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そんなわけで、政宗は盛大に遅刻をしたものの、秀吉からお咎めなしとなったのですが、逆に秀吉の逆鱗に触れたのが、大崎氏です。小田原征伐に参加しなかった・・・ということで、いくつかの奥羽諸大名とともに所領を没収されてしまいます。
この大崎氏は、ある神社を所有していました。それが、自らの名前を冠した大崎八幡宮。現在の大崎市田尻にあります。 大崎氏亡き後、主を失った神社をそのままにするわけにはいかなかったようで、政宗が大崎市岩出山に、同じ大崎八幡宮を作ります。 もちろん、田尻にある大崎八幡宮はそのまま残しています。 その後、政宗は仙台に拠点を移したのですが、その際に仙台にも同じ大崎八幡宮を作ります。我々が存じている仙台の大崎八幡宮は、三つ目のものとなっております。 この大崎八幡宮の特徴として、拝殿と本殿があたかもひとつの建物とみなすかのような構造となっています。田尻、岩出山、仙台ともに、同じ構造となっております。仙台のものはド派手なものとなっているほか、このタイプのものとしては日本最古となっており、国宝建造物とされています。 また、この大崎八幡宮は、武運をもたらすものとされており、在仙のプロスポーツ団体は、開幕前にはここを訪れて戦勝祈願をしています。このほかには、1月14日に、家庭で飾られていた正月飾りを燃やして1年の無病息災を祈願する「どんと祭」が有名です。この時に、男どもが極寒のさなか、さらし姿でお参りする「裸参り」も名物となっています。 その3に続きます。 山岡荘八著「伊達政宗2」講談社刊 1970年 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.04.05 05:41:29
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