が、悠介達が行うコートである。

「これ、使って。」、由樹枝が、ラケットを渡してくれた。そして、ラケットの握り方を教えてくれた。
「まず、ハイクリアの練習しましょう。 大きく打ってね。」
由樹枝に教えて貰った打ち方で、シャトルを狙った。思い切り打ったはずが、大きく空振りした。

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Last updated  2019.08.15 08:22:07
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Re:チェンマイに佇む男達 寺本悠介の場合 第15回  ~(08/15)   ご隠居 さん
良いですねー。私は中学時代運動部はバトミントンと排球をしました。今でも孫達と庭先でバトミントンをします。いずれも屋外ですると結構難しい競技です。

科学技術クラブでは写真の現像焼き付けや天体観測などをやりました。こちらも
HP作成には必用な技術です。色々物語とも被り、懐かしく思い出されます。
(2019.08.15 21:48:28)

Re[1]:チェンマイに佇む男達 寺本悠介の場合 第15回  ~(08/15)   アジアの星一番Ver4 さん
ご隠居さんへ

バドミントンと排球をやりましたか? 何でもやりますねー!

早く物語を進めたいのですが、結構、イベントが多くて、
そちらをアップしたりして、仲々、悠介のアップが出来ません。


(2019.08.16 08:09:26)


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