第百六十九夜　だめ、防空壕から出ないで！

　 いけない食べ物を見つけた。 すあま、という桃色物体を見て、 カラダ硬直、鳥肌立ててしまう。 水無月、おはぎ、あべかわ、ういろう、 すべて...きゃあああ...。ぶるぶるっ。 だめだめ、見たくない。 どろりとでろびろんが、いけない。 ぴゅってつつくと、顔出てきそう。 いや、ぜったいさわれそうにない。 ひとつ目だったり、蝸牛みたいかも。 で、しゃべりそうな面妖さ。 なあんか用かあって。 羊羹、どら焼き、月餅、だいじょうぶ。 豆大福、あんころ餅、きわきわ。 (ふたばとヤマザキの豆大福だけ) 焼いてるみたらし団子○、花見団子×。 すあま...ブザー鳴る。危険すぎる。 レッドゾーン振り切れてる。 もう、希望としては、さばっと、 ぜんざいまでいってほしい。 このお椀の中でも、 焼いた餅かどろんとしたのか、 小さいのか大きいのか わかれてしまいそう。 でも、塩昆布はちょこっとあるべし。 たれぱんだよ、 ぜんざいにつかっていなさい。 あ、懐中しるこも、○。 めでたげにアヒル浮いてくる。 可処分所得の多いOL嬢の ふわわんと桃色チックな消費を、 口実消費と名付けた会社サマがあった。 「自分にご褒美」 「あの服が呼んでいた」 このふたつのコトバよく聞く。 ふと、思いついた。 「さらにいい武器とオーバーホール」 「これらが状況を変えるかもしれない」 にわかに、わかってしまった。 必要だ、それは戦闘継続するのに 手元にほしい物資に資材。 銃に詰める弾なのだわ。 いけない...また戦闘モードに入っているかも。 (第一級臨戦態勢、引いてますし。) あまりにも意味のない 年末仕事納め用の自主プレばかりが 持ち込まれると、コトバを撃ってしまう。 私の陣地でもっともらしい略取をする。 させないの、私を盾にして守るわ。 成果ではなく行為に意味があると？ 犬死にをじぶんから望むのね？ そして、未来を思うモノのココロを 食イモノにしてきたのね。 そういうアナタサマがた、 忘年会して年越ししたら、 その日のことでも忘れてる。 ノー・モア・ショウガツ。 ふぬけてふやけてふとって...あぅ、 もう、体重計と比重計もって初出しようかな。 残念なんだけど、 ウソ発見器はまだもってない。 目を見てうそつくんだもの。 失礼しちゃうわ！