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 ケヤキの木の下で            岐阜/愛知 自然素材でZEH READYの家

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2016年08月19日
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カテゴリ:素材
おはようございます、
紙太材木店の田原です。


湿度の高い日が続いていて
空気がまとわりついているような気がしますね。

さて、昨日の続きですが
なぜだか最近焼き杉作りの記事がよく出ます、
私の前の安井昇先生に続いて、
昨日の腰原幹雄先生のfbにも小淵沢での焼き杉作りの模様がアップされてました。
「火付け役」の登場とか、「焼き杉」た、とか縄じゃダメ・・などと
いろんな方がコメントしておりました(^-^)

さて、検証したのは焼き杉の効用
つまり、なぜ焼いてあるのかという理由です。

仮説は
表面を炭化させることで類焼を防いでいるのではないか
というものです。
隣家が火事になったとき、
自分の家の外壁の杉板の表面が炭化していると発火に至るまでの時間を遅らせることができるのでは?
倉敷のような密集した家屋が連続する町では火事が一番の大敵
漆喰やなまこ壁で塗り固めればいいのはわかっても費用は当然上がるわけで
焼き杉は庶民の知恵なのでしょう。
同じような考えに木造の防火では燃えしろ設計というものがありますので参考にして下さい。

実験は簡単
ガスコンロの上に「杉板」と「焼き杉」を置いて発火までの時間を計測するもの
試験体は各3枚
それぞれの発火までの時間を計測しました。
火力はガスコンロで最大に
火点からの距離も同じようにします。

こんな具合です。



表面がこのように発火するまで時間を計測
板の表面に青い炎がみえるでしょうか?
一度発火すると野火のように広がっていきます。


この距離と火力での杉板の発火時間
早いものから順に37秒、49秒、91秒となり
材によるバラつきがありますが
3枚の杉板の発火までの時間の平均は59秒となりました。


次は焼き杉の板




20秒ほどでこのように赤くなります。



1分経過、板の発火時間とほぼ同じ時間


2分経過、少し赤い部分が広がりました。


3分経過 2分の時とそれほど変わりありません。


5分経過


7分経過



10分経過



結果から先に申し上げると
焼き杉の板では10分経過しても
炎の出るような発火はどの試験体でもありませんでした。

火元のガスコンロの火力自体が弱いことも影響していると推測されますが
今回の検証は焼き杉にしたことで
杉板との発火時間の違いを明確にし
焼き杉に通常の杉板に比べて延焼防止効果があるかを確認することですから
概ねこの実験では仮説が立証されたと思われます。
(専門家ではありませんので、個人の意見です、あくまで杉板と比較してという意味です)


表面温度を計測してみると374度


その裏面は102度


今回の実験に使った杉板は厚さ15mm
炭化層は2~3mm
焼き杉の板の表面炭化層は発火を遅らせることができそうです。

杉板自体の風化速度は20年で1mm
焼いて炭化させることで風化速度はかなり早くなると思われますが
防火という面では杉板そのままより効果があります。
また、イニシャルのコストが低い
容易に、安価に張り替えられる
材は日本中で入手可能
デザイン的にも日本の住宅に合っている
など、いろいろ考えさせられることがおおくあります。
倉敷のような狭い路地もある街並みのなかで
焼き杉が多く使われていたのも頷けます。

防火市域や準防火地域なら別ですが
美濃地方の田舎で廻りに空き地が広がっているようなところで
外壁にサイディングを貼るというのも
ちょっと考えてみる必要がありますね。






Last updated  2018年03月21日 18時19分32秒
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