アニマル通信

2005/10/17(月)06:58

BUN、クレアチニン

我々人間と同様、犬や猫でも腎臓の働きを見る指標としてBUNとクレアチニンがあります。 これらの値が高くなっている状態を尿毒症といいます。 BUNとは尿素窒素のことで身体に不必要な窒素(N)を無毒化して尿素に変換する過程の中の途中に生成される物質です。 腎臓の糸球体というところでろ過されて尿の中に排出されてくるのですが、 腎臓のろ過能力が落ちてくると血液中に蓄積されてきます。 クレアチニンとは筋肉中に含まれているクレアチンの代謝物質で 腎臓が体外に排出しています。 この物質も腎臓の機能が低下すると血液中に残るので腎機能の指標となります。 腎臓という臓器は再生が行われない臓器です。 その代わり非常に強い臓器なので、全腎臓の四分の一があれば排泄能力は維持できます。 腎臓は身体に二つあるわけですから、片一方の腎臓が無くなっても大丈夫ということですね。 血中BUNは食事によっても若干の値の違いありますので 少々の上昇であるならば、再検査にてもう一度確認する必要があるでしょう。 人の場合は腎臓が悪くなると人工透析を行い、最終的には腎移植という治療法となります。 しかし、動物の場合は人工透析は非常に困難なため腎機能に対する治療法は困難となります。 早期発見ができることが延命につながりますので血液検査は大事なのですね。

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