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貧乏旅人 アジアの星一番が行く 世界への旅

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2025.06.10
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カテゴリ:作家



あらすじ
悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれ、長野高校に進学した。大学は東京のM大学である。その間、小平由樹枝と良いお付き合いをした。大学2年になりとあるコンパで飲み過ぎて矢代美恵子と深い関係となる。小平由樹枝を愛していたが、愛想をつかされ振られてしまった。その後、美恵子とは変則的な付き合いを行い、1年先輩の美恵子は就職して大学もアパートも去った。悠介は大学4年になり就職活動も終わり、希望の会社に就職も決まった。そして友人高橋の結婚披露宴も無事終了。その後新婦の友人の唐橋由美子と親しくなったが、別れたいが別れさせてくれない。一方、美枝子は玉の輿と言える結婚する事になった。3月末、悠介は就職したが、実習中に由美子が自殺未遂をしたと言う連絡を受けて真っ青になった。由美子の父親に会い、慰謝料も支払い問題は解決した。悠介は希望の鹿沼工場に配属され社会人生活が始まったが、女性問題がありタイのシラチャへの出張が決まった。シラチャーでの仕事、恋愛も順調である。2年強のシラチャ生活を終え、鹿沼に帰る。そして2年が経過した。



写真はネットより借用

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悠介は後ろを振り返りながら、出国ゲートに向かった。手を振りながら歩いたが、皆さんは見えなくなった。これで本当に別れだなー、と感じた。シラチャ生活は、改めて良かったなー、と悠介は思う。トラブルと言えるような事は何もなかった。後で振り返ってもきっと、最高だったと思うに違いない。

荷物チェックコンベアーを通り、出国した。そして搭乗ゲートに向かう。搭乗ゲートに着いた。椅子に座る。ハンサがどうしているか気になる。まだ涙を流しているだろうか? もう同僚と笑顔で話しているだろうか? ハンサと初めてあった頃、初めてキスした頃、そしてパタヤに泊まりに行った頃、その後、あちこちに行った事をずっと思い出している。楽しかったなー、と振り返る。もう会えないと思うと、心より寂しさがこみ上げて来る。

羽田に着いた。飛行機の中では、昼食のアルコールのせいもあり、食事時間以外はほとんど居眠りをしていた。なので、早く感じた。この日は鹿沼に帰れないので、羽田空港近くのホテルに宿泊である。ホテルの部屋にチェックインしシャワーを浴びてベッドの上に座ると、今朝はシラチャに居たのが、不思議な気がした。本当に帰って来たのだなー、と感じる。ハンサの声を聴きたいが、電話は持っていないし、電話代は非常に高い。声も聞けないのは残念である。今朝まで、毎日会って来たのである。部屋はベッドと机だけのシンプルな部屋である。シラチャの悠介の部屋に似ている。あの部屋もなにもない部屋だった。しかしハンサが来ると一遍に雰囲気が華やかになった。

翌日、鹿沼市まで戻った。2年振りである。茂呂地区のアパートへ入った。長期不在で在り、電源も切ってあったが、その電源を入れた。電気が点いた。はぁ~と、息を吐いた。戻って来たなー、と感じる。この部屋に住んだのは、数ヶ月である。しかし、家に戻ったと言う感覚はあった。冷蔵庫の電源も繋いだ。トランクから荷物を出して洗濯物は洗濯機に放り込んだ。その他は其々、定位置に保管した。お土産は2個ある。総務部と人事部用である。個人宛には買って来なかった。吉成課長にも買おうと思ったが、一人だけ個人に買って来るのもどうかと思い返し止めたのである。

午後は鹿沼工場へ出社した。休んでも良いのであるが、早く挨拶だけでもしておきたいと思ったのである。
「いやー、ご苦労さん。日に焼けて男らしくなったなー。」
吉成課長が、握手を求めて来た。悠介を手を握りながら言った。
「長い事、現地で実地勉強をさせて頂きました。ありがとうございました。」
「部長に挨拶に行こう。」と言う吉成課長と部長室に向かった。
「いやー、良く帰って来た。毎月、現地からの報告書は読ませて貰っていたよ。工場も無事完成、試運転も上手く行って良かった。」
「はい、ありがとうございます。現地の皆さん、頑張りました。」
「この2年、短いようで長い。あの森本さんにも彼氏が出来て結婚する事になっている。そう言った意味でも、現地に行って貰って良かったよ。」
森本さんとは人事部の女子社員で、悠介と付き合いたいと上司を通して申し込まれた女性である。それもあって悠介が現地出張を命じられたのである。

「そうですか、それは良かったです。」
「ま、そう言う事なので、気兼ねなく仕事に専念して欲しい。」
部長との挨拶は、それで済んだ。
部内のあいさつ回りも行ったが、退職者がいた。受付のお姉さんタイプの山中和江は退職していた。その後任として川島洋子が受付に座っていた。同僚で仕事を教えてくれた成田京子は23歳になっていたがまだ働いている。先輩の藤原も色黒は変わらないが元気に働いている。変わったのは、受付の一人だけであった。

その後、恙なく2年が経過した、悠介は27歳となっている。ハンサとの連絡は手紙である。1年ほど手紙をやり取りした。悠介はハンサに会いたくなり、休みを取って会いに行こうとした時である。ハンサからの手紙で、彼氏が出来た。結婚を申し込まれている。受け入れようと思うが、悠介はどう思うか? と聞いて来た。悠介はショックだった。いずれそうなるとは思っていたし、悠介は結婚出来ないので、止むを得ないのであるが、急な連絡であった。勿論、おめでとうと返事を書いた。

悠介は、高校時代の小平由樹枝以来、終始彼女がいた。しかし、シラチャから帰国以来、彼女はいなかった。珍しい1年である。その後さらに1年経ったが、その期間も彼女は出来なかった。丸2年、彼女なしの生活である。別にそれで不自由を感じるでもなく、27歳になったのである。仕事は、備品・施設管理から、社内行事の企画・運営、社内・社外広報の発行に変わった。備品管理や、施設管理よりもやりがいのある業務内容である。広報の発行は、シラチャでの月報作成の成果を評価されたようである。

5月初旬のある日、本事務所の廊下を歩いている時、女子社員が歩いて来た。小柄な娘である。しかし、あまりにも可愛いので悠介は驚いた。少女漫画から飛び出て来たような娘さんである。すれ違った時、彼女は少し笑って頭を下げた。初めて見る顔である。本事務所にはいない。現場事務所の社員であろう。気になった。小平由樹枝と会って以来の心のときめきである。どこの誰か知りたくなった。彼氏はいるのであろうかと、気になった。廊下を歩くたびに、彼女が通らないか気になっている。数日後、又、廊下であった。声を掛けねばならないと悠介は思った。

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Last updated  2025.06.10 12:34:57
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