ケヤキの木の下で            岐阜/愛知 自然素材でZEH READYの家

2020/07/13(月)08:28

放射温度計の使い道

家づくりのたいせつな話(489)

​​​ おはようございます、 紙太材木店の田原です。 アンカーボルトの上のアマガエル 自分でよじ登って行ったようで、いつまでも座ってました。 下米田の家は田園地帯ですから、 この時期こんなカエルが何匹もいました。 梅雨の時期の風物詩と言えば 通り土間のある家ではこんなことが起こります。 黒いシミは土間のコンクリートの結露。 べつに水を撒いたわけではありません。 床と壁の角になるところは空気の動きが悪いですから、 結露が起こります。 築100年を越えますから毎年同じような現象が起こっていますが、 土台が腐るなんてことはありません。 木部も同じようなシミの後があります。それなりに結露しています。 湿り空気線図をみると分かりますが、 気温が25度で湿度が85%の空気は22度で結露します。 そうなんです、意外に高い温度で結露するんですね。 夏の冷たいコップの周りや冬のサッシだけではありません。 物理現象ですから条件が整えば教科書通りの結果が起こります。 しゃあ、土間コンクリートの表面温度は何度かというと 最近、皆さんお馴染みの放射温度計。 額に向けて体温を測るだけでなくこんな使い方もあります。 というよりこちらが本来の使い方のような気がします。 コロナの影響で購入された方が多いこの放射温度計。 体温だけ測るのはもったいないですから使い方のご紹介をします。 これから暑くなる夏。 2階がエアコンしていても暑いという時は、 天井の表面温度をこの放射温度計で測ってみましょう。 きっと驚くような温度… 最近流行りの平屋住宅。 2階建ての2階と同じで屋根裏が天井の上にあります。 お日様が屋根を熱する角度はほぼ真上からですから、 瓦やガルバの屋根の表面かな~り熱せられています。 恐らく表面温度は60度~70度 ガルバだと目玉焼きができる温度くらいまで上がります。 熱は放射と対流、伝導で伝わります。 焚火が暖かいのは放射によるもので、 焚火と人の間の空気の気温が0度でも、放射のおかげで暖かいわけです。 同じことが2階や平屋の屋根で起こっています。 天井からの輻射熱でいくらエアコンをして気温を下げても、 焚火とおなじことが起こっていますから暑いわけです。 天井の表面温度を下げる方法は 天井の断熱材の厚さを厚くすることが最も効果的です。 20年ほど前の家だと天井裏の断熱材の厚さは5センチほど。 これって、無いよりはましという程度。 10センチでもまだまだ… 現行の省エネ基準で15センチ程度です。 国の基準は最低基準。 最低基準を目標にしてしまう、それで満足してしまうと 期待通りにはなりません。 つまり、そこからがスタートと考えたほうがいいんじゃないでしょうか。 暑い、寒いにストレスを感じない暮らし易さを考える時、 その根拠をお尋ねになることはとても大切です。 従来はポエムな説明(ex真綿にくるまれたような暖かさ)が 横行してましたが、そういう時代は過ぎようとしています。 医者にかかればセカンドオピニオンが普通であるように、 暖かさや涼しさの根拠やそれに要するエネルギー消費(電気代)が どれだけかかるかを聞くことはとても大切です。 誰もが暖かく涼しい家を建てているわけではありません。 ​​​

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