|
カテゴリ:本
RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日 荻原規子 著 酒井駒子 装画 坂川栄治+永井亜矢子(坂川事務所) 装丁 (2011年10月31日 初版発行 カドカワ 銀のさじシリーズ 角川書店)
いよいよ始まった〈戦国学園祭〉。 泉水子たち執行部は黒子の衣装で裏方に回る。 一番の見せ場である八王子城攻めに見立てた合戦ゲーム中、 高柳たちがしかけた罠に自分が阿はまってしまったことに 気づいた泉水子は、怒りが抑えられなくなる。 それは、もう誰にも止めることは出来ない事態となって……。 ついに動き出した泉水子の運命、 それは人類のどんな未来に繋がっているのか!? (カバーそでより) 旅行から帰って直ぐ貸出可能のメールをいただき図書館で借りてまいりました。 ネタばれせずには感想が書けないと思うのでネタばれを好まれない方はご注意下さい。 また既に本は返却済みのため勘違い等もご容赦ください。(ご指摘いただけるとありがたいです) 以下、感想(文字色反転してます)。 いよいよ戦国学園祭の開幕! 1日目は風雲わたあめに下剋上焼きそば等の模擬店、お化け屋敷、演劇、そして中等部のパレードが… 2日目は1日目の人気投票の結果からチームを編成される合戦ゲーム! その裏では世界遺産候補を巡る真響・真夏(真澄)と高柳達陰陽師の対決!! 学園祭前から結界を張り巡らせ、罠を仕掛ける高柳達でしたが… これまでは分からなかった戸隠の味方が判明したり、大人達も? 何故か高柳が気になってしまう泉水子だったり、高柳の件で勘違い?し泉水子に告れと応援するクラスメートだったり… 初めてのわたがし、初めての歩き食べ、初めての…泉水子はまだまだ初めてが多いです。 一般の生徒達が戦国時代の仮装をする中、執行部は軽くて動きやすい黒子姿。 暗所では目立たず、例え姿が見えてもいないと看做し、しかし意外と目立つ姿は裏方としても監督役としても案内役としても便利なようです。 しかも男子はいつも以上にカッコよく見えるという… 泉水子の焦り?も納得な深行と真夏の黒子姿を是非見てみたいですね。 泉水子も頭巾を被るためお下げをお団子に…真響が蛍光カラーの髪ゴムで飾ってチャイナガール風! それを見てレアだと写真に撮る生徒達は困りものですが、笑いが止まらない深行君は泉水子以上にレアでした。 と言うか今回は深行が色々な表情を見せてくれました。 女子保健室殺到の真実…深行は雪政が頼まれているのを知らなかったのですね。(泉水子も話さなかっただろうし) 父・雪政に見せつけられた力の差と姫神に望まれれば死を辞さない覚悟。 姫神が常識では測れない様に雪政も… 雪政は覚悟と在り方を深行にも迫る。 大成の様に表立つか、紫子の様に隠れるか。いずれにしても力を持って… 雪政の無茶な物言いに(多分自分の力不足にも)憤りながらもそれを泉水子に八つ当たりせず、自分の問題として考える深行は以前よりずっと覚悟している様に感じた。 そういえば…深行が雪政18歳(深行母が18歳だったかもしれないけれど…)の時の子なら、泉水子は紫子と大成が幾つの時の子どもなんだろう? 漠然と雪政と紫子・大成は同じ年齢の様に思っていたけれど二人は雪政よりは年上なのか? 紫子もまた若くして泉水子を生んでいるのか? これまで姫神を憑依させてきた者は皆早死にしているようですし、それでも姫神を途絶えさせないために子を残さなければならないのだろうから紫子も若くして生んでいるとは思うんだけど…(ならば泉水子も…と思ったり) 泉水子が別の男子に迫られた事(泉水子はそれを本気の告白とは捕えていなかったようですが)に深行が臍を曲げたのにはにやにや。 真響の誘いを断り、真響達も自分同様、別の道を探せと言う所も… 高柳だと分かっていても犬に和んでしまったり…(犬の高柳も見てみたいわ!) 