1、中納言の夢の中に、(物思いに沈む大君の姿が見える)(故郷で待ちわびる母の姿が見える)(吉野の尼君の姿が見える)(僧が現れ、宿縁により河陽県の后と逢うことができると告げる)(父宮が現れ、唐の第三皇子に転生したことを告げる)(唐土“もろこし”の后が現れ人間界へ転生して吉野の姫君の御腹へ宿ることになったと告げる)
2、吉野の尼君の夢の中に(唐土“もろこし”へ渡った娘の姿が見える)(息も絶え絶えな吉野の姫君の姿が見える)(唐土の后が患っている姿が見える)
3、吉野の姫君の夢の中に(中納言の姿が見える)
4、秦の親王の夢に竜王が現れ、宿縁により河陽県の后と逢うことができると告げる。
5、唐土の后の夢に、人が現れ中納言との間に生まれた皇子は日本の柱石となるべき人物であると告げる。
6、吉野の尼君の夢に、僧が現れ、仏の方便により中納言が唐土の后と結ばれた因縁を明らかにし、また今一人の姫君の後見役も中納言であることを告げる。
7、唐土の后が亡くなり天界へ転生したことを大声で告げるものがある。
「夢の世界」「転生の世界」をリアルに実感できるのは、4次元以上の上位次元の現象でしょう。
11世紀の「浜松中納言物語」は、次の「夢物語」と「転生物語」でできているようです。
舞台は、日本から唐へ、また日本へとめぐる面白い物語だそうです。