かぽんのこだわり道場ミリタリー館

2005/04/09(土)12:00

戦争映画「38度線」 評価★★☆ 朝鮮戦争に参加したオランダ軍兵士

戦争映画(632)

1986 オランダ 監督: ハンス・シープメイカー 出演:エヴァレット・マッギル、ヘイ・ヤング・リー、ミン・ユーほか   93分 カラー    視聴後ヘコむ映画の一つに数えられるもので、最初から最後までどうも精神的に落ち着かない映画だ。舞台は1951年の朝鮮半島で、侵攻してきた中国軍に対抗する国連軍(オランダ軍)の話である。実話に基づいて脚本化されたとこのことであり、描かれている内容が事実ならばかなり問題は根深い。女性にとってはかなりショッキングな内容と言える。これを見て、韓国人はどう思うのか気になるところ。  冒頭から女とやることしか頭にないオランダ軍兵士が登場。韓国女性は皆売春婦扱いであり、韓国女性をモノとしか見ていないことが良くわかる。母親だろうが、生娘だろうがただただやりまくるオランダ軍兵士は鬼畜以外の何者でもない。戦場では精神的に極限に達するため、非道に走るケースはままあるが、オランダ軍の場合前線勤務は極めて少なく、決して極限とは言い切れない。主人公の軍曹が単身敵地に取り残されてからは、やや人情的な部分が出てくるが、それでも壊れた軍曹のイメージが強い。役者も何だか汚らしいし、相当ワルって感じがする。本作では、極限状態の兵士を表現するためにこのような描写を用いたのかもしれないが、かなり強烈すぎて同情に至ることはない。ハリウッド系映画とは全く異なる作り方がある意味興味深い。  戦闘描写はたいしたことはない。爆薬使用量も少なく、戦闘格闘シーンにやる気が見られない。喧嘩のシーンなどは寸止めもいいところ。前身やけどや腑が飛び出た兵士が登場し、気が滅入るが、描写そのものはリアルではないので救われる。登場する兵器は戦車くらい。M-48パットンかな?  それにしても、オランダ軍は朝鮮半島まで何しに来たのという映画。鬼畜だし弱いし、ろくなもんじゃないねという印象。そういえば、第二次大戦ではインドネシアで日本軍にボロ負け食らい、本国ではドイツ軍に電撃戦食らうなど弱さを露呈したにもかかわらず、戦後にインドネシア支配を目論んでみたりと、オランダにはあんまりいい印象がない。オランダって自称「寛容の国」とか言ってるけど本当に自称なんだろうなあ。あと、この映画中でも韓国人がやっぱり犬を食べてる。よっぽどインパクト強かったんだろうな。でも、犬食う韓国娘は嫌だあ。  映画の音楽は何故か中華風。オランダ人にとって中国も韓国も区別つかないんだろうね。それから、腑飛び出た同僚の韓国軍兵士が「サカハシ・ボーイ」とか呼ばれているけど韓国人?日本名ぽいのが気になる。 興奮度★★★★ 沈痛度★★★★★ 爽快度★ 感涙度★ (以下あたすじ ネタバレ注意 反転でご覧ください)    1951年朝鮮半島。前年の北朝鮮侵攻に端を発した朝鮮戦争は中国軍の参戦で泥沼に陥っていた。国連軍は16カ国(米、豪、乳、英、加、南ア、比、泰、コロンビア、エチオピア、土、白、ルクセンブルグ、希、仏、蘭 *映画のママ)が参加した。オランダは1950年11/23に陸軍1個大隊を朝鮮に派遣した。    オランダ軍テコニグ軍曹は部下とともに韓国人売春宿で情事にふけっていた。そこに同僚が前線出動の報を持ってくる。オランダ軍兵士らは男性韓国人経営者を銃で殴りつけて金を奪い、その金を売春婦に渡して出ていく。  前線出動がほとんどなかったオランダ軍は、ある村の偵察任務に出る。ひっそりとした村内で新兵の誤認でテコニグ軍曹は娘を誤射で殺してしまう。ミスを犯し責任を感じるテコニグ軍曹だが、歴戦の勇士である彼はいつまでも引きずりはしない。  駐屯していた基地で、テコニグ軍曹は靴磨きの少年キムに出会う。キムは母親と姉を紹介するという。食べるものを得るために売春を勧めているのだ。一瞬、躊躇するテコニグ軍曹だが、生きていくには仕方がないと母親と娘を基地に連れて行く。  基地では、母親と生娘を相手に大勢のオランダ兵のセックスが始まる。気乗りしない若者兵にテコニグは「彼女らのためにセックスするのだ」と言うのだった。  オランダ兵の乱痴気騒ぎの最中、密かに接近していた中国軍が攻め込む。基地はたちまち火に包まれ、オランダ軍は壊滅する。テコニグ軍曹も奮戦するが負傷して気を失う。  翌朝、中国軍兵士が生きているオランダ兵を銃殺して回る中、テコニグ軍曹はなんとか生き延びた。他には全身やけどで苦しむタイニー伍長、腑が飛び出た韓国人サカハシ・ボーイが存命していたが、タイニーの苦悶に見かねて銃殺してやる。サカハシは腑を鉄兜で蓋をして押さえるが、次第に力を失って死亡する。テコニグ軍曹は破壊された車両の下に隠れて過ごすが、ちょっとした機会に車輪に足をはさまれてしまう。たまたま通りかかった善良な中国軍兵士に助けられるが、テコニグはこの中国軍兵士を殺してしまう。  テコニグ軍曹は、焼け残った小屋に移って潜む。愛犬のチッピーも無事に戻ってきた。しかし、潜んでいるうちに他にも生存者がいることに気づく。それは少年キムと姉だった。テコニグ軍曹が目を離した隙に姉はチッピーを殺害して食料にしてしまう。怒ったテコニグ軍曹だが、弱った弟を救うためと知り、彼女らを連れてきた責任もあったため、彼女らを連れ帰ろうと決心する。  国連軍の反攻が始まり、中国軍が撤退してきた。丘にある監視所に隠れていたテコニグ軍曹らだが、そこにも中国軍兵士がやってきた。抗戦するテコニグ軍曹だが姉は銃弾を受けて死んでしまう。残ったキムを連れてテコニグ軍曹は自隊に戻るのであった。  DVD検索「38度線」(楽天)  

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