第七十夜 神様の揺り籠
神様って犯罪者?神様のいたずらなんて可愛いすぎ。いろんな神様がいて、サッカーの神様もいれば、あ、バレエはミューズね。イタリアが足の長いサラブレッドなら、アルゼンチンはハーフのロバ、パラグアイはクォーター。じゃ、千里を走る汗血馬にも勝ち目はあるってわけだ。驚くほど、もっと。(やっぱり、ビデオはつまらなかった)カルマン・デザイナーさんのオーバーホール記念試乗で、遠出する...。(帰って来れるのかな)フェルメールに行きましょうと提案。あ、じゃあ、その前にと、チャイナ・ドリーム企画展示を観に行くことに。歴史順に風俗画が並んでいるのだけど、やっぱり商売人のお国柄も色濃く出ていて、人海戦術つかったおみやげ絵がすごい。それまでは、遠近法勉強してます!だったのに、東インド会社ができるやいなや、売り絵つくってる。家は兄弟子担当、顔は先生担当というのがよくわかる。写真もおもしろかった。オリンピックとだぶるのは、肉体労働する男性の写真が多かったから。(車夫もいた。)マオ様の時代までいくと、あっ、あれって北...の世界。で、常設展へ。あっ...。When will the morning come, I waited darkness so long.that the day never end in tears...はあ、マリアンヌ・フェイスフルよぎりました。なんやろう、この声に出ない、ug,...n,Ahgh, あ...っ くう、いたって。カルマンさんもつかしんのでっかい展覧会へ行ったらしい。私も行ったなあ、へえ。奇遇です。作品はその時とちがうんだけど、あ、同じのもあった。観る視座が歪んじゃったんだろな。ええと、またこんど。ふれんとこ。見なかったことに、内密に。NEXT, PLEASE!スタジオの先生がのってきたときの台詞。英語やフランス語の多いスタジオである。おお、鉄の棒が切断されてる。さわる...ちがうな。さわらせる作品。塩の柱、鉄の箱入り塩、蝋。少しばかし、新米の学芸員さんとお話してしまう。こんなちゃらけた女服でも、相手してくれるのですね。ええ、きちんと作品と対話したかったのです。イブ・クラインもさわらせるのあったなあ、たしか。ひゃ、5時だ。もう、フェルメールだめですね。南京町行って帰ろう。デザイナーさん、飽きたらしい。視座。中国の工房を窓からのぞく絵を観て、キャスパー・ダービッド・フリードリヒ?を思いだしてた。彼は窓の中側から外側を見ていた。今日のその絵は、外側から中側で働く職人を見ていた。どの位置から見たのか、空中からの視線。支配者/被支配者の関係。美しい色彩の小さなタブローの中の作者の視線、何を思っていたのか。それだけを取り出せば、優しさ。でも、籠。心地よくもはがゆい。いつも、思うこと。