2003/12/18(木)14:12
清き未来の為に~熱い想い、炎へと化す~
部屋の掃除をしていると、嫌なノートが30冊ほど出てきた。昔描いたイラストが、沢山ぎっしり描かれてある恥辱のノートだ。見る度に吐き気が催してくる。もう、いやだ。もしも、これを誰かに見られるくらいなら、死んだ方がましだ。いや、もしも、仮に、私が特別異変で死んだとしよう。そしたら、遺族は、遺物を頒布し合う事になるだろう……!?遺族への晒し物にされるではないか…!!これは、絶対に避けなければならない。そうだ、捨ててしまおう!!捨ててしまえば晒し物にされずに済むであろう。よし、ゴミ箱にノート30冊まとめて、おいておけば、オカンが回収しに来て「何これ」と言い、中を閲覧…。駄目だ。ゴミ箱は駄目だ。ならば、いっそのこと、廃品回収に…。いや、待てよ。回収した廃品は、手作業で、リサイクル可なものと不可な物を、仕分けると聞いた事がある・・・・・・。…!?打つ手なし!!…!!そうだ、存在そのものを消してしまえばいい!!燃やしてしまおう!!しかし、庭で、燃やすともなれば、火事と間違えられるかもしれない。そして、消防車が飛んでくるかも…。いや、でも、少しの煙なら、誰も通報しないだろう。一冊づつ燃やそう。しかも一番ヤバそうな1冊と、マッチ棒を手に取り、庭に向かった。そして、ノート引火。…ああ…、これで私は救われるのだ。しかし、火は消えた…何度やっても、火はすぐに消えてしまう…どうすりゃいい……そうだ…!アルコールだ!すぐさま、台所に行き、あったあった…日本酒を大発見。そして、すかさず日本酒をラッパ飲み。「くはー。朝の一杯が何よりの栄養だぜ…。」違う。こんな事をしている場合ではない。そう思い、我に返ると、日本酒をノートにぶちまけた。そして、庭に戻ると、再び引火…。しかし、さっきよりも、引火力は少ない…。なんなんだよ…どうすりゃいいんだよ…そうだ、ティッシュペーパーを使おう。うちのティッシュは、パルプ100%、燃焼力はお蔵入りだぜ!すぐさま、ティッシュペーパーを4枚引き千切り、引火。面白いほどに、灰へと化していく。それを、ノートに挟み、様子を見ていた。犬も、何故か隣で大人しく座って見ている。つたない過去よさらば。過去の自分と決別し、新しい未来をこの手で、築き上げるのだ…頗る激しい焔の煙と共に、過去が天へと舞い上がる。キー・・・(誰かが門を開ける音)母:「な、何してんのアンタ!!」完