2005/08/17(水)17:33
今日の毎日新聞朝刊で・・・
今日の毎日新聞朝刊4面の「記者の目」というコラムに、
『わが子の将来、カネで買えるか?』という記事が載っていました。
「格差幻想」という連載の取材で、
「教育にカネをかけないと子どもの将来が不安だ」
という親たちの本音に接し、
記者の方は、
「お子さんの将来はお金で買えますか」と聞きたい衝動に駆られたそうです。
「学力」はカネで買えるかもしれないが、学校、地域、家庭で身につけるものは学力だけではないはずだ。
と書かれていました。
公教育がすべてそうだとは言いませんが、
一部とはいえ、学校でその学力すら身につけることができない現状は
どう考えられるのでしょうか。
昔のような地域と子どもの係わり合いがなくなっている現状で、
何を身につけることができると思われるのでしょうか。
また、
親たちはなぜ「学力低下」に、こんなにも不安をかき立てられるのか。
とも書かれています。
学力低下と聞けば、不安になるのは親としては当たり前のことではないでしょうか。
子どもの仕事は勉強することだと思います。
もちろん、座学だけではありませんが。
それが学校に行かせていても学力が低下するのであれば、
別の方法を模索するのはごく普通の発想ではありませんか。
近くに、国立や私立の中学校があって、そこでは、子どもたちの学力を伸ばしてくれると分かれば、選択肢の一つに入れて当然だと思います。
愛知県に来春開校する海陽中等教育学校についても、このように書かれています。
海陽学園の試みを否定しようとは思わない。
問題は、企業から挑戦を受けた文科省が、多くの子どもたちが通う公立学校をどう良くしていくかではないのか。
と理解を示しておられますが、
一般国民にはゆとり教育を説きながら、有力企業のエリート育成をこっそり支援していたわけだ。
と、文科省に不快の念を表明しておられます。
私も確かにこの問題については賛成しておりません。
ただ、私はこっそりしていることがおかしいと思うだけです。
20年後、30年後の日本にとって、ゆとり教育も必要でしょうし、
エリート育成も大切だからです。
以前、新聞に取り上げられて問題になりかけましたが、
北海道の公立の中学校で、スキーの強化候補選手に選ばれた子どもが、
学校を休んで、強化合宿に参加していたことがありました。
そのとき、現場の先生方が言われたことを思い出してください。
「学校ではスキーの授業は行うが、それで全日本、世界レベルの選手は
育たない。才能のある子どもには、その才能を伸ばす指導が必要なのだ。
昔からそういう方針でやってきている。」
たしか、こういう内容だったと思います。
これが公教育のあり方だと思います。
スポーツの世界では当たり前だとされることが、
国語や算数といった世界では、おかしいとされる。
先日、行われていた世界陸上で活躍していた選手たちは公立の学校での
指導だけで、あそこまで頑張ることができたのでしょうか。
同じように、毎年行われている算数オリンピックの決勝に残った子どもたちは公立の学校での指導だけで、頑張ったのでしょうか。
スポーツの世界では、一部のエリート教育を認め、賛同しながら、
国語や算数などの世界だけ、どうして認められないのでしょうか。
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