昭和な建前
おはようございます、紙太材木店の田原です。今日から9月会長農園のかぼすや銀杏がもうすぐ収穫できます。かぼすで思い出すのは佐藤春夫の秋刀魚の詩ですが「そが上に青き蜜柑の酸(す)をしたたらせて」この蜜柑の酸(す)が何か?かぼすかすだちかあるいはそのままの青いミカンのしぼり汁か?まぁどちらでもいいんですが、早く秋刀魚にかぼすをしたたらせて食べたいものです。さて、昨日は先月お引渡しをした城屋敷の家。自動水栓(コロナの影響で自動水栓引っ張りだこ)がようやく入荷したのでその交換ですが、外構工事が進んでいました。こちらの外構工事はうちではなく住まい手の方のご両親の代からのお付き合いのあるところで、車庫の骨組みを組み立てていました。一般に木造住宅の骨組みを組み立てることを建前と言いますが、レッカー車を使い、大きな梁や桁を吊り上げて組み立てていきます。じゃあ、レッカー車のない昔、昭和の中頃以前はどうかというと滑車を使って梁を持ち上げます。年配の大工さんにどうやって建前してたの?と聞くと皆そう答えますが、今50代のベテラン大工さんでもレッカーでしか建てたことがないから、実際はやったことがないと言われます。私ももちろん見たことはありません。で、この外構屋さんがしてたのがこれちょっとサイズは小さいですが、滑車を使った建前を初めて見ました。普段、庭石などの重いものを動かしているので滑車を使うのは慣れてるとか。この外構屋さん、ちょっと変わり種で鑿も一式、鑿袋に入れいて、木工事大好きな職人さん。建てているのは車庫兼倉庫で庭も含めての完成は10月末ころ。完成が楽しみです。