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かんなつ
主に,書籍の感想を400字以内で書き留めていきます。月に1,2回更新することを当面の目標とします。たまに感想以外のことも書きます。
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- 印象を一言でまとめると「法学部生向けの教科書」。頁数は、宇藤崇ほか『刑事訴訟法』(有斐閣、第2版、2018年)より100頁ほど少ないにもかかわらず、少年手続について、まるまる1UNITを費やして解説するなどしており、読者が刑事手続にまつわる知識をバランス良く(受験対策一辺倒ではなく)身に付けることを期待しているようである。
- もっとも、共著者全員が「相当な期間(8年から18年)司法試験考査委員を務めた」(はしがき)とアピールしているとおり、近年の司法試験で問われた論点にはことごとく言及している。
- 論点に関する解説は、総じて主流派を意識した穏当な内容にまとまっている。時折、渥美東洋が見え隠れするものの、せいぜい複数ある学説のひとつといった趣にとどまっている。
- 学説の引用元などの文献を明記しているのがとても嬉しい。最近の代表的な教科書である前掲・宇藤ほかや、酒巻匡『刑事訴訟法』(有斐閣、2015年)では、これらが全て省略されているため、発展的学習が困難になっている。
- 教科書の宿命ともいうべき問題だが、著者がある結論を採用する根拠が十分に記述されていないことがあり、そうした箇所は、講義などで補われることが望ましい。
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Last updated
Mar 31, 2019 02:40:00 AM
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