カテゴリ:保険
いわゆる環境保険というものをご紹介します。
「環境汚染賠償責任保険」というもので、企業が土壌や大気などを汚染させたことによって、損害賠償をしなくてはならなくなった場合に、その損害賠償のお金について保険金が出るというものです。 この環境汚染賠償責任保険は、1980年代に米国で導入され、環境リスクの高まりなどから欧米では加入が進んでます。ところが、日本では1992年に認可されたものの、保険料の高さなどから思うように売れていないということです。そこで、最近、簡易版の保険も発売されました。 「エース損害保険」という会社では、環境汚染賠償責任保険「環境エース」を昨年7月に発売していますが、2月1日には特約型の環境汚染賠償責任保険を発売しました。既に販売している通常の環境汚染賠償責任保険に比べ、保険料などを下げた“簡易版”だそうです。 この新商品「特約型環境エース」は、通常の環境汚染賠償責任保険では年間保険料が数100万から数1000万円かかる場合があるのに対し、年間5万円以上からと抑えました。補償範囲を保険契約開始以降に限定したことに加え、保険金額を5億円までと低めに設定したことで低額の保険料を実現したということです。 また、通常は保険契約を結ぶ際に補償対象となる工場などに出向いて環境調査やリスク診断などを行う必要がありますが、それらを不要としたそうです。業種や過去の事故歴など7項目の質問に答えるだけで契約できるということです。 なお、新商品は、施設の管理やそれに関連する仕事で受けた賠償責任を補償する「施設賠償責任保険」に付属させる特約で、施設賠償責任保険の保険料が別にかかります。 同社は、今後、リスクが高い化学薬品工場などに対しては通常商品を、リスクの低い一般の工場やスーパーマーケットなどに対しては特約型を販売する計画だそうです。これにより企業の多様なニーズに応えるということです。 環境問題が深刻さを増す中で、環境関連の保険は今後も増えてくると思います。 自動車保険でも、環境に配慮した車への割引が導入されていますが、このような制度の充実も図られていくことでしょう。 そうそう例えば、ニッセイ同和損害保険では、2月から環境に配慮した車への割引を拡大しました。対象となるのはハイブリッド車や電気、メタノール自動車で、現在1%の割引率が3%になるということ。(その他、契約者以外の家族が運転する場合、別居中の既婚の子どもは補償の対象外でしたが、新たに補償の対象に加えました。) 環境保護のインセンティブとなる保険が増えていってほしい。そう思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/02/03 12:27:07 PM
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