KAPPAのひとりごと

　夕方、晩ご飯の支度をしていると、ヨシが戸の敷居に座ってボソボソと話しかけてきた。

「幼稚園でね、”あとで”と言ったら”きらい！”って言われたの…」


　なになに？何があったの？と聞いてみると、ヨシがおもちゃを持って遊んでいる時に「貸して」と言われ、「あとで」と言ったら「きらい！」と言われたらしい。
「誰に言われたの？」と聞くと「わかんない…」と返事。

　年少の時におもちゃの貸し借りのルールを教わって みんな守れるようになってきた(と思う)のだが、それがうまくいかなかったことに戸惑ったみたい。年中さんになってまだ３日目、知らない子もたくさんいる。よく知らない子から いきなり「きらい！」と言われたことにショックを受けたようである。

「それで、後で貸してあげたの？」と聞くと、「うん。ちゃんと貸してあげたよ」とヨシ。
「そうだね」としか返事をしなかったが、ヨシは落ち着いたみたい。そのあとリビングで遊び始めた。

　年少の時は多少のことがあってもニコニコと笑っていると言われていただけに、よほどショックだったのかなと後になって思った。
　これからも子ども達の世界で理不尽なこと・うまくいかないことを経験するだろう。いろんな子ども達といっぱいぶつかっておいでと思う反面、どれだけフォローできるだろうかと ちょっぴり不安になる４月だった。