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カテゴリ:家づくりのたいせつな話
![]() おはようございます、 紙太材木店の田原です。 研修で東京に来ていますが、 岐阜の田舎から出てくると圧倒されます。 これでもかと言うほど 高層建築があって、 しかもまだまだ工事中。 タワークレーンが そこかしこのビルの上で 動いています。 感覚的には名古屋が20個くらい 集まったような・・・ 人口 名古屋市230万人、東京都1400万人 経済規模 名古屋市13.5兆円 東京都113.5兆円 一人当たりで割り戻すと 東京は名古屋の約1.4倍の 生産性がありますが、 市場の評価はそれ以上あることになります。 さて、今朝のNHKのニュースで 変わる戸建て市場と題して、 住宅の事を報じていました。 ある住宅メーカーでは 平屋建ての契約が全体の4割になっていると 言ってました。 実際 今、基礎工事中の可児の家は 6宅地ある分譲地で お隣は平屋が建っています。 残りの4宅地の内2宅地も 基礎の大きさから推測すると 平家のようです。 最近、なぜこんなに平屋が 増えてきたのか? ひょっとしたら誰かがどこかで 意図的に平屋ブームを作り出していて、 知らず知らずに そちらに誘導されているとしたら? 2025年4月に 建築基準法の改正があります。 それを見越しての入念な計画かも・・・ この改正で 従来の木造2階建ての住宅は 4号特例が縮小され、 構造計算が義務付けされます。 簡単に言うと2階建ての木造住宅は 建築士が構造計算をしているはずだから 確認申請の時の構造計算書なんて 出さなくていいよ。 つまり、建築士の性善説に基づいて 計算書の提出を免除していたんですね。 それが2025年4月から、 2階建ての木造住宅を建てる時は 構造計算書の添付が義務付けられました。 特例で免除していたのを廃止し、 厳格に提出を義務付けたわけです。 住まい手に取っても 地域にとっても 国にとっても きちんと構造計算された住宅しか 建てられない訳で、 誰にとっても良さげですが 工務店やHMにとっては 構造計算の手間が どんと増えることになります。 今までは構造計算書の 提出を免除されていただけで 建前上は計算していることになってましたが、 実際はされていなかったケースが大半・・・ 住宅業界のグレーゾーンだったんですね。 そこに国交省がメスを入れた形です。 消費者金融のグレーゾーンの 過払い金と似たような構図と 言ったらいいでしょうか。 さてHMや工務店にとって 構造計算の手間が増えることは、 コストの上昇を意味します。 計算をする手間 そして、計算書を提出して 認可が下りるまでの時間も 目に見えないコストです。 現状でも長期優良住宅の場合 4週間ほどかかってますが、 着工件数全体に占める 長期優良住宅の割合は半分以下です。 それが長期優良住宅並みとは言いませんが 全ての住宅の構造計算を チェックするとなると、 審査機関の数や人員を増やさない限り 従来の期間では認可は下りてきません。 今でも1か月近くかかっているのに、 それ以上となるわけです。 そんな中上記の もろもろの手間を回避する道が、 実はあります。 2階建てじゃなくて 平屋だったら従来通りでいいよ。 計算書の添付は免除してあげる、 となってます。 それを見越しての平屋ブーム大作戦が 計画されていたしたら・・・ ニュースでは 平屋と2階建ての家の 図面を示して、 同じ床面積なら平屋は 階段や廊下が無くなるから 2階建てより費用を 削減できると言ってました。 屋根の面積や基礎の面積が 2倍になることはスルーでした。 鎌田先生も仰ってましたが、 平屋建ては 総2階建てに比べ 温熱的には 日射取得が減ることになりますから、 不利になります。 簡単に言うと 南面の窓の面積が 2階建てに比べ制約されます。 同じ様な面積にしようとすると 建物の横幅(基礎幅)を 倍にする必要がありますから、 全体的なコストアップの要因となります。 いろんな話をしましたが、 平屋がNGと 言っているわけではありません。 上記のもろもろのことを知った上で 検討いただければ問題はありませんが、 平屋を建てる時の ポイントをお伝えします。 平屋でも建築基準法は前提として 構造計算をすることになっています。 審査機関に提出しなくていいだけで、 計算はしなければなりませんから。 平屋を建てる時の契約の時には、 構造計算書も出してもらいましょう。 計算に余分な経費は掛かりません。 元もと、計算しなければならないのですから。 紙太材木店インスタグラムこちらから 紙太材木店HPこちらから お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024年12月18日 14時02分25秒
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