アニマル通信

2005/09/05(月)07:17

フィラリア パート7

夜中の3時に急患の診察が入って、 治療、後始末など終わったら、ゲッ!5時!!! てなわけで、そのままブログに突入です。 先週はフィラリアのお話をさせていただきました。 大体のことはお話できたのですが、 あと少し付け足しておきたいと思います。 今日はオカルトフィラリアのお話です。 フィラリアが感染すると血液中にミクロフィラリアが多数出てきます。 そのミクロフィラリアを見つけることによってフィラリアの感染を確認するわけなのですが、 フィラリアは心臓に感染しているのにミクロフィラリアがまったく出てこないことがあります。 この状態をオカルトフィラリアといいます。 フィラリア症の症状が出ているのに、血液検査でミクロフィラリアがみつからない。 レントゲンを撮ってみると心臓はフィラリアが感染しているのと同じように変形しています。 エコーで見てみると心臓にフィラリアらしき影が映っています。 そこでオカルトフィラリア症と診断されます。 最近ではフィラリアの成虫の抗原検査ができるようになったのでオカルトフィラリア症の診断にも利用されています。 オカルトフィラリアの原因は、 犬の免疫力が強くミクロフィラリアを殺してしまっている場合や フィラリアの単性寄生(メスだけ、もしくはオスだけ)などです。 予防薬の副作用はミクロフィラリアへの反応が大半なので、 オカルトフィラリアの場合 副作用の出る確率はまずないでしょう。 こういう感染の仕方もあるとういうくらいにとどめておいてください。 明日は猫のフィラリア感染についてお話したいと考えています。

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