かもめな日々

2021/08/14(土)11:11

「本音で勝負」と「へりくだる美意識」文化の大阪

東京から大阪に移住して20年を過ぎた。 東京か大阪か、なんてのは好みとか合うか合わないかなどなど 人によるのでどちらがいいかなんて議論に意味はない。 社会人になってから両方にまんべんなく住んだ私にしか 分からないこともあるだろうと思ってここに書き留めておく。 私が過ごす世界も偏っているのは重々承知で これは私の超個人的感想にすぎない。 まず私のやっている音楽の世界で言うと 東京では「自分だけ」「自分にしかできない」という世界をまず作り上げ それを「お金に替えたい」という意識が強いように思う。 批判も覚悟で言うとそうすることによって 周りと比べられることを回避しているようにも見える。 例えばだが私のやっている音楽ジャンルで言うと 純粋にその国の音楽をそのまま継承して深く追求したいというのが 大阪には多い。 だけど東京ではアレンジを加え、個性的な演出(その国では使わない楽器を取り入れるなど) やそのジャンルだけでなく日本のアニメソングを取り入れたり わかりやすく聞きやすい要素を多く入れることによって 商業的に通用するように変化させる。 もちろん東京という土地が商業的にも可能性が高いからこそだ。 大阪ではまず商業的に成り立つ可能性が低いということがある。 だから皆他の仕事を持っていて、音楽はあくまで趣味ということが多い。 だからこそ深く狭い世界を追求している人が多いのかもしれない。 私の個人的趣味で言えばその方が断然面白いと言える。 こうなれるのもその土地の性格によるものかもしれない。 それから大阪の国民性というのも雰囲気を作り上げている。 例えば大阪人は真向から自慢するのを嫌う。 「すごいでしょ?」「うまいでしょ?」 と真面目に表現するのはカッコ悪いとされるのだ。 だから自慢より笑いに替えてしまう。 見ている方はなんかゆるく楽しい気持ちになる。 もちろん私も若い頃は東京大好きだったし大阪に引っ越すのはイヤだった。 だけど30歳を過ぎていたこと、このままこのスピードで仕事を続けることは 多分困難だろうなと思ったことなどが引っ越しを決意させたと思う。 その決断は案外良かったようで、情報はITの発達によって 場所に関係なくどこでも手に入るようになったし 東京ならでは商品などのの派手な演出やアレンジは自分にとっては 必要ないものになった。 より自然に近いというか素材そのものの良さの方が大切になって それをより安くコスパが良いというのも地方ならではの良さだ。 でも東京至上主義な人の気持ちもよくわかる。 なんでも頂点にある場所で馴染むとそれ以外はしょぼく見えるだろう。 私は両方に住めてお得だと思う。 どちらでも社会人をやっているというのが時には強みだ。 関西人が小さい頃から当たり前に行っている場所、やっていこと 食べているものを少しずつ知っていくのも今の楽しみだったりする。 視野が広くなるのが一番の喜びかも。 というわけで関西の魅力はまだまだ広くて深い。 知る楽しみが喜びである私にとっては おもしろく興味が尽きないようだ。

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