【北陸新幹線】兵庫県知事が米原ルート否定

関西広域連合長の井戸敏三・兵庫県知事が七日、福井市内で演説し、北陸新幹線敦賀以西ルートについて「米原なんかではだめ。この点は戻ったら関西の各県と相談したい」と述べた。これまで米原ルートを支持してきた同連合のトップの発言だけに今後の議論に影響を及ぼしそうだ。 http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20150408/CK2015040802000018.html (H27.4.8.中日新聞) 米原がダメならどのルートにするか明言していないが、福井市内での発言ということを考慮すれば、兵庫県知事のホンネは小浜ルートという可能性もある。 兵庫県にしてみれば、北陸行きでは、小浜ルートの方が時間短縮効果が大きい。 これは大阪府でも同様だが、ただ、大阪府は多額の地元負担を求められることから、小浜ルートには消極的である。 兵庫県には、地元負担もないから、好き勝手な発言ができるわけで、いわば、他県の負担にタダ乗りしているだけとも言えます。 米原ルートは関西広域連合のほか、富山・石川県も支持、福井県でも小浜周辺を除けば、容認する声もある。 また、リニアの名古屋開業後は、福井県下から東京行きは、北陸新幹線経由より、名古屋でリニア乗継の方が早くなることから、米原経由はそれなりの合理性があるが、JR西日本は、大阪行きではJR東海の線路を走ることから否定的である。 関西方面への所要時間短縮は大きくないため、米原ルート開業しても、関西方面は湖西線経由のFGTで運行し続ける可能性もあり、これでは、何のために建設するかわからない。 こういう情勢を突いて、小浜ルート支持派が勢いついてくるかもしれない。 福井県は京都府北部を取込み、小浜ルート実現を目指す動きがある。 しかし、京都駅を通らないため、京都府全体ではかえって不便になる住民が多数である。 人口比にして、ごく一部の住民の声だけが声高に主張されて、多数の住民が不便になるうえ、地元負担まで求められるのでは迷惑な話であろう。 仮に、小浜ルートになったとしても、負担は勘弁願いたいところだろう。 京都府の負担を大阪府で肩代わりすることになれば、大阪府の負担は増す。 そうなれば、兵庫県など他県にも負担を求める可能性も出てくる。 兵庫県も、自らは負担がないと高をくくって、好き勝手なことを言ってはいられない。 関西の自治体としては、リニアに地元負担を求められこともあり、北陸新幹線にまで構っていられないわけで、表向きはともかく、本当のところは、「もう北陸新幹線は敦賀止りで、永久にFGTでよい」ということになるかもしれない。