カテゴリ:日常生活
ひだまりの道を石不動のところまで来た時 ひとりの男性に出会ったのです。 軽装なので地元の人かと思って 「散歩ですか」と話しかけたところ 「一年に一度、奈良から出てくるのです」という返事 相手も下り道を歩き始めたので一緒に歩きながら 初対面同士のややぎこちない会話を始めた。 聞いた話は概略以下の通りです ○年前、大峰山系で遭難して6日後に救助された その間、水だけでしのいだ (※○年前は調べると2011年8月のこと) さまよった6日間、五感はマヒして 怖さも淋しさも何も感じなかった 考えていたのは水を飲むことだけ 聞こえたのはアオバズクの鳴き声で なんとも言えないキレイな声だった 最初の2日間、幻覚症状が出て 何もかも捨てねばならないという気持ちになり 時計も靴もリュックも、持ち物を次々に捨てた 救助された時は裸足でTシャツと下着だけ 友人が山と渓谷社に連絡したので取材を受け 遭難した経路を二人の記者と辿った それで遭難の体験が雑誌・山と渓谷に掲載された その後、記者の勧めで近いうちに同社から単行本を出す予定 遭難後も無理をしないようにして山歩きは続けている 山歩きはひとりが楽しいので常に単独行である(今も) もっと詳しく訊いてみたい気もしたが 車道に出たところで行先が違うので別れた。 別れ際に名前を訊いたら奈良のクボですと名乗った 静かな語り口で淡々と話す物静かな人だった。 年令は訊かなかったがボクと同年代にみえた。 WEBサイトで何か関連するものが見つかるかと探したら 遭難して生還した人と会った話 という、お坊さんが書いているブログが見つかった。 ボクが出合った人と同一人物に間違いない 興味があったら覗いてみてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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