鴎座俳句会 創刊の言葉創刊のことば 松田ひろむ私たちは、これまでの「鴎」(鴎俳句会)を継承・発展させ、新しい俳誌「鴎座」を創刊することとなりました。鴎俳句会約二〇年の歴史の上に、いま新たな飛躍を目指しています。 私たち「鴎座」は古沢太穂先生(二〇〇〇年三月二日ご逝去)の志である平明清新、抒情、生活感覚を受け継ぎます。 鴎座の「座」とは、座の文学としての会の性格を明らかにするものです。 「座」とは俳諧の「座」であるとともに、連衆(れんじゅう)つまり同人・会員の自主的・自発的な集まりであることを意味します。 同人・会員は同じ「座」の平等な仲間です。しかし「座」の馴れ合い、情実を避け、厳しくかつ温かい「座」を目指します。 鴎座は作品本意です。その頂きは高く、大空に向かってはばたきたいと思います。しかし裾野は広く、大地にしっかりと根を下ろした作品を大切にします。 同人・会員ひとりひとりの個性を尊重しつつ、自在な発想と自由で多彩な作品を競い合います。 会員相互の文学的な結びつき信頼を深め励ましあいます。 鴎座の俳句的な指導は、松田ひろむがあたりますが、独善、孤高をさける自戒も含め、主宰とせず代表と呼びます。 鴎座は自身の会の枠にとらわれず、過去・現代の優れた俳人に学び、また他の俳句会(団体)との協力、相互研鑚をすすめます。 二〇〇一年八月 |