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鴎座俳句会&松田ひろむの広場

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2017年07月21日
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テーマ:現代俳句(52)
カテゴリ:句集
7月21日 (金) 34℃(晴)
「現代俳句」8月号で、『一日十句』を堤保徳氏が取り上げていただいた。深謝。
昨日より元気な富士山や花ミモザ 堤保徳
堤保徳氏の句を、ご紹介。これは「現代俳句データベース」から。富士の句は多いが、「昨日よりげんきな」というおおらかさに拍手。句集に『インド洋の虹』(2006年・本阿弥書店)がある。
子蟷螂みどりの斧を訝しむ 松田ひろむ
拙句は句集『一日十句』7月21日の句から。
genhai
「現代俳句」

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「現代俳句」2017年8月号<ブックエリア>
「松田ひろむ句集『一日十句』驚異のひとり歳時記」堤保徳

まず驚くのは、一年間、三百六十五日にわたり、一日につき十句ずつが確と並んでいることです。一日を一ページ分に納め合計三千六百五十句となります。
またまた驚くのは、使われている季語の多様さです。まさに歳時記です。そして、一句ずつに季語と作品番号が記されています。
三たび驚くのは句の配置です。ぺージの冒頭には十句のうちの一句を大きく掲げ、その後改めて十句が続きます。句集は2011年4月1日の十句から始まります。最初のぺージは次のとおりです。
二〇二一年四月一日
まずは酒中和の節の種を振る
春初め這えば立て立て一茶の子(初春)
まずは酒中和の節の種を振る(中和の節)
祖母の代の旧正月や仁淀川(旧正月)
料峭の恋のはじめは意地悪で(料峭)
家持の愁いのひとつ春まけて(春まけて)
魚は氷に上りたるころ老病死(魚氷に上る)
春半ば人生わずか百年か(仲春)
弓鳴らす太郎朔日浜の風(初朔日)
いつの間に彼岸を過ぎて子規の母(彼岸)
すれすれに大地を嗅いでいる社燕(春社)
著者の松田ひろむ氏は1938年高知県生れ、今年の4月に創刊十五周年を迎えた「鴎座」俳句会の代表です。2008年には「白い夏野•高屋正國ときどき窓秋」で現代俳句評論賞受賞されました。 本句集は第五句集にあたります。
著者は藤田湘子の一日十句に学びつつも、二番煎じにならないように新しい試みを加えました。それは、「ひとり歳時記」を目指すべく総ての季語に挑戦する 覚悟で始めたことである、と記しています。
亡き人の話しに戻り花の宿(花の宿)
百歳に一歩近づく桃の宿(桃の宿)
 思い出に不味きものなく麦の飯(麦飯)
葭戸から昨日が見えて母と父(葭戸)
舟で来て舟に眠って真菰刈(真菰刈)
氏の業績から当然のこととは言え、最も感じ入るのは、この遐大な句群の中に、 このような感動句が目白押しであるということです。
筒鳥に呼ばれていつも高原派(筒鳥)
無頼派の立ち止まりたる椎若葉(椎若葉)
定年のつまり八月大名で(八月大名)
てのひらの民話始まる秋の沼(秋の沼)
父がいて障子二枚をすぐに貼る(障子貼る)
一日十句という無謀な挑戦は、駄作の山の上に一句でも輝く句という思いであ つた、と謙遜されています。
いつのまに亡き母がいて盆踊(踊)
永久に休めよ英霊に敗戦日(敗戦日)
ゴビ砂漠その渚にて綿を摘む(綿取)
二十代は誰も革命家松陰忌(松陰忌)
いつの世も悪が栄えて初景色(初景色)
絶望のあとの華やぎ君子蘭(君子蘭)
氏は一日十句は、つまりは打坐即刻、 逞しさだと喝破しています。このエネルギーを我が物にすべく只今熟読中。(第三書館)


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Last updated  2017年08月01日 17時38分43秒
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