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ケヤキの木の下で            岐阜/愛知   自然素材でZEH READYの家

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2020年04月10日
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カテゴリ:古い民家の再生




おはようございます、
紙太材木店の田原です。

朝の気温が7度ほどあると
室内は19度近くを保っていて
暖房の必要を感じません。
室温の低下速度は外気にかなり影響を受けていますね。

瓦の葺き替え工事が始まりました。
上の写真は築107年の紙太材木店の1階の屋根(下屋と言います)
まだ瓦を撤去する前です。



葺き替えですから
こんな具合に人海戦術で一枚一枚下ろしていきます。
瓦を固定しているのは足元にある団子状の赤土
つまり、置いてあるだけです。
赤土に藁を入れて発酵させ、粘りを出した泥状の土の塊を置き
その上に瓦を押し付けて固定します。
それでお仕舞。
赤土が乾いて固くなるまでは上に乗ってはいけません、
泥がつぶれて瓦が傾いて隙間が出来てしまいます。




瓦を捲ったり、古い民家を改装したりするといろんなことが分かります。
私が小学生の頃、瓦を葺き直しをした記憶があるのですが
(葺き直しと言うのは瓦はそのままのものを使い、ズレや傷んだところを補修します、
赤土の泥の上に置いてあるだけですから長い年月の間にはズレてきます)
瓦と2階の壁が交わるところはどのようにしたのか謎でしたが
今回、瓦をめくってみてわかりました。
壁から2枚目あたりの土とそれより下の土の色が異なっています。
つまり、前回は壁から二枚目より下側だけを葺き直しをしたということになります。

屋根瓦と壁の漆喰がぶつかって交差するところは
雨が入らないようにする工夫が必要です。
昔の日本家屋の多くはここから雨漏れが発生します。
つまりそこを触るには技術と費用が掛かることになります。
だから、
前回はあえて何もしなかったんかい!
・・・・

さて、日本人は新しもの好き
あらゆる業界で新作がでたり
マイナーチェンジが行われますがそのサイクルが諸外国より短い
つまり今のものは数年もすれば陳腐となり消えていくことになります。
数年おきに新作を市場に投入しないと売れ行きが落ちていくので
新しいものを出す訳ですがそれは建材業界も同じです。
新しいデザインのサイディング、ビニルクロス、合板フロア、室内ドアetc
瓦も例外ではありません。
昨年の台風の時も何枚か瓦が飛んだというので補修を依頼されましたが、
問屋を通じて日本中探してもらっても同じものがない。
キッチンやトイレと言った設備品でも同じことが起こりますから
生産中止になって数年で部品が無ければ交換と言うことになります。

上の紙太材木店の瓦も現在の瓦とは大きさが異なりますから
壁際2枚だけ残して葺き替えということができません。

壁でも床でも建具でも
何故、交換できるもの、補修のできるものをもっと作らないのか
あるいは使わないのか不思議である。
地場で豊富にある木や、職人も宝の持ち腐れと言うことになる。
依頼しても、当社の標準はこれだからとメーカー品を押し付けれれるケースもあると思われますが
コロナの影響が
いろんな人たちの固定観念を変えるきっかけにならないかと
淡い期待を抱いているこの頃である。






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Last updated  2020年04月10日 07時28分42秒
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