真澄の正体を知る深行が和宮と一緒だったとはいえ錫杖1つで泉水子の元へ向かったのはすごい。 真澄にとっては和宮も込みでシンコウなのかな? 戸隠でも大変でしたが深行は鍛えられるなあ。 トトロの着メロ…つまりは泉水子が好きって事でしょうか? 雪政と一緒にトトロを見る幼い深行の図は見てみたいなあ。 兄弟以外に興味を示す様になった真澄。 真澄が泉水子を気に入っているのは真澄登場時も戸隠の時も思ったけれど、ナンパとは… あのまま泉水子がついて行ったなら、泉水子は真澄と同じ存在になったのだろうか?真澄の中に同化してしまったのだろうか? 三人の姿や心にズレを感じつつも、互いを思う気持ちに変わりはなさそうです。 今以上に三人が違ってくる日も来るでしょうしそうなった時に真澄を視認できる形で呼び出せるかどうかはわかりませんが、それでも真澄は何時も二人の傍にいてくれそうです。 真夏を心臓病で死なせない未来、例え自分が身代わり(ドナー)になろうとも…を求めていた真響。 死なないと言いつつも他の原因で死ぬこともあるという真夏に不吉な物を感じたりしなくもないのですが、二人(真澄も)が真夏の心臓に怯えず生きていける道を探せるとよいなと思います。 泉水子が泉水子として生きられ、姫神が災厄を齎さない未来への道を探す覚悟を決めた深行も、泉水子自身に必要だといわれなければ… 和宮も言っていましたが泉水子が迷いなく本当に心から求めなければダメなんですね。 深行が言っているだけでは、自分から踏み込んで良いか遠慮がある様にも聞こえますが、和宮が言うとそういうものだと思えます。 深行の未来を自分が奪ってしまう事を、自分が深行を求め深行に応じさせてしまう事を恐れていた泉水子も覚悟を決めました。 泉水子には深行が救命ブイの様に見えたのですし、深行が泉水子を真澄から取り戻しこの世界に繋ぎとめているのですから。 これまでとは違って勝手に決められたのではなく互いに望んでパートナーとなりました。 二人とも成長してるなあ。 深行はますますカッコ良くなっていくし… 高柳を解放するために舞った泉水子。(深行が飼う展開も良いなあと思ったけれど泉水子のためには元に戻す方が良いでしょうね) その姿は生徒達にも見えた様です。 恐ろしげな姿ではあっても何もせず八王子城に帰っていく幽霊達に引き続いて見えてきた泉水子の舞に皆魅せられた様ですね。 と、ここで紫子さんヘリで登場! 泉水子達が引き起こしたあれこれの後始末だけでなく仕事を兼ねて… 紫子さん、何を押収したのか(陰陽師達が使った薬品か?)気になります。 その後は…泉水子も深行も高柳もバタンキュー。お疲れさまでした。 正直な所、今回高柳が少し好きになったかもしれません。 ホント敵でなかったら姑息な手を使わなかったらある意味超前向きな所が良いなあと思いました。(でも泉水子のスカウトはやめた方が良いと思うけど…) そして…今回の結果、世界遺産候補は多分泉水子になったのでしょうね。 学祭中は全く穂高先輩の姿は見えなかったけれど… この結果に真響と真夏は(もしかしたら高柳も)納得してそうですが、高柳のバックや戸隠忍者たちはどう考えるのか気になる。 その辺りも含めて紫子さんが来た様にも思うけれど、何処も将来がかかっている事だから… 全てを解決する事が泉水子と深行の進む道なんだろうか? 山伏だけの利益独占になるのではなく… まだまだ思った事はあったけれど取り合えずこの辺で… 気付いた事、まとめてみたい事がありましたら追記するかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年12月15日 11時46分49秒
コメント(0) | コメントを書く
[本] カテゴリの最新記事
|