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貧乏旅人 アジアの星一番が行く 世界への旅

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2024.08.14
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カテゴリ:作家


あらすじ
悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれ、長野高校に進学した。大学は東京のM大学である。その間、小平由樹枝と良いお付き合いをした。大学2年になりとあるコンパで飲み過ぎて矢代美恵子と深い関係となる。小平由樹枝を愛していたが、愛想をつかされ振られてしまった。その後、美恵子とは変則的な付き合いを行い、1年先輩の美恵子は就職して大学もアパートも去った。悠介は大学4年になり就職活動も終わり、希望の会社に就職も決まった。そして友人高橋の結婚披露宴も無事終了。その後新婦の友人の唐橋由美子と親しくなったが、別れたいが別れさせてくれない。一方、美枝子は玉の輿と言える結婚する事になった。3月末、悠介は就職したが、実習中に由美子が自殺未遂をしたと言う連絡を受けて真っ青になった。由美子の父親に会い、慰謝料も支払い問題は解決した。悠介は希望の鹿沼工場に配属され社会人生活が始まったが、女性問題がありタイのシラチャへの出張が決まった。


写真はネットより借用

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「ちょっと聞き難いのだけど、恋人はいたの?」
「うん、いた。でももう別れて1年になる。」
「そうか。そうだよね。ハンサのように綺麗だったら誰でもお付き合いしたくなる。」
「悠介はどうなの?」
「俺は、今年の3月まで恋人はいた。いや恋人と言っていいのかどうか分からないけど、会っている人がいたんだ。」
「それ、どう言う関係?」
「実は、言い難いのだけれど、知っておいて欲しいから言うね。」
「なんか、興味深いわね。どんな事?」

悠介は、その女性と初めて会った時に深い関係になり、その後、結婚したいと言われて困っていた。結婚できないから別れたいと言っても聞いてくれない。それでずるずると付き合ってしまった。大学を卒業して就職した時に、引っ越し先を内緒にして自動的に別れるようにした。それで安心と思っていたら、会社の住所を調べて、会社宛てに手紙を送って来た事。その後、その女性が自殺未遂をしてその事も会社に連絡がきた。大きな問題になって、人事課長と一緒に彼女の父親に謝罪に行った。そして慰謝料を支払い何とか納得して貰った。しかし彼女には会っていない。そんな事を長々と説明した。

「分かったわ。悠介がどうして恋人になるのを怖がっているか。」
「分かってくれたかい? 俺はハンサが好きだ。しかし、その関係が会社に知れたら、過去の問題もあるから、問題は大きくなる。それが怖いのだよ。」
「大丈夫、私は結婚したいと言わないから。本当の所、結婚して欲しいけど、恋人だけで良いよ。私は恋人もいたし、その数が増えても私の人生に大きな変化はないわ。私は、今の時期、悠介と楽しい時間を過ごしたい。」
それを聞いて悠介は安心した。ハンサは本当に迷惑はかけないようだ。
「じゃー、ビールを飲もう。」
乾杯して飲み始めたビールであるが、過去の説明をしていたら飲むのを忘れていた。もう1本近く飲んでいる。良い気分になって来た。
「ねぇねぇ、恋人とHする時、どこでするの?」
「そんな事聞く~? あなたはどうなの?」
「そうだなー、僕は貧乏学生だったけど、アパートを借りていたから、彼女がアパートに来ていた。お風呂もあったし、お金もかからないからね。就職してからは彼女はいない。問題が起こっていたからそれどころではなかった。タイはどうなの?」
「タイも人其々でしょう。アパートを借りている人もいれば親と同居の人もいる。アパートを借りていれば、その部屋に遊びに行けるでしょう?」
「そうだな。もしハンサとそう言う仲になったらどうしたら良い?」
「そんなの男が決めるものでしょう? 女性が決める事ではない。」
「そりゃー、そうだ。ごめん、ごめん。ハンサはなんでも知っているし、もう経験者って聞いたから、教えて欲しかったのだ。」

大晦日から正月は、パタヤのホテルをハンサが予約してくれた。そこで深い仲になるのは間違いない。その後シラチャに戻って来てからどこでするかが問題である。自分の部屋に連れ込むのが一番良いが、上司や先輩達が一緒の宿に住んでいる。もし見られたらバレてしまう。それが困る。日本のようなモーテルや、連れ込み宿がシラチャにあるのかどうか、知らない。先輩達に効く訳にはいかないし、ハンサには自分で決めると言われてしまった。困ったなー、と思ったが分からない事は分からない。休みにシラチャの町を歩いて見ようと思った。

「31日は、何時にどこへ行けば良い?」
「そうねぇ~、バイクじゃないから、ロットゥー乗り場に来て貰わないとね。」
「教えて貰えばそこに行くよ。」
「じゃ、明日地図と住所を書いて渡すね。」
「パタヤまで1時間って言ったよね? 10時頃出発する?」
「そうね、向こうに着いてホテルにチェックインして昼食に行く位の時間で良いね。」
その夜か、午後には、隣に座っている色白美人のハンサと深い関係になれると思うと下半身が疼いて来た。本日はクリスマス、25日、6泊すると31日でパタヤ行きである。それまでに、仕事も一段落させようと心を奮わせた。

あっという間に一週間は過ぎた。大晦日、31日である。ロットゥー乗り場でハンサと会った。ショートパンツにハーフスリーブ、ピンクっぽい白を着ていた。色白のハンサに似合う服装である。美人と待ち合わせって幸せだなー、と悠介は感じた。後部座席に二人で座った。ハンサが膝の上に置いている手に、悠介が掌を乗せた。ハンサは悠介を見てニッコリして手を握り返して来た。まだ身体の関係はないが、唇は合わせているし、既に恋人関係である。手を握り合ってロットゥはパタヤに向けて走る。道路の舗装は悪くない。ロットゥもスムースに走っている。

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Last updated  2024.08.14 10:35:16
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