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映画に恋してる

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夏恋karen

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カテゴリ:映画館で観た映画





「時代は変わった」
そう呟いて
伝説のギャング
バンピー・ジョンソンは逝った。





つねにかたわらに身を置き続け
ボスの最期を看取った
フランク・ルーカスにとって
彼はまさしく人生の師だった。
彼はいつも正しかった。



15年以上の長きに渡り
彼のためなら人には言えない仕事もこなした。
暗黒街(ここ)で生きるための全ての術は
みんな彼から教わったものだ。



街の名士が集まる
盛大な葬儀の中、
ルーカスはじっと考えていた。
心の中を交差する複雑な思いと
おぼろげに形を成し始めていた
ひとつの生き方のビジョンについて。



自分は一体、どうありたいのか?
このまま、誰かに仕えるだけの人生を?
バンピーは確かに偉大なボスだったが
結局のところは、
「会社」を「運営」していただけ。
所有者はあくまで白人だった。
イタリア・マフィアとの訣別を?



決断の時・・・。
マフィアが100年かかってもできなかったことを
フランク・ルーカスは、
一匹狼で
はじめようとしていた・・・。



一方、
麻薬組織との汚職が蔓延る警察の中で
100年がかりで築かれたこの悪しき慣習を
全てぶち壊そうとする男も
動きはじめていた。
彼の名は、リッチー・ロバーツ。



まだ出会ってはいない
コインの裏表に存在する
ふたりの変革者たち。



1968年のニューヨーク。
ギャングでありながら
たくさんの人々に慕われたボスの死は
激動するひとつの時代の
「終りの始まり」に他ならなかった・・・。



アメリカン・ギャングスター










1960年代後半、アメリカ社会は
大きく揺れていた。
ロバート・ケネディやキング牧師が凶弾に倒れ
人種問題は拡大するばかり。



この映画で描かれる1970年代もまた
ハーレムが最も荒れていた時代。
貧困により荒廃した街は
ドラックとジャンキーたちで
溢れ返っていた。







デンゼル・ワシントンが演じる
フランク・ルーカスは
そんな押し寄せる負の波を
自らの追い風に変えて巨万の富を築いた男。



その風貌は、知的で優雅。
どこから見ても
きちんとしたビジネスマン風で
礼儀正しく行動も控えめ。
誰も怪しむものなどいなかっただろう。



堅実に家族を大切にし
決して権力に溺れることもない。
実際、ラッセル・クロウ演じる
正義感溢れる刑事
リッチー・ロバーツが見抜くまでは
彼の姿に麻薬王を重ねて
不審がるものはひとりもいなかったのだ。




だが、知る人ぞ知るその裏の顔は
はむかう者には容赦がなく
白昼堂々とランチの合間に
人を殺してはまた食事を続ける。
街中に「良質安価な」
夢のドラッグを蔓延させておきながら
感謝祭では貧しい地元住民に
満面の笑顔で七面鳥を配るのだ。



温厚な紳士であり、
無情な殺人者。
死をばらまき続けながらも
人の命を救うという矛盾。




デンゼル・ワシントンが演じているからなのか
この危険な悪の男が
時に
善の象徴であるはずのリッチーよりも
魅力的に見えたのはなぜだろう。



彼自身の中に矛盾はなかったのだろうか?
貧しい環境で育ち
教育も受けないままに
子供の頃から暴力に囲まれていた。
生きるために必要なことを
教えてくれたのは
ギャングのボスだった。


そして今の生き様の基盤ができた。
それは犯罪の言い訳にはならないけれど
あれだけ「賢い」男なら
アフリカ系アメリカ人のために
もっと違う活躍もできたはず。
だけど彼が選んだのは
麻薬で成功する道だった。
しかも誰も考えつかなかったような
ずば抜けた手腕を発揮して。








ラッセル・クロウが演じた
リッチー・ロバーツは
腐敗した警察組織の中にいても
正義を貫こうとする男。


印のない札で100万ドルを見つけ
そのまま署に届けたことは
腐りきった同僚からすれば
ありえない話。


今や伝説のように
語り継がれているらしく
よりぬきの麻薬捜査班メンバーたちも
もちろん知っていて
「本当か?」と聞かれ
「文句のある奴は?」と尋ね返すシーンには
それほどひどい有様だったんだと
ちょっぴり苦笑い。



ゆるゆるの贅肉と離婚問題を抱え、
女性にだらしないリッチーが
実は、弁護士を目指していて
仕事を終えてから後も
夜間、必死に勉強していたり、
情にほだされそうになりながらも
相棒の不正も許さない
信念を持った人間であることがわかってくるにつれて
物語がだんだん面白くなっていく。




まったく別の場所にいた
両極の点と点が
ハンターが獲物を追い詰めるように
ひとつの線で結ばれていく様子や
特に軍用機による密輸の
情報をつかんでからの展開が
スリリングでワクワクした。
固唾を呑みました。


その分、フランクが捕まってからの流れが
少し退屈に思えたけれど
希代の麻薬王、フランク・ルーカスという犯罪者を
ただ単に美化する映画にしないためにも
贖罪のシーンというのはやはり
必要不可欠なポイントだったのだろう。











最期に是非とも、書き残しておきたい
いちばん心に残る
キメ台詞を♪



終盤近くの取調室。
向かい合うふたりの主役たち。


まずはウルトラ級の凄味と余裕をみせる
フランク・ルーカスの台詞にゾクリ。


それに対して
みじんもひるむそぶりをみせず
じっと見据えて言い返す
リッチー・ロバーツにグラリ。



ギャングスター




「ほざいていろ。
あんたなどどうにでもなる。
明日、死体になったとしても
俺の知ったことか。」


「フランク、
列に並べ。
俺を殺したい奴は大勢いる。」



きゃ~っ♪カッコいい~♪♪♪


このシーンは必見です!
詳しくは映画を観てのお楽しみ。








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Last updated  2008.03.13 22:01:26
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あかまっちゃん2004@ Re:アース  EARTH(01/17) ようやくDVDで見ました。ただ、プロジ…
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セビセビ@ 七光り うおぅ。。 なぜかは分りませんが、禁止…
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