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貧乏旅人 アジアの星一番が行く 世界への旅

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2020.06.09
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カテゴリ:作家
あらすじ
悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれ、長野高校に進学した。2年の春、写真部の新入生歓迎撮影会で、小平由樹枝に会う。翌年、高値の花と思っていた由樹枝と付き合う事になった。デートするまで進展し、手を握り、さらにキスするまでの仲の恋人となる。3年の夏休み、北海道無銭旅行を遂行後、由樹枝と受験勉強する。大学の推薦が決まった後、上高地へ出かけ二人は結ばれる。受験勉強をしているので、実力試しにW大学を受験する。



写真はyahooより借用
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初めての一人での東京である。成果は上々で今後の心配は何もない。浮き浮きした気分で、おばさんの家と、由樹枝の家にお土産を買う事にした。大きなお菓子屋さんに入った。何を買って良いのか分からないので、店員さんに話を聞いた。親切で良くしゃべる店員さんで、詳しく説明をしてくれる。色々と見て聞いたが、プチ・フールと言う愛らしいひと口菓子にした。バタークリームのミルキーな甘さと洋酒の香りがするらしい。そして、あの文豪の川端康成が「心底から私を喜ばせる。」と絶賛したと言うお菓子である。二箱買った。そして、由樹枝には、勉強しながら食べられるように、東京ピーセンと言うピーナツせんべぇを買った。

帰路についた。由樹枝に会いたかった。東京での生活に目途が立ち、自分が生活する場所が具体的に決まったのである。一番先に由樹枝に知らせたい。
「そうだ、山本さんに、お礼の手紙を出さねば。」
山本は、悠介に然別湖や糠平湖を案内してくれて昼食もご馳走してくれた人である。M大学の卒業生であり、橋本を紹介してくれたのである。彼と会わなかったら、そして彼がM大学の出身でなかったら、さらに、橋本を紹介してくれなかったら、アパートは借りる事が出来なかった。悠介は、山本に心よりお礼を言いたいと思った。浮かれている場合ではない。お礼はきちんとせねばならない。

上高地から帰ってから、由樹枝の家に行く回数を増やした。何故ならば、日曜日は、親も妹もいるので愛し合えないからだ。授業が終わった水曜日、すぐに由樹枝の家に行く。親は夕方にならねば帰らない。妹も部活で帰らない。それで、勉強の前に愛し合うのである。由樹枝も12月に入った頃より、ずいぶんと慣れて来た。快感も感じるようである。積極的にもなっている。悠介には、嬉しい展開である。由樹枝の勉強も順調である。受験勉強のスケジュールは遅れているが、それは、気にする事はない。本格的な受験勉強の取り組みは、3年になってからで良い。今は、予備勉強である。

由樹枝の2学期の期末テストの結果も良かったようだ。悠介は安心した。悠介との恋愛によって、成績が落ちたとしたら、付き合い方を考えねばならない。しかし、これまで通りの付き合いを続けても問題はない事が、期末テストの結果により、分かったのである。悠介にとって、全てが順調である。この頃が、悠介のもっとも安定し、心配もなく、心が安らぐ日々であったろうか?

年末年始は、池田町に帰った。大学に入って休みはバイトをすると、ゆっくり自宅に居られるのは、これが最後のチャンスかも知れないと思ったからである。

中学の友人たちにも会った。家の近くに同級生がおり、彼が、さらに友人を呼んでくれて4人で話をした。年末である。同級生の噂話もかなり聞いた。ほとんど全員が、まだ池田町に住んでいる。悠介のように、越境して高校へ通っている者はいなかった。中学を卒業して働いている者もいる。大学を目指して勉強しているのは、クラス全員の中の数人らしい。

「寺本は、大学に行くのだろう?」
「もう推薦で、行く大学は決まっているよ。」
「へぇ~、そうか、凄いなー。大学生か? いいなー、俺たちは、4月から社会人だよ。頭良くって、勉強家だからな、寺本は。大学に行った方が良いよ。」
「別に頭が良いと思っていないけど、1年から勉強はしていたなー。 三浦はもう、働いているんだよな?」
小柄でクラスでも目立たなかった三浦に聞いた。彼は高校に進学しなかった。
「あぁ、寿司屋の見習いだよ。」
「そうか、寿司屋さんか、どうなの? 重労働なの?」
「そんな事ないよ、大将は良く仕事を教えてくれるし、奥さんも優しい。」
「そんなら良いな。俺は、まだ今から4年も遊ぶけど、三浦はもう社会人だ。ずいぶん、人生に差が付くな。」
「俺だって、寺本のように頭が良ければ、高校も大学も行きたかったよ。でも、それは出来なかったから、就職したんだ。仕事も悪くない。学校より良いよ。机に座って勉強しなくていいからな。でも仕事も、毎日、勉強だ。厳しいよ。」

そんな話を聞くと、どちらの人生が良いのか分からないな、と思う。しかし、お金はかかるのに、勉強させて貰う自分は幸せだ、と感じるのであった。同級生のその後の動向なども聞いて、楽しい時間を過ごした。
「中学の同級生は、皆、バラバラだよな。これから、もっと離れて行くよ。でも、1年に1回位は、みんなで会いたいな。」
高卒で地元の銀行に就職する事が決まっている福田が言った。
「そうだな、そうしよう。俺たちは地元に残るから、連絡係をするよ。」
同じく高卒で、町役場に就職が決まっている山脇も同意した。
悠介は、高校では感じなかったが、良い仲間だなー、と思った。

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Last updated  2020.06.09 12:03:57
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