映画に恋してる

今夜は”夢の作り方”をご紹介




夢は簡単に作れるとお思いでしょうが
違います。
このように　いろいろな
材料を混ぜるのがポイント。




まず
”頭の中の雑多な考え”



そこへ
”その日　　記憶に残ったこと”を少々。



さらに
”過去の思い出”を混ぜます。




”愛”や”友情”や”人間関係”や





いろんな”状態”。






”その日聴いた音楽”や”見たもの”。





それから”個人的な・・・・・”・・・・・・







（冒頭のステファンＴＶのワンシーンより）








冴えない日々を送る
青年ステファンは
言ってみれば
ロマンチックな現実逃避型人間。




最近、父の死をきっかけに
遠くメキシコから
それまで離れて暮らしていた
母の住むフランスへやってきたばかりだ。






ある日彼は
向かいの部屋に越してきた
クールで知的なステファニーに
恋をする。





現実で好きな人と上手くいかないのなら、
せめて夢の中で会って恋を叶えたい・・・。




ロマンチックはいいけれど
思い込みの激しいステファンは
さして、何もしないうちから
いきなりこう考えちゃうのだ。




そして突拍子もない行動と
夢と現実が混ざり合った
不思議な世界が繰り広げられ
観ている側はだんだんに
夢か現実かの区別がつかなくなってしまう。




これが
ミシェル・ゴンドリー　マジック！
主人公の純粋で一途な心の葛藤は
独創的でメルヘンチックな映像となって・・・




ここは
好き嫌いの分かれるところかもしれないけれど
私は大好き！この映画♪
「エターナル・サンシャイン」もそうだったけど
ゴンドリーの魔法にかかって
不思議映像の旅に出る心地よさといったら！！





主人公のシャイでキュートな青年を
演じているのが
メキシコが誇る人気スター、
ガエル・ガルシア・ベルナル。



彼以外には
このステファン役は成り立たない！
誰がやっても変態かストーカーにしか
見えないだろうこの役なのに
デフォルメされてはいるけれど
好きな人に愛されたいという
人間の普遍的な想いを
これほどの突拍子もないゴンドリーワールドの中で
ちゃんと伝えられるのは
きっと彼しかいないだろう。





自分だけの夢工房で
嬉々としてお気に入りの夢作りに励むステファンは
まさにこの映画の産みの親
ミシェル・ゴンドリー
その人だ。




余韻の残るラストの続きは
是非ともあなたの夢の中で・・・♪