清水茶屋心太ある許りかな 高浜虚子/ ところてん男一突きしてみよう 松田ひろむ
10月10日 (火) 29℃(晴) 久しぶりにテレビ東京「開運なんでも鑑定団」をみていたら、高浜虚子の短冊が出た。句は「清水茶屋心太あるばかり哉」で、依頼人は『虚子全集』にも出ていない句とのことであった。本人評価額は50万円であった。現在私は『虚子全句』を編纂しているので、未発見の句かと思ったが『年代別虚子俳句全集』第三巻にある句だった。『虚子全集』に採録されている句は約7000句と少ない。本物であっても50万円は高すぎる。虚子の短冊は多いので、数万円が相場だろう。鑑定結果は書が偽物として3000円だった。 清水茶屋心太ある許りかな 高浜虚子 10月10日放映。鑑定士増田孝。鑑定結果「偽物。この句が全集に載っていないとのことだが、全集が作られた後に出てくることもあるので、必ずしも載っている、載っていないは決定的なものではない。ただ書として見た場合、まっすぐに書けてなくて右に倒れている。曲がって書くことはまずありえないし「ばかり」の「許」という字が良くなく、「哉」もいかにも取ってつけたような貧弱な字である。形だけ虚子を真似しているという物」。増田氏は、全集に載っているかどうかを問題にしていないが、すでに『年代別虚子全集』に載っている句とすべきであろう。 ところてん男一突きしてみよう 松田ひろむ 心太は時期外れだが拙句をあげる。(「鴎座」2017年9月号) 「虚子」の色紙。画像は不鮮明。 クリックよろしくクリックよろしく