気ままな人生（韓国の達人）

プロダクションでマネージャー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　東京＆大阪

Kプロダクションでマネージャー修行が始まる。

この事務所は元々は箱やと言われるつまり全国のキャバレークラブにタレントを送るのが専門だった。

一時は関西だけでも１００件以上のお店と契約していた。(店のことを箱と言う）

関西でいろいろと問題があり東京に出て制作やマネージメントを行うようになる。

歌手も５人ほどいる。

タレント(色物と呼ばれる人）も数人いた。（ダンサーや曲芸師などを色物と言う）

全国の店にタレントを送り儲けた分でタレント養成を始めたのだ。

しかしI作曲家（今は故人）の紹介でSを預かり歌手としてデビューさせた。

それが全然売れない。

お金を使い果たし途方にくれるSと社長。

しかし運というものは突然やってくる。

レコード会社で合ったA先生の一言が切っ掛けで役者に変更。

これが大当たりして全国区までに成長した。

このSの営業をするのが私の仕事。

しかしマネージャーは制作マネージャー、御付のマネージャーと居りスケジュールの調整がなかなか上手く行かない。

そんな新米の私は社長にくっ付いた。（と言うより社長に気に入られすぎた）

しかしそれが間違いだとすぐには分からなかった。

その日から社長と２４時間体制の付き合いが始まってしまったのだ。

気に入られて仕事どころかプライベートまで一緒になり自分の時間も無くなった。

軟派士？の私としては大変な時期になったしまった。

しかし役得もあった。

GM7500ｃｃの車を仕事が終わると預かったのだ。

1人の時間になるとその車で軟派にでる。

しかしこんな車は逆に警戒され誰も話しにのってこない。

猫に小判だった。

このような状態で一年が過ぎた。

そろそろ仕事がしたい。

社長に責任ある仕事をさせてくださいと交渉する。

簡単に一言で！石の上にも三年という言葉がある。

待ちなさい！

これで終わりである。

このようなマネージャー暮らしの素浪人。

しかし特技があった。

歌手より歌を知っていたのである。

当時は歌手になるつもりだったから新曲が出れば誰の曲でも覚える。

このため時々は歌手の変わりに音合わせもした。

KKさんと言う女性の歌手には歌謡百科事典だねと言われ少しは鼻が高くなった。

また撮影所に行けば時々エキストラにも使われたりして出演もした。

こんな生活で軟派（スカウト）でもしなければ恋人も出来ない。

またプログも面白くない。

そこで社長と離れる作戦を練った。