2018/03/21(水)19:42
エコハウスのウソ 増補改訂版が面白い。実務者、建築予定者必読の書
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
いよいよ今年も残すところ10日ほど
一年過ぎるのが早い
同時に住宅の性能を取り巻く環境も
一般の方はご存知ありませんが、
信じられないほどの早さで変化しています。
そんな中で出たのが
東大の前准教授の
「エコハウスのウソ」(増補改訂版)
前回の同名の本の増補版で
背表紙には
「27の誤解と1つのホント」という見出しが出てましたが
今回の本には
「40の誤解と1つのホント」となって
誤解が13も増えています(^_^)
2020年に義務化される新省エネ基準も解説されてますが
気持ちの良いほど
バッサリです。
この2020年に義務化される新省エネ基準は
一昨年改訂された25年省エネ基準を義務化したもの
実はこの25年省エネ基準
その15年前の基準である
次世代省エネ基準とほぼ同じという低レベル
それまでのQ値という断熱性を量る指標からUa値という指標に衣替え
しかし両者を比較してみると
今から15年前の基準と同じという
ビックラポンの内容
バッサリ切られても仕方がありません。
ということで
国の基準というものは最低ラインであるということを認識しなければなりません。
その基準を目標にしている、
あるいはぎりぎりクリアしているという程度では
15年前の家と同じ性能ということになってしまいます。
ただでさえ、
日本の住宅の断熱レベルはこんな程度
同じ程度の寒さの諸外国の地域と比較しても
2倍以上家の中の暖かさが逃げていく基準なんです。
つまり、2倍寒いと思っていいですね、
ということは難しいことを考えなくても
大雑把に言えば日本の断熱材の厚さの基準の2倍が国際基準
これって簡単ですね。
Q値やらUa値やら難しいことはあとにして
25年省エネ基準で建てられる家の壁の断熱材は10cmが普通ですから
その倍の20cmが国際基準ってわけです。
ハウスメーカーや工務店に行って
お宅、なんセンチ?
10cm、フ~ン(国際基準の半分やな)
12cm、ソウ
14cm、ソウデスカ
それから
Q値はUa値はとなるわけです。
ちなみに
国際基準を意識したHeat20が推奨している美濃途方の推奨値は
Q値で言えば1.3
Ua値では0.34~0.46
少額な暖房費で暖かい家に住みたい方が覚えておく数値です。
というようなことが
前先生の本ではもっと面白く出てますので
これから家をたてようとする方には必読の書?
と言っていいかもしれません。
世界では常識の気密の規定が日本ではなぜ言えたのか?
なんてのもあって前節(まえぶし)も健在です